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にわか将棋ファンのこだわり

 広瀬章人さん竜王位獲得おめでとうございます!

 平成の絶対王者羽生さんが、タイトル通算100期かついに無冠か、という文字通りゼロか百かの大一番。狙ったように最終戦までもつれ込みましたので、こちらも今だと狙って超メタフィクショナルな小説『必殺、王手飛車取り』全4回を連載いたしました。
 将棋の格言を恋愛にあてはめ続けるという少々ふざけた内容ですが、将棋を知っている人ほど「面白い」と言ってくれているので「けしからん」とは言わずにぜひ読んでみてください。

 将棋は小学生の頃にルールを覚えたきりだったのですが、ここ数年で戦法や手筋を理解し、見て楽しめるくらいにはなりました。人とは指さないいわゆる「観る将」というやつです。

 押しの棋士は、まず千田翔太六段。コンピューター将棋でキャラの立っている――おかげで本編のネタにさせていただいた――千田くんは、第65回NHK杯において初出場で準優勝という快進撃を起こして僕の目に留まりました。角換わり新戦法「6二金8一飛車型」のすごさは、その時はまだ理解できていませんでしたが……。
 他に好きなのは、佐々木勇気七段とか。きりっと和服姿のイケメンがテレビで将棋指してたら、しかも「スイス・ジュネーブ生まれ」なんてアナウンスされちゃったら、そりゃ誰だってカッケーと思ってしまいます。
 ちなみに佐々木七段と言えば藤井聡太七段の公式戦30戦目のお相手。あのデビュー連勝記録を止めたと知った朝、僕は新聞に向かってガッツポーズを決めました。

 ここまで書けばご理解いただけると思いますが、僕が応援しているのは主に自分と同世代で活躍している棋士たちです。だから「最近見る将になった」と言うと「ああ、藤井聡太くんね」と返されるのがちょっと悔しい。
 いや、違うから。僕が『必殺、王手飛車取り』を書いていた頃、藤井くんはまだ奨励会三段リーグを戦っていたわけで、もちろん藤井くんはすごいけれど彼の新人王や通算100勝よりも斎藤慎太郎くんの王座獲得の方が個人的には嬉しいわけで……
 「にわか将棋ファン=藤井聡太くん好き」ではないことを分かって頂きたい次第です。

 最後に、色々とネタを仕込みましたが僕自身の棋力は全然なので、今回の見出し画像はネットでゴキゲン中飛車の棋譜や定石を調べて適当に並べたものです。家にまともな駒がなかったんですが、結果的にこちらの方が見やすい気がします。
 もし本編を読んで具体的な対局シーンをイメージした方がいらっしゃいましたら、ぜひとも教えてください! 今後の参考にさせていただきます。

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