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完成したものが正解

 こんにちは、亀山真一です。
 今週の連載『ツイテル僕と兄貴』は第7回~第9回でした。ちょうど大人たちが出てこない、バッチリ青春恋愛小説なところですね。デートに誘われ――

 デートをして――

 帰ってきました。

 同時進行でステキブンゲイにも連載していますが、どうやら僕の読者はほぼnoteにいるようです。
 以前『私たちは明日を待てない』を連載した際は宣伝に徹したことで上位にランクインしましたが、今回は全くビューが伸びません。別に狙っていたわけじゃないので構いませんが、反応にハッキリ現れるなあと。

https://sutekibungei.com/novels/71f72f01-7c3e-4f4b-9243-4d22d76ef752

 さて、以前もチラと書きましたがリライトの前と後で一番変わったのは幼馴染みの咲良です。
 今は恋とか愛とか分からないと結構おっとりしていますが、昔は恋とか愛とか面倒くさいという本音が透けて辛辣でした。文藝部の同期から「これはちょっと……」と指摘されたくらいですが、僕自身が恋とか愛とかできない人間だったせいで「こんなもんでしょう」と平気で基を傷つけてしまいました。ごめんね。

 とはいえ、この作品は「未練を解決して成仏する以外の幽霊ものを書きたい」というのが出発点です。
 最後のデートで告白を受け入れてもらえなかった基がどうなるのかが最重要ポイントですし、青春恋愛小説を謳っていますからあまり後味の悪い結末にはなりません。
 その点を踏まえてリライトしていたところ、何故か咲良は基の前だけぽやぽやしたお嬢様になり、基は咲良の恋愛観を完璧に理解した保護者になりました。不思議。

 リライトしてもストーリー自体は変わらないとずっと主張してきましたが、その割に大きく変わったのがラストです。
 もともとは青春恋愛小説らしくその後の咲良の恋愛を示唆するものだったんですが、正直ちょっと無理があったんですよね。

 そんなことより、兄貴とはいえ幽霊にとり憑かれた譲は霊能力的にどうなの?

 僕が気になったので亀山くんに解説してもらいました。つまりはこれから霊能力者とその相棒が大暴れします。うん、こちらの方が僕らしいですね。
 ちょっと辛辣な咲良に譲が振り回される形ならば、それはそれで僕らしい青春恋愛小説になったかもしれません。……が、わざわざリライトして築き上げた咲良と基の絆をぶち壊す必要もないでしょう。

 ホントに10年前に書いた本作と全く違う描かれ方をしますが、きっとこちらが正解です。僕の成長とキャラクターたちへの愛によって生まれたこのリライト作品、皆様最後まで楽しんでいただければと思います。

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