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大阪vs東京(銀だこ)の『たこ焼き戦争』を論ずる。【飯テロ】

「こんなんたこ焼きじゃないわ」
大阪出身の友達は銀だこを食べてそう言い放った。

関西やわらかたこ焼きvs外カリ中とろの銀だこ
この戦いは今日も大阪(人)を中心に全国各地で勃発している。

私の体感、きのこたけのこ戦争をしたことがある人の2人に1人はこの論争に参加したことがあるのではなかろうか。

と言っても、大阪人は銀だこのことを「これはたこ焼きとちゃう」と言い放つ一方、東京人は関西たこ焼きを「悪くはないし美味しいけど、私は銀だこの方が好きかもだなあ、」というようなぼんやりとした物言いをすることが多い。

そのため、戦争ではなく関西人の一方的プレゼンになりがちであるが、少なくともこれを読んでいるあなたはこの論争に身に覚えがあるに違いない。

今回は東京と大阪の中間地点に位置する愛知県出身・旅するメイドの私が、「関西たこやき」と「東京たこ焼き」についての思想をくるくるくくる、と巡らせるだけの、たこ焼き談義である。

「大阪=たこ焼き」方程式

私は現在‘’旅するメイド屋‘’をしている。
東京大阪名古屋を中心に、全国のコンセプトカフェをゲストとして巡り、コンセプトカフェの広告塔及びお給仕で笑顔を増やす、独自の取り組みの事だ。

この活動を始めたことで、大阪に行く機会は格段に増えた。
(今も大阪のミス↑ドでこれを書いている。)

そこで感じるのは「大阪=たこ焼き」方程式の圧倒的知名度だ。

東京の友人に大阪に行くよ、と言うと約80%という脅威的な確率「たこ焼き食べた?」と聞かれる。そしてこれはここだけの秘密だが、事実に関わらず私はいつでも食べたことにしている。

と言うのも、食べてないと言うとがっかりされて、相手からのせっかくの質問をトラッシュ→ターンエンド、となってしまうし、その時食べてなくても数回に1回は食べているので、私もその時食べたたこ焼きについて是非とも話したいのