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不妊治療のはなし⑨~不妊治療にかかった費用と期間総まとめ~

こんにちは、ながつまさゆみです。
さて、前回までの投稿で妊娠判定陽性までの道のりを一通りお伝えしましたので、今回はタイトルの通り総まとめとして
結局治療にはどれくらいの期間と費用がかかったのか?を投稿することにします。

前回のお話はこちら↓

治療にかかった期間

クリニックに通い始めてから、という意味では初診が2020年8月4日で
妊娠判定が出たのが2021年3月15日だったので、
その期間は約7ヶ月でした。

クリニックに通う前、自分で基礎体温を測り出したり、排卵検査薬を使ったりしてタイミング法を試し出したのが2020年4月頃からだったので、
そこから数えればちょうど1年くらいになります。

不妊治療の、しかも顕微授精までチャレンジした人の中ではかなり短期間で終わった方かなと思います。
これまでにも記載した通り、これだけ短期間で終えることが出来たのは、たまたま私たち夫婦の場合はタイミング法や人工授精での妊娠可能性が限りなく低く、早期のステップアップの判断をせざるを得ない状況だったからです。

結果的には、それで良かったなと思っています。
短い期間で白黒ハッキリ出来た分、精神的にも身体的にも負担は随分減らすことが出来ました。
不妊治療はカップル毎の事情や年齢、不妊原因などによって、その治療方法も十人十色。一概にこれをやれば上手くいく、という正攻法がないのでなかなかアドバイスが難しいのですが、個人的には金銭的な余裕があるのであれば、早い段階からきちんと専門のクリニックで検査をしてもらって色々な治療法を試し、ステップアップしていくことをお勧めしたいと思います。

クリニックに通うって、やはり抵抗がある人も多いですよね。
でも、早い段階で自分の身体をきちんと知っておかないと正しい対策が取れないですし、皆さんが想像している以上に不妊治療って今はメジャーになっていて、ご夫婦で通院されている方も本当に多いので、一度クリニックに行ってみると「自分だけじゃないんだなぁ」と安心できる部分も大いにあると思います。

治療にかかった費用

まず結論からお伝えすると、初診から最終的に産院に転院するまでの8か月の通院・治療にかかった総額は795,020円でした。

たった1回の顕微授精でこの値段(しかも人工授精はキャンセルしているので、実施していない)ですから、2回、3回と顕微授精にチャレンジしていたらとんでもない金額になっていたなと思います…。

治療費の大半は顕微授精の実施費用で、顕微授精は2021年1月9日~3月15日にかけて「検査」「採卵」「胚盤胞の凍結」「融解胚移植」「ホルモン剤の投薬」「妊娠判定」を行ったのですが、この期間の9回の通院で597,370円のお支払いがありました。

採卵や培養、移植にお金がかかるのはもちろんなのですが、地味に効いたのが諸々の薬代です。
私の場合は移植後の妊娠継続のために、人工的に女性ホルモンを補充する目的で
・デュファストン錠(飲み薬)
・エストラーナテープ(貼り薬)
・ルティナス(膣錠)
を毎日投与していました。
仕事の合間に毎日トイレで膣錠を決まった時間に入れるのは、結構面倒でしたね。
この薬代が毎回1万円以上だったので、最初は高い…と思っていたのですが、いつしか感覚が麻痺し、支払いもクレジットカードが使えたので次第に何も感じずに会計を終えるようになるのでした。

顕微授精にかかった約60万を除くと、他にも20万円の支払いがあったことになります。
この20万円は何の費用かというと、諸々の検査代金・薬代などですね。

精液検査 4,000円
精子不動化抗体検査 5,000円
排卵を起こさせる点鼻薬 1,800円
その他諸々の血液検査、超音波検査、排卵誘発剤など…
顕微授精を実施するまでにも約20回の通院を繰り返しており、その都度3000円~5000円程の支払いが発生していました。

また、妊娠判定後も妊娠12週くらいまでは先ほど記載したホルモン剤の投薬を継続していたので、それも高額の支払いに繋がりました。

ちなみに高度不妊治療は自治体から助成金が出ることが多く、その金額や基準は自治体によって異なります。
私が住む大阪市は所得制限が昨年から撤廃され、私は顕微授精にかかった約60万円のうち半額の30万円の助成金をいただくことが出来ました。

また、2022年4月からは不妊治療も保険適応されることになるということで、不妊に悩む方々にとっては少しずつですがポジティブな変化が起こり、社会の理解が進んでいます。

不妊を取り巻く問題

不妊治療している人は
可哀そう。周囲の人の妊娠を心から喜べない。心が荒んでしまう。

そんなイメージや先入観を持つ人もまだまだ多いと思いますが、
皆さんが思っているより当たり前で、周囲に当事者になっている人は想像以上に沢山いるのだということを知ってもらえたら幸いです。

また、不妊治療=不幸ではないと私は思っています。
そういう経験をしたからこそ、命が生まれることは本当に奇跡なんだと知ることが出来ましたし、
不妊の抱える複雑な問題に当事者として向き合うことが出来ました。

単純にお金だけの問題ではないんですよね。

私はキャリアに関する分野を専門で扱っている人間なので、特にキャリアとライフイベントの絡む部分にフォーカスしてしまうのですが
・女性の社会進出
・晩婚化
・職場での理解
・キャリア自律
・治療や育児と仕事の両立
・男女の収入差

この辺りと、不妊の問題はやはり切っても切れないなと感じます。
だから、不妊治療への保険適応や助成金の支給は本当にありがたいことではあるのですが、それだけでは不妊や少子化の問題はなかなか解決しないだろうなと、、、

早く結婚して子を産むことが良いとも、キャリアをきちんと形成してから子を産むことが良いとも言いませんが、
とりあえず私の経験から一つ言えるとすれば
「誰でも不妊治療の当事者になり得るので、『自分だけは大丈夫』と思わずに若いうちから不妊治療や妊娠に関する正しい知識を付けておくべき」
ということです。

そして、どんな状況になっても自分で望む選択が取れるように、稼ぐ力はしっかり伸ばしておくべきかなぁと思います。
お金が全てではないですが、物事を選ぶ際にお金があった方が選択肢は広がりますからね。
また、稼ぐ力をしっかり付けて、ポータブルスキル(持ち出し可能な汎用性のあるスキル)を持っていれば、状況に応じて働き方を変えることが出来、職場や会社に決められるのではなく自分で自分のキャリアを選びやすくなります。

さて、私の「#不妊治療のはなし」シリーズも今回でひと段落となりました。
次回からはまだ何の話を書くか決めていませんが、
・転職活動
・新卒の就職活動
・わたしのキャリアに大きく影響を与えた言葉/出来事
・女性のキャリア(自身の体験談も踏まえて)

この辺りが私の経験からお話し出来そうな分野かなと思います。

言っている間に出産を迎える(2021年11月出産予定)ことにもなりそうなので、そしたら妊娠・出産・育児に関することも書けるかな?

これまで週1回更新を目標に進めてきましたが、少し更新頻度が落ちると思います。
頑張って継続更新しますので、引き続き気が向いたときに覗いていただけると幸いです。

本日もここまで読んでいただきありがとうございました。

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