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♪ ああ楽しいな~ のポンポン展


動物好き、「びじゅチューン!」好きなら行かないという選択肢はない、フランソワ・ポンポン展に行ってきました。

♪ あー 楽しいな 歩くのは ポンポン ♪
何と楽しくかわいらしい曲でしょう。
地元に来ることを知って以前から楽しみにしていた展覧会です。

今日は朝から、録画だけどNHKの「インタビュー これから」で井上涼さんのインタビューも見て、テンションもさらに上がろうというものです。

インタビューでは、井上さんの歩んできた道やアーティストとしての姿勢と気概を、ご本人のとつとつとした誠実な語りで知ることができました。
ありきたりな「まとめ」的な言葉を使うことを恥じ、自分の内面にピッタリな言葉を探そうとする井上さん、そして、母校のある金沢では微妙に方言が出ている感じもとっても良かったです。

そしてポンポン展。

ヘッダー画像でも使った写真

私は美術にもポンポンにも全く詳しくなくて、「歩く泡」に出てくる作品しか知らずに行ったのですが、初期の写実的な小品から、世に認められるようになったポンポン様式のなめらかな動物たちまで、知らなかったことがいっぱいで楽しく見てくることができました。

まず印象的だったのは、ポンポンが同じ生き物の作品をいくつも作っていたことです。豹やヒグマ、白熊などの小さい彫刻が何点も展示してありました。
代表作「シロクマ」の頭部だけの大きなブロンズ像も展示してあって、その表情のかわいいのなんの(下に図録からの写真あり)。
目の上の骨のでっぱりから平らな額、そこから丸みを帯びた頭部へのラインなど、正面に立ちしばらく目が離せませんでした♡

「歩く泡」の「最終的に落ち着いたのは 歩きやすい白熊」という歌詞にあるように、ポンポンは生き物の動きを彫刻に表すことを追求し、白熊やペリカン、豹など、同じ動物を何回も作り、安定感と動きを究めていったのだそうです。
井上さんは、そんなポンポンのこともきちんと歌にしていたのですね。
実際に作品を見て、改めて歌詞への理解が深まりました。

面白かったのは、動物を観察するために通い詰めたパリ動物園の動物たちがポンポンになついて、彼が来ると側によって来たというエピソード。
ポンポンが集めた動物の写真のポストカードのアルバムも展示してありました。
ポンポンのやってること、すごく親しみがわきますw

大きなシロクマの頭部像とポンポン所蔵の動物絵葉書アルバム
ポンポン展 図録より


印象に残った作品をいくつか


まず初期の小品「生まれたての雛鳥」

図録より
以下シロクマの写真以外は、ポンポン展図録より

両手の平で包み込めるぐらいの作品。本当に薄くて指で挟んだらぱりんと割れそうな鳥の卵の殻。
白くてところどころキラキラしていて、「歩く泡」の化学反応で出来たウレタン樹脂か何かの素材かと思うほど繊細な作品、なんと大理石製。
大理石でこんな薄くて繊細な卵の殻を彫るのか!
魅了されてしまいました。机の上に欲しい(おい)

図録の写真では、その繊細さがうまく伝わらないのが残念です。


写実からポンポン様式に移るあたりの「モグラ」

私は一切順路や展示順を気にせずにバーッと会場を一巡りして、気になった作品に逆流したりするのですが、まず一巡目で真っ先に「!!!」となった作品です。
最初作品の正面が目に入ったのですが、海から鯨が躍動感にあふれて飛び出すところかと思いました。
それほど生命力に満ちていたのです。
素材が「ベルギー産硬石」となっていたのですが、ごつごつした石からモグラだけがつやつやなめらかに、しかも生き生きと掘り出されていていくら見ても見飽きませんでした。
これもちょっと大きいけど欲しいw


「ヒグマ」

同じヒグマの小さな作品がいくつもありました。でも足などちょっとずつ違ってポンポンのこだわりが感じられるのですが、なんともかわいいのです。


「カラス」

大ぶりのブロンズ像で、カラスが歩くところが表現されています。
ケージのカラスではうまくいかず、自然の中のカラスを観察して完成した作品だそうですが、私は真正面からの角度がとても好きです。
横からのガッと地面を捉えた足もいいですが、正面こっちへぐっと迫ってくる感じのカラス、でも可愛い、これもいつまでも見ていられる作品でした♡


そしてなんといっても「シロクマ」

これは小さい作品で展示の最後にあり、実物だけれど撮影可能でしたので、様々な角度から写してきました。

ボクもみんなを見ているよー
この角度、3度目の登場

実は私もオットも「びじゅチューン!」に出てきた、オルセー美術館の大きな大理石のやつが来ると思っていたのだけれど、さすがにそれは来ていませんでした。重そうですしね。
歌が可愛くて、オットも好きなのですよねポンポン。
でっかいカバもいなくて、小さいやつがいました。
そこは残念w
でも「歩く泡」に出てくる仲間たち全員に会えました。


展示室内でなく、外に多分オルセーサイズのでっかいレプリカ(きっと大理石ではない)がいて、これも撮影可なのでもちろん撮ってきました。

えへ
大きくて、もう少し上からの角度が撮れなかった


もちろんミュージアムショップも寄りました。

テンションが上がっていたためか、グッズを私にしては爆買い。机上サイズの「シロクマ」のレプリカもあり、もうちょっとで手を出すところだったけれど9千円近くなのと顔がいまいち可愛くなかったので取りやめ、危なかった。代わりと言っては何だけれど思わず買ってしまった白いキウイは、果たしてポンポンと関係があるのか不明。


気持ちの良い天気だったので、広い庭も散歩して帰ってきたのですが、ボテロの鳩のブロンズ像を発見しました。



ちょうど昨日配信された山田五郎の「オトナの教養講座」で取り上げられたばかり。同じ鳩も紹介されていたのですが、画家のボテロは彫刻にも取り組み、動画の中で五郎教授曰く、日本にも「油断するとボテロ」「ちょっと気を抜くとある」というほどたくさんあるのだそうです。
そして油断していたら本当にありましたw すごい偶然。







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