【連作短編小説】「ジャパニーズ・フィフティ・ピープル」(山下 正人)
今年で五十二になる建設課都市交通係長の山下正人には三人の部下がいた。四十代男性の高岸。三十代女性の橋田。二十代男性の森本。正人は彼らとの関わり方に悩んでいた。
当然といえば当然だが、若ければ若いほど彼らの考えていることは分からなかった。安易にカテゴライズするのが良くないと分かってはいるのだが、そうでもしないと彼らのことを宇宙人かなにかとみなして余計遠ざけてしまいそうだった。
三人はそれぞれ年齢的に、氷河期世代、ゆとり世代、Z世代と呼ばれるらしい(世間が真っ先にカテゴライ