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【ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン感想】覚悟があれば誰でもより良い未来を築けるのか? 

こんにちは。すうちです。

先日 『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』 のアニメ最終話を観ました。

ジョジョについては、アニメだけでなく原作含め多くの方が細かい考察や感想を投稿されているので、今回は個人の雑多な感想を書きたいと思います。

※以降ネタバレを含みます。これから視聴予定の方はご注意下さい。

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タイトル画像:Coronetさん


はじめに

あらすじ

「天国」を求めたDIOの遺志を継ぐプッチ神父は「場所」と「時」を目指し、グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所を後にした。
それを追って空条徐倫と仲間のエルメェス・コステロ、エンポリオ・アルニーニョも刑務所から脱獄。
さらに、ウェザー・リポート、ナルシソ・アナスイも各々の目的を胸に終着の地を目指すのだった。

「場所」はケープ・カナベラル。「時」は6日後、次の「新月」。
徐倫の脱獄を知ったプッチ神父の元に、運命の糸に引き寄せられたDIOの息子達が集う。
彼らは刺客となり、スタンド能力を武器に徐倫たちに襲い掛かる。
そして、「天国」へと近づくプッチ神父に異変が起こり始める......。

100年以上に及ぶジョースター家の誇りとDIOの野望、そして人類の「運命」を賭けた、徐倫とプッチ神父の最後の戦いについに決着の時が――終わりなき物語の最終章がいま幕を開ける!!

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」公式サイト (jojo-portal.com)より引用


ジョジョはPart1から読んでた世代ですが、Part5以降はちょうど実家を離れた時期でジャンプを読む習慣もなくなっていました。なので、Part6は原作をほぼ知らない状態で視聴しました(噂で大まかな結末を知ってた程度)。

初めての方向けに補足すると、ジョジョは何世代にも渡り、ジョースター家と宿敵DIOの血縁と因縁に関わる壮大な物語です。Part毎に主人公が入れ替わり、特殊能力であるスタンドを介した頭脳戦も見所です。

過去Part1~8まで発表されており、今年から最新作Part9『The JOJOLands』の連載が始まりました。


『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』 感想


全体感想

ストーンオーシャンは前述のPart6にあたり、初めて女性が主人公という設定や一連のジョジョの物語の転換点になっています。

ただ、ストーンオーションのラスボス「プッチ神父」がジョジョの宿敵DIOから受け継いだ「天国」の概念や能力がぶっ飛んでいたり、随所で展開されるスタンド戦も今まで以上に複雑な要素が絡み合い、結果を見ても「なぜ勝てたのか?」一度で理解できず、何回か見返すこともありました。

ある意味、今までにない発想の斬新さと物語の難解さがストーンオーシャン評価の賛否につながっている気がします。


ストーリ展開の特徴(折り返し地点)

Part3辺りから途中折り返し地点があり、展開が変わる印象があります。

例えば、Part3は大きくエジプト編前後で分かれ、Part4は、主人公・仗助承太郎達殺人鬼・吉良吉影の正体をあばくまでと、顔を変えて別の人生を送る吉良を追い詰めていく過程があります。

Part5は主人公・ジョルノブチャラティ達が組織の司令でボスの座とその娘を狙うスタンド使いと戦いを繰り広げる序盤。後にボスの真意を知ってボスを裏切り打倒に進む展開があり、途中から目的と流れが変わっています。

Part6も序盤は主人公・徐倫プッチ神父に奪われた父・承太郎の記憶とスタンドのディスクを取り戻すため、刑務所(通称:ストーンオーシャン)で戦いを繰り広げましたが、脱獄後はプッチ神父の「天国」の実現を阻止する展開で、こちらも前半と後半で舞台や目的が変わる構成になっていました。


主人公が敗れる衝撃

自分が読んでた頃のジャンプ漫画は、どんな苦境にあっても最後は主人公が勝利する図式だったように思います。ジョジョもPart5までは例外なく、最後は形勢逆転して!?勝利が常でした。

しかし、ストーンオーシャンは徐倫と仲間達、そして最後の決戦に駆けつけたPart3の主人公・承太郎でさえも進化したスタンドのプッチ神父に敗れてしまいます(最後の希望、エンポリオを除いて…)。

これは何かの伏線(フェイク!?か何か)で実は徐倫たちが生きていて…みたいな期待もありましたが、その事実は変わることはなく、個人的に予想してなかった展開で衝撃でした。


人は覚悟で幸福になれるのか?

終盤徐倫の機転で生き残ったエンポリオがウェザー・リポートのスタンド(Part6は他人のスタンド能力をディスクに保存して受け継げる)でプッチ神父を倒し、最後、徐倫と仲間の生まれ変わり(と思われる)若者達がエンポリオと再会する場面は感動的でした。

プッチ神父の最終スタンド メイド・イン・ヘブンは、時を加速させ世界(宇宙)を一巡させる能力。その思想は「世界を一巡した者は先の未来が分かる」「覚悟があれば幸福である…そして人類はより良く変わる」というもの。

「確かに一理あるな」と思いましたが、仮に未来が分かったとして「果たして人類が皆、幸福な人生を歩めるのか」の問いが湧きます。

個人的には、未来を知ることで短期的にはより良い選択をできても、長期的には世界や自分の未来がわかっていたら、必ずしも良い方向に進まない気がしました。

例えば(プッチ神父も例にあげていた)いつ戦争が起きるとか、自分がいつ死ぬとか分かったとして…前向きに貴重な人生を生きようと思う人々もいれば、自暴自棄になって生きる気力を失う人々もいるはずです。

(自分も含めて)人間はジョースターの血統のように皆一様に強い訳ではないので仮にプッチ神父の計画が完遂しても「理想の世界は訪れなかったのではないか」と思いました。この辺は人によって色んな意見がありそうです。


分岐したジョジョの世界

Part6の結末によりPart7以降の世界は、今までのジョジョと違うパラレルワールドになったと理解しました(Part8の杜王町はPart4で登場する杜王町とは別、という意味が今更分かる)。

これは勝手な想像ですが、原作者の荒木飛呂彦さんはこのタイミングで、長く続いたジョジョの設定や世界の縛りを一度リセットしたかったのかなと思いました。


最後に

未来を知った上で人生をやり直せるとしたら?と想像しましたが、少なくとも今は「このままでいい」という気持ちが強いです(私の場合、未来を知って都合の良い選択ばかりしていると逆に自滅する気がするので…)。

やり直したい過去が全くないと言えば嘘になりますが、それらの経験(思い出したくない失敗や学生時代の黒歴史も?)含めて、今の自分があると思うからです。

あと現実は人生の分岐先を知ることはできないので「これまで自分が選んだ道で正解だった」と捉える方が気分的に楽な気がします。

昔リーダ職に着いた頃、ある方に「リーダが迷うとチームの方向が定まらないので、まずは自分が最善と思う方向に舵を切る」「もし本当に間違えたと思ったら全力で戻ってやり直せばいい」と言われて、肩の力が抜けた記憶があります。

人生もそれに通ずるものがある気がして、ストーンオーシャンを観てなぜかこの話を思い出しました。

新たな悩みは、続きの原作(Part7以降)を読み進めるかどうか…

先の展開は気になりますが無限に時間はないので、どうするかはこれから決めようと思います。

ストーンオーシャンは、色んな見方や解釈もできそうで、また間をあけると別の感想も生まれる気がします。毎週続きが気になり個人的にかなり楽しめた作品でした。

以上、雑多な感想になりますが、、、

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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