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障害者手帳のこと

以前の記事で自分のうつ病の話を書いた。
精神保健福祉手帳、簡単に言うと障害者手帳を持っていることを書いていた。
今回はそんな手帳の話をしようと思う。

手帳をとったのは大学4年生の春ぐらいだったと思う。
担当医と話して、手帳を取ることを自分で決めた。使える制度を使って、これからの自分が生活しやすくなるならと思ったからだ。
抵抗がなかったわけではない。障害者手帳を持つことで、「自分は障害がある」ということを認識せざるを得ないと思う部分があった。
ただ、それは最初だけだった。使っていくうちに、持っているうちに、あんまり気にならなくなったし、今はもう気にしていない。

前置きが長くなってしまったので、ここから本題の手帳についてを書いていく。
昨年の秋までいた東海地方のとある自治体を中心に書いていく。
手帳を持って変わったことは、体感として2つある。

1つ目は給付金がいただけたことだ。以前住んでいた自治体では年に数回ほど給付金が支給された。現在住んでいる自治体ではないので、これは自治体によると思う。
支給金額は所得や障害の等級によって変わるが申請は確か、障害者手帳の申請の時にできたように記憶している。

2つ目は障害者割引が使えることだ。公共交通機関は手帳を見せることで半額になったりするところもあり、外出のハードルが下がったと感じる。
引っ越し先では公共交通機関の割引乗車券を支給していただいているため、病院への通院では役に立っている。
また、美術館や博物館等で入館料が割引になることもある。
うつ状態がひどくなると仕事に行けない日が増えるため、収入はとても減る。そして、出かける気力もなく引きこもりがちになる。
そうすると、外に出かけるというのはハードルが高くなってしまう。
障害者割引があることで外出する機会を持つことができるし、交通費等の負担も減らせるためほんの少し心にゆとりを持てるような気がする。

上記の2点が体感として私の感じる手帳を持ったメリットである。
もう1点あげるとすれば、扶養控除の話がある。しかし、私にとっては毎年記入欄に書くものという浅い認識のため、省略した。障害者年金についても省略した。

障害者手帳で使うことのできる制度は自治体や障害の等級によって大きく差がある。自治体によっては精神科受診の自己負担分の補助が出ることもある。ただ、精神保健福祉手帳3級はほかの障害よりも使える制度やサービスは限られているように感じる。
使えるものを使うことで出かけるハードルや経済的な負担も少し減ったのはとても助かることだと思う。

手帳を持つことを家族、特に私の面倒を見てくれていた祖母は反対した。
障害者手帳を持つことで、障害者であると認められることにマイナスな感情を持っていたからではないかと推測する。
今では家族にとって障害者手帳があるというのは日常に溶け込みすぎて、気にすることはなくなった。

これからも手帳に守られて、手帳をお守りのように持ち歩きながら生活をしていく。それを私が選んだ選択で、現状としては正解だったと思う。


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