シングルマザーという言葉
シングルマザー、シングルファザーという言葉が一般的だが、私はシングルペアレントという言葉の方がしっくりくる気がする。
シングルマザーという言葉は間違いではないけれど、どうしても「不足感」を伴っていると感じてしまうからだ。
では、シングルマザーというのはどういう意味だろうか。
シングル とは 「相方(パートナー)がいない」 という意味だが、それ自体は子育てとは関係ない。
シングルとマザーは、「パートナーがいません。」と、「母親です。」
という、その人の2つの情報を表しているのだが、世間の認識は、
「片親で子どもを育てています。」となる。
でも、中にはおじいちゃん、おばあちゃんなども家にいて、大家族で住んでいる人もいれば、本当にお母さんと二人きりの家庭もある。
つまり 「片親で子どもを育てています。」という情報も、結局ぼんやりしたものなのだ。
子どもの身になればお父さんとお母さんがいることは社会的に当たり前でそのどちらかがいないと言うのは不足感に繋がると思うが、そもそもその当たり前を作っているのは学校などの社会であり、大人になればなるほど当たり前の社会から抜け出したい人は抜け出せる時代になった。
今では女性同士のカップルが子どもを育てているファミリーもいる。
その場合なんて呼ぶのだろう。
「マザー」と呼ぶはずだ。
もしパートナーが男性じゃなくても良いのなら、子育てパートナーがおじいちゃんおばあちゃんでもいいではないか?赤毛のアンのように兄妹で子どもを育てても親と呼べるのではないか?
だったら、
そもそも「マザー」という言葉に限界があるのではないかと考えてみる。
別に一人で子育てしてもいいじゃないか。
と開き直ってみる。
そう、子育てに性を持ち出すからややこしくなるのではないか?
一人でも子育てはできる。
その代わり父親役も母親役も一手に引き受ける。
そう、それは「シングルペアレント」だ。
過不足なくシングルペアレントだ。
離婚だけではなく、途中で片方の親を亡くしてしまう家族もいる。
でもそこには確かに生前の亡くなった親は心の中に存在するわけで、不足でもなんともない。離婚だって同じことだ。
社会的にという観点よりも、自分たちがどう認識するか、不足感を感じるか感じないかがとても大事。
偏見の無い世の中になることを願うばかりだが、
せめて「シングルペアレント」と呼んでもいいのではないだろうか。
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