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不妊治療のはなし③~不妊治療と仕事の両立~

こんにちは、ながつまさゆみです。

今回は、私がどのように新しい仕事と不妊治療を両立したかと、
両立する上でのクリニック選びのポイントをお話しします。

10月1日の入職日を迎えるまで

前回のお話の通り、2020年10月から私は新しい職場(大学キャリアセンター)での仕事を開始することになりました。

前回の記事はこちら↓

センター長には不妊治療の件を伝えていたので、ある程度治療と仕事を両立できる環境は整えられるかも…
と安心できたものの、実際のところは入職して自分の目で確かめるしかありません。
それに、いくら「有給休暇を時間休で取れる」「スケジュールコントロールして好きな時に休みやすい」とはいえ、流石に入職してすぐに有給休暇は付与されないだろうと思っていたので、入職のその日を迎えるまで頭を抱えていました。

私の性格上、本来であれば上司や業務上近しい方々には不妊治療の件をきちんとお伝えした上で体制を整えたかったのですが、
入職してきて早々妊娠を考えているってどうなの?仕事を教えてもすぐに休みに入るってこと?と思われそうな気がして、流石に開示する勇気がこの時は湧きませんでした…。
ある程度人間関係が出来た上であれば、受け入れていただけるとは思うのですが、さすがに入ったばかりで信頼関係も何もないところで要求だけしたら、鬱陶しがられそうですよね(笑)
しばらく自分なりに調整できるよう頑張ってみて、難しそうならその時に周囲に相談することにしました。

とはいえ私の通っていたクリニックは仕事を定時で上がって、急いで向かってギリギリ最終受付に間に合わなさそう、という距離感のところ。
最初は有給休暇がないので早退させていただくとなると、それなりの理由を伝えないと帰りづらそうなので、どんな理由を使って早退するか悩んでいました。

また、勤続1年未満では育休取得が難しいため、
妊娠するタイミングもある程度コントロールして、出来るだけ1年以上働いてから育休に入りたい
なと考えていたのですが、
クリニックの先生に相談したところ「そんなこと言ってられないよ」と一蹴されてしまいました。。。
まぁ確かに授かりものなので思うように妊娠のタイミングはコントロール出来ないですし、
そもそも出来るだけ早く妊娠するために本格的な治療を始めようという時に、何呑気な事を言ってるんだと先生は思われたのだと思いますが…

もちろん何事も計画通りにはいきません。
しかし私にとってはキャリアも大事だし、ある程度きちんと自分の中で計画を立てた上で進めていきたかったので、二人三脚で頑張っていこうと思っている先生にこのような言い方をされたことはちょっとショックでした。

大体、何よりも妊娠することを優先したい!何が何でも子供が欲しい!と思っていれば、このタイミングで転職なんてしないんですよね(笑)
そんなモチベーションで不妊治療に手を出すなよ、と言われてしまいそうですが、私は子供を持つことと同様に仕事における自己実現も大切にしたいという考え方でした。
ここまで新卒から10年間、大切に大切に積み上げてきたものだったので…

新しい職場での誤算

そんなこんなで実際に新しい職場での仕事が始まりました。
実際に働き始めてみると、、、想定していた以上に治療との両立が叶いやすい職場でした。

仕事を始めてみて治療をする上で良かったこと3つと、逆に誤算だったことが1つあります。

良かったことその①
ありがたいことに、入職初日から5日分有給休暇が付与されました…!
これは本当に助かりました。
元々聞いていた通り、1時間単位で時間休をいただくことができたので、余裕を持ってクリニックに向かいたい日は1時間有給休暇を使って早退させていただきました。
理由もこちらから言わなければ特に聞かれなかったので、ホッとしました。

良かったことその②
仕事の内容も今までの職場での経験を存分に活かせるものだったので、新しい仕事にもかなり早くキャッチアップすることができました。
これも好都合でした。
良くも悪くもあまり管理されず、やることをちゃんとやっていれば仕事の進め方やどのようなスケジュールで仕事をこなすかについては何も言われない雰囲気だったので、
任された仕事+αをしっかりやり切ることで、多少のわがままを早い段階から聞いてもらえるような状況を作ることが出来ました。

