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ツイテイルノカイナイノカ

 こんにちは、亀山真一です。霊感は特にありません。
 『ツイテイル僕と兄貴』及び番外編『ツイテイナイ透の憂鬱』の連載が終了いたしました。楽しんでいただけましたでしょうか。

https://sutekibungei.com/novels/71f72f01-7c3e-4f4b-9243-4d22d76ef752

 この作品はおよそ10年前、大学時代に文藝部で連載したものです。もともとは「基本的に幽霊ものって未練が解決してめでたしめでたし以外の結末にならないよね」という同期の言葉に反発するように生まれ、この度リライトが楽しすぎて番外編を追加することになりました。
 そんな出自のため、市原譲は死んだ兄貴よりも幼馴染のお姉ちゃんが大事ですし、市原基も幼馴染の彼女に思いを伝えたくらいでは成仏できません。あとがきということで少し種明かしをすると、僕が描く物語世界のルールでは成仏し損ねた基は死神管轄となり「第13回の裏」の後あの世に強制送還されます。さすがに霊能力者でも知る由のないことなので、生きている人間の視点では「ようやくいなくなったな」で終わるはずです。

 そもそも僕は現代日本を舞台に幽霊、死神、人魚、天使、悪魔etc.が登場するようなローファンタジーを書くことが、たぶん何よりも大好きです。過去の作品、なんなら執筆記録まで僕のnoteにはたくさん残されておりますのでぜひ覗いてみてほしいところですが、本作のキーは何と言っても「亀山真一」でしょう。
 文藝部でペンネームが必要になった際、過去に作ったキャラクターの中からお気に入りをそのまま採用しました。イケメンが正義な僕にとっては「野々村透」の方が好みだし字面もきれいだと思いますが、自分が名乗る、物書きを名乗ると考えるとその器の大きさから彼だったんですよね。あと僕も霊感が欲しかったので。

 お気に入りだけあって亀山真一が登場する作品はいくつか存在します。むしろ高校時代には、修正不能なほど壮大なファンタジーを最初に書いていたわけですが、既にnoteに載せたものを挙げるならば『黒い羊のいる世界』と『最後のひと仕事』でしょう。第10回で真一の服を見立てたオシャレな同級生も登場します。
 いつかまた彼らのお話を書きたいのですが、幽霊をとりとめのない存在として大量発生させること、時系列を整理して描写を整えることが必須なので結構大変です。携帯電話がガラケーかスマホかということから始まって、辻褄が合うように、そして今読んでも古くならないように上手くぼかさなければならないのです。

 というわけで、今のところはnoteで「黒い羊シリーズ」のマガジンを作ること、ステキブンゲイで『黒い羊のいる世界』を連載することを先に考えています。これからも精進していく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。


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