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テレビを叩いて直していた私が、エンジニアになって

テレビが壊れたら、
とりあえずバンバン叩いて直そうとする。
このデジタルの時代に。

それが私でした。
文系出身・アナログ人間の私が、システムエンジニアになって、10年余り働きました。
プログラミングから、設計、提案まで全ての工程を何度も経験しました。

これまでにも書いたことがありますが、
そんな私がエンジニア時代に得た変化で、
今も生活に生きていると思うこと
を、
新しく2つほど紹介します。


◆みんなに伝わる、他意のない文章を書く

システムエンジニアというと、単に「パソコンとだけ会話している人」というイメージが、あるかもしれません。
しかし、関わる人の範囲はすごく広いのです。

実際にプログラムを作ってくれるメンバー、
会社の上司、
システムを使うお客さん、
作るシステムが接続している別のシステムの担当者、
さらにそのシステムのお客さん。

使っている言葉は、
プログラミング言語だったり、日本語だったり、英語だったり、中国語だったりもします。

関わるみんなに分かりやすく、
けれど、過不足なく、
論理的に書く。

これが、初めのうちは全然上手くできません。

プログラミング担当者には分かるけれど、お客さんには通じない言葉を使ってしまったり。

情報に不足があり設計をミスしたり。

同じ内容を重複記載し、前後の整合性がとれておらずレビュー(上司打合せ)で指摘をもらいまくったり。

書きすぎて分量が多く、お客さんに読んでもらえなかったりします。


失敗を何度も何度も重ね訓練で得た、他意のない文章を書く力。メールやLINEなど文章でコミュニケーションを取る時代が続く中、今も生きていると思います。
noteで書く文章にはまた違う難しさがありますが、自分の強みの一つになっていると思います。


◆問題を論理的に解決する

テレビが壊れたら、
バンバン叩いて直していた私。
エンジニアになって変わりました。

可能性をすべて洗い出して、一つずつ潰していく、という論理的な手法をとるようになったのです。
それはさながら、システムのテストやバグ取りのようです。

①テレビのコンセントは刺さっているか?
→コンセントを抜き差ししてみたら、直るか?

②配線はちゃんと繋がっているだろうか?
→繋がっているけれど、使っている線がどうも古そうだ。なら、線を別のに替えてみたら、テレビは点くだろうか?

③右下に小さく何か文言が出ているようだ?
→エラー文言かもしれない。説明書やメーカーのサイトで調べてみよう。

などなど。説明書を読むようになったのも、エンジニアになってからです。エンジニアの基本は、設計書・マニュアル・企画書などの書物を読むところから始まりますから。
昔は、とにかく「説明書なんか知らん!」と投げ出し、感覚で「この辺が悪いんだろう!バシーン」と叩いていましたが。

ちなみに、ちょっと職業病が過ぎると、プライベートで使用しているインターネットサイトの挙動などで不審な点があると、どういう場合にその挙動が起こるのか(再現するか)をしらみ潰しに確かめたりしてしまいます。



◆最後に。苦手なものを仕事にするという選択

歌手で俳優で作家の星野源さんが、先日テレビでおっしゃっていましたが、「苦手だからこそ仕事にしてみる」というのは有りだと思います。
星野源さんは書くことが苦手だったから、何でもいいから書かせてくださいと頼みこんで、書く仕事を始めたそうです。

デジタル社会の現在、IT分野に触れずに仕事をすることは困難です。苦手だという意識を持たれている方こそ、一度システムエンジニアになってみる、のも有りです。他の分野が得意な人が、IT分野まで手に入れたら、もう向かうところ敵なしです。新たな何かが生まれる予感しかありません。

そして、職業病になっちゃうくらい、得意、を超えて、スキになっちゃったら、それはそれで儲けもん。ですね。


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