良かったことその③
私の身体のホルモンのサイクルがある程度一定のスケジュールで、通院のタイミングの予測が立てやすかったことが仕事との両立をかなり支えてくれました。
こればかりは体質の問題で人それぞれなので、排卵や月経開始のタイミングにムラがある方はなかなかスケジュールが立てにくく難しい面があると思います。
私の場合は月経のサイクルが大体27日~30日位で、誤差があっても1~2日程度だったのでそれに合わせて仕事のスケジュールを調整したり、クリニックの予約を取ったりすることができました。
私が通っていたクリニックは結構人気のクリニックなので、直前では予約が全て埋まってしまうんですよね…特に仕事終わりの受付時間帯はなかなか空きが出なくて。
なので、通院のタイミングで次の通院日を予測し、予約をその場で取るようにしていたのですが、予約していた日になって生理がまだ来ていないので予約をずらさないといけなくなった!というような予定変更はほぼありませんでした。

一方でひとつ誤算だったこともあります。

誤算だったこと
組織のトップであり評価者であるセンター長が不妊治療の件を理解して下さっていれば、何かとやりやすいだろうと踏んでいたのですが、
実際には組織構成が少しいびつで、センター長は私の評価者ではなく別の課長と主任が私の上司になりました。
センター長は実務にはほとんど口を出されず、勤怠や業務の管理や評価は全て課長が行っています。課長の上司がセンター長、というわけでもありませんでした。
もしセンター長が評価者だった場合は、何かあった時に「入職前に不妊治療の件も相談していて、治療しながらでも働きやすい職場だよ」とおっしゃってくださいましたよね?と言うつもりでしたが、それが出来なくなりました(笑)

不妊治療の件をセンター長は他の方には言わないでいてくださっている様子だったので、センター長以外誰も私の不妊治療の件はご存じなかったと思います。
そのため、結局仕事をする上では不妊治療の理解者が全くいない状態の中でやりくりをしなければならなくなりました。

というように、ちょっと想定外のこともあったのですが、概ね不妊治療を行うには好都合なことが多く、
何とか周囲に相談をせずとも、毎月3~4回程度の通院をしながら治療継続することが出来ました。

仕事と両立するためのクリニック選び

最後に、私は仕事と不妊治療を両立する上でクリニック選びが非常に重要だと考えています。
そのポイントについて私が感じたことをお伝えしますね。

クリニックを選ぶ上で重視するポイントはいくつかありますが、
最重視すべきは先生との相性、先生の腕だと思います。

私は記述の通り、先生の発言にちょっと落ち込んだこともありましたが、基本的には説明も丁寧で寄り添ってくださる方だったので、割とその先生のことが好きでした。
また、大きなクリニックだと曜日によって診る先生が毎回変わるということも良くありますが、私が通っていたところは院長先生が常に診てくださったので、同じ方がいつも診てくれるというところも良かったです。
私の住んでいる地域ではかなり評判が良く、治療実績も豊富な先生だったのでその腕は信頼出来ました。
他のクリニックから転院してきた方が、ここのクリニックに変えてから妊娠出来た!という口コミを多数拝見していたので…。

治療方針についてはもっとこうしてほしいな、と思う部分も正直あったのですが結果的に1回の顕微授精で妊娠したので、先生の言う通りにしておいて良かったんだとは思います。
ただ、これで成果が出ていなかったら、私はもっとこうしたいという要望を伝え、それが受け入れられない場合は転院も視野に入れていました。

不妊治療は治療を受ける女性に精神的にも身体的にも負担が大きいので、通っている方自身が納得して、出来るだけ気持ちよく治療を続けられるクリニックかどうか、これが一番大切かなと。

それを満たしている上で、以下のようなところも押さえられると良いですね。
・自宅と職場から通いやすい立地か
・仕事終わりの遅めの時間や土日でも診察が受けられるか
・混雑状況はどの程度か(予約の取りやすさや診察時の待ち時間の長さ)

私の場合は
立地→ちょうど職場と自宅の間。通勤経路からはやや外れるが、交通の便は良い。
診察の曜日と時間→18時30分最終受付で、仕事終わりにもギリギリ通える。また土曜日午前中診察も行っている。
混雑状況→予約は1週間以上前であれば比較的取りやすい。診察時の待ち時間は平日であれば1時間程度。
という感じで、トータルで考えるとそこそこ通いやすかったのでこちらのクリニックを利用していました。

治療が上手くいくかどうかは、クリニックとの相性もかなり関わっているのではないかな~と実感していますので、
なかなか治療が上手くいかずモヤモヤしている方は、是非転院も視野に入れてみては?と思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は2回の人工授精失敗とステップアップについてお話しします。

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