マキマさんの犬

「チェンソーマン」の原作を読み終えました。
もう1年以上前になるかな?
アニメでこの作品が放送されました。
でもほんのさわりの部分だけでしたので、続編が放送されるのを待てませんでした💦

ネタバレになるので内容は書きませんが最後まで「どちらが正義でどちらが悪なの?」とハラハラドキドキでした。
表現方法がグロテスクなのでもしかしたら続編はアニメ化されないかな?

結論。
「僕もマキマさんの犬になってもいいや」🤣

世界には様々な人がいて同じ人間は誰一人としていない。
それぞれに正義があり、それぞれに悪がある。

「絶対悪」って僕は存在すると思う。
たとえどんなに正当性を主張しても悪い事は悪い。
だからマキマさんのような平等な支配を目指す事ってある意味とても崇高な気もする。
でも手段は考えないとね。

僕はうつ病を24年間患っています。
いまだに通院、服薬を続けなければ「穏やかな生活」はできません。
仕事上で発病したのですが、当時は自分でも何が起こっているのかさえ理解できず、当然上司にも周りの方にも「何が不満でストレスなんだ?」ときかれても返答できませんでした。

結局社会復帰を何度も何度も試みましたが悉く失敗。
ハローワークで障害者枠の求人を勧められましたがそれも100%不採用。面接に進めたのもほんの数件であとは書類選考での不採用通知でした。
理由は「身体障害者は受け入れ実績があるが精神障害者は実績がないため」。

ハローワークとは別に障害者に特化したエージェント会社にもエントリーしました。
その会社へは名だたる大企業からの求人が溢れていました。
僕も病気を隠しての就労はもはや無理だと感じていましたので、そのエージェント会社の紹介で応募し最終面接まで進むことができました。
東京駅の地下から直接ビルに入れるスリーダイヤの本社採用です。
面接で採用が決まり出社日時まで話が進んだ後、「では何か聞き残した事などありますか?」とたずねられたのです。
何もきかなければ良かったのかもしれないと今でも時々一人で失笑するのですが「今回は障害者枠での採用ですが、リハビリもすすめていますので、もし病気が良くなったら正社員になれるのですか?」と口から出てしまったんです。
一瞬にして役員さん含め全ての方々の顔が凍りついた様になってしまいました。
どれくらいの時間があったかはわかりませんが、間もなくして採用担当の女性から

「障害者枠の方は退職までその枠で働いていただくことになります」

と返答されたのです。
そうです。一定数以上の従業員を抱えている企業は障害者雇用をしなければいけないという法律があるのです。

なるほど。
障害者でも貴重な人材だからではなく人数合わせのコマなんだな。
ようやく理解した僕は折角ですがと採用をお断りしました。
同時に精神障害者には人権は無く、一度患えば寛解はあっても完治はない。
従って与えられた檻の中で最低限の賃金で生活を続け、病気回復も生活向上も目指すことはできないのだと知りました。


チェンソーマンに登場するマキマさんというものすごい能力を持ち崇高で美しい女性の犬として
「ワン」
と従順に暮らすのもアリだな。

そんな事を考えさせられた作品でした。