創作大賞2023にて受賞しました。感謝と振り返り。
創作大賞2023にて、
私の書いた小説が、朝日新聞出版賞を受賞しました。
【創作大賞2023結果発表】
【朝日新聞出版賞 受賞作】
すごいことすぎて、
いまだ実感が湧いていない。
湧いていないので、書いて振り返ります。
受賞の経緯と、
私がこの作品を書き上げるまでのはなし。
*
受賞のメールを頂いた日、
予感みたいなものは、全くなかった。
当たり前か。
息子の体調が悪くて、
パート先の人にごめんなさいを言ってお休みをもらって、自分もいつ風邪がうつるか分からないし、と作り置きのおかずを作っていたところだった。
ほんとに、ドがつくほどの日常。
だから余計、メールをもらった時は、
「え?」と固まってしまった。
日常とかけ離れすぎている、内容だった。
ある日突然、魔法学校から手紙が送られてきたハリーポッターってこんな気分だったのかな。
理解が追い付いていかなかった。
*
中間発表で残ったことの方が、
発表を見た瞬間、すぐに実感があって、喜んだ。
昨年の2022年創作大賞は中間さえ通らなかったし、なんだか箸にも棒にも引っかからなかったな…
という印象だった。
あんなに苦労して書いたのに、
としばらく落ち込んだ。
2022年が苦しかっただけに、
2023年はもう、
小説を創作大賞に出そうとは思えなかった。
創作大賞どころか、
小説を書くという行為さえ、年明け頃から遠ざかっていたのだ。
*
「ナナナ、なんか、
創作意欲、湧いてきたかもーーーー!」
と、私が急に思い始めたのが、
6月になってからだ。
創作大賞2023の開催発表があったのが、4月末。
締め切りが7月半ば。
私が書きたいテーマのお仕事小説部門の、
募集要項を見ると最低2万字からとある。
2、2万字?!
それまで書いたことのある小説は、MAX8000字。
それだって、2022年創作大賞応募作。
これまで公募に応募した経験もないし、中長編を書いた経験もない。もう圧倒的に経験が足りない。
6月から構想を練り始めて間に合うのか私!?
という感じだった。
でも、
まだまだたくさんの文字を書いてもいいと言われていることが、嬉しくもあった。
思いついたのは、
めちゃくちゃ、書きたいテーマだった。
短編では書けないテーマだ。
そして、これは私にしか書けないテーマだし、
私が書かないといけないテーマだ!!!!!!!
という、ものすごい情熱(という名の思い込み)があった。
何より、書きたい気持ちが溢れていた。
書きたい!と思って、
翌日には6000字書き、
1週間後には途方もないと思っていた2万字を、軽々越えて書いていた。
情熱ってすごい。
けれどそんな調子は、ずっとは続かない。
11話中の7話あたりまで書いてからが、
苦しかった。
もうあそこにゴール(書き上がり)が見えている!!!!!!
はずなのに、
見えてたゴール、砂漠の中の蜃気楼だった?って思うくらい、
果てしなく遠かった。遠く感じた。
着地点が全然見えなかった。
全体やラストが見えてから書き出す人もいると思うけれど、
私は、書くことでそのテーマのことを深く知りたい。と思っている。
書きながらじゃないと出会えないものに、出会いたいと持っている。
だから、最後どうなるかは決めていなかった。
書きたい場面がいくつかあって、それを構成はしていくけれど、
ラストは、書き始めてみないとわからん。
そのラストに出会うために書いてる。
という感じだった。
だから、当たり前だけど、
ラストをどう迎えるか、ウンウンうなることになったのだ。
そこが私の知りたかったこと、
出会いたかったものなのだから、
悩むしかない。
答えをくれる人は誰もいない。
今回の中間選考には、スキの数も考慮されるらしいので、
早めに1章を発表したいと思っていた。
なんとか、6月中に!!!
着地点が見えない中で、
6月29日、第一章を発表した。見切り発車だ。
でも、私には、これが本当によかったと思う。
全部書けてから発表しようとしていたら、
完成しなかったかもしれない。
ビューが増えていくこと。
スキがついていくこと。
コメントを頂けたこと。
答えをくれる人はいない。
自分で完結させるしかない。
だがしかし、
こんな長い文章を読んでくれる人たちがいる。
面白いと言ってくれる人たちがいる。
弱音を吐いても、きっと書けると言ってくれた人たちがいる。
そのことが、最後まで、書き切る励みになった。
「励みになります」
今まで、何度も感じたことだし、
読んでくれた人にも伝えてきたことだけれど、
今回はこれまでで一番、その力を感じた。
一人だったら、きっと書き切れなかった。
公募で私一人きりだったら、
途中であきらめていた。
noteだから、あきらめずに書き切れた。
出会いたかった、テーマのラストに辿り着けた。
だから、
この作品を開いてくださった方、
読んでくださった方、
声をかけてくださった方、
感想を書いてくださった方、
サポートをくださった方、
みなさまに、本当に本当に、感謝しています。
頂いた感想は、すべて宝ものです。
他にもここには載せきれませんが、
たくさんのコメントや、サポート、スキ、本当にありがとうございました!
読んでくださり、ありがとうございます! いただいたサポートは、次の創作のパワーにしたいと思います。