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自分のこと観劇録Part11

 文化祭の季節は上演申請や本番の報告がよく届く。僕の脚本を使ってくれる中高生は本当にありがたい存在である。

 今回もまたYouTubeの限定公演のリンクをいただいた。タイトルは安定の『そして少女に別れを告げる』はりこのトラの穴からいただく上演申請の半分近くがこの脚本である。
 もともと一回りくらい違う後輩演劇部員のために書き下ろした脚本なので、ティーンのウケがいいことに不思議はない。

 見たところ、最初から映像作品として公開するものらしい。
 定点カメラで撮影した演劇ではあるのだが、シーンごとに素舞台、段ボールを置いた教室、楽屋風の小部屋に場所が切り替わる。どうせお客様を呼べないのだからそういう趣向もありなのか、今の高校生は映像編集もやってのけるのかと驚かされる。

 編集に関しては言うことないほど上手かったので、脚本改編とキャストの話をしよう。
 今作では主人公のユキオとその友人タカフミが「女の子だよね? めちゃくちゃ可愛い男の子……ではないよね?」というキャスティングだったにも関わらず、ユキオの妹レナの友人2人が男の子に書き換えられていた。

 惚れた腫れたのくだりがBLチックになっても別に構わないのだが、 妹にしれっと男友達がいたらこの兄貴は発狂するんじゃないかということだけが気になる。そのキャストで行くならいっそ可能な限り男女逆転させてしまえば良かったのに……と、思わなくもない。


 最終的には演出判断で僕はいいと思っているが、いろいろ考えさせられる舞台であった。演劇部の皆さんが楽しんでいただけたら何よりである。

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