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作家になるには

 こんにちは、亀山真一です。
 先日、物書き学校の「特別講義」を受けました。簡単にいえば、いつもとは違う作家先生の講演会みたいなものです。

 2019年までは大教室で行われていましたが、現在は事前収録のネット配信なので、その気になれば倍速再生もながら視聴もできます。

 ……いや、他人の成功体験は面白くない場合もあるじゃないですか。そこは配信の利点を活用しますよってだけの話です。
 ただし今回はめっちゃ面白い2時間でした。ルーズリーフ表裏2枚、計4ページ分しっかりノートを取りました。何より掴みが良かったと思います。

 どうすれば作家になれるのかって話ですが、そもそもこの質問をぶつけてくる人って「作家になりたい」のであって「小説を書きたい」わけじゃない人も多いんですよね。だから小説を書くエネルギーが足りないし、何を書いたらいいか分からないんですよ……

 これ、僕が常々思っていたことと見事に呼応するのです。

 どうすれば作家になれるのかって問に対する作家の答えって、「まず一本書いてみなさい」ってスタートラインに立つことを勧めるか「作家になってから書き続ける方が大変だよ」ってゴールした後の話でお茶を濁すか、ほぼ二択なんですよね。
 まあ、このリアルな答えが「新人賞を取るまで公募に出す」か「出版社に原稿を持ち込めるだけの金かコネを用意する」のほぼ二択だということは自明だし、既に書いてる人間はこんな質問わざわざしないだろうからいいんですけど……

 才能と運で作家になった売れっ子大先生の一般向けの講演会であれば問題ないでしょうが、特別講義ではナンセンスな受け答えはできません。
 ということで「この講義を受けている皆さんは、書くエネルギーは足りてますよね」と前置きしつつ「作家になってからのことは作家になってから考えましょう」と話し始めた先生の好感度が急上昇しました。講義の中身を晒すわけにはいきませんが本当に有意義な時間だったと思います。


 ところで、僕は公募ルートから脱落した人間です。締切と枚数だけで片っ端から応募していた学生時代を経て、一人では傾向と対策に挑めない自分に気付き、そもそも最終選考まで残らないと講評がもらえないってコスパが悪すぎないかと堪えられなくなりました。部活で創作を初めた僕は常に発表の場を欲し、感想をもらえる距離感の読者を必要としています。
 結果、金とコネに全振りします。お金を払って物書き学校に通い、そのコネクションから商業デビュー、原稿依頼を受けるところまでたどり着きました。

 プロに添削してもらったら僕の鼻っ柱もへし折られるかもしれないとも思ったのですが、むしろベタ褒めされました。承認欲求満たされまくりです。
 現在、美鶴さん名義のライトノベルは3作が電子出版され、4作目も校正が終わり出版を待つのみの状態です。

 亀山の方はいまだアマチュア作家なのですが、もうすぐ2冊目の本を出します。
 実はこれまた金とコネみたいな出版なのですが、僕が目下、商業作家として稼げるようになりたい一番の理由は「一生書き続けるための環境を調えるには商業作家になるのが一番早いから」なのです。書くための投資は惜しみません。

 逆に、公募やネット投稿だけで書き続けられるアマチュアの方は本当にすごいなと思います。僕はそんなストイックなことはできません。自己顕示欲を満たすため、読んでもらえそうな場所に自ら飛び込んでしまいます。
 ここまで「俺が俺が」の人間だからコミュ障なんだろうなと思いつつ、僕はまた小説を書いています。

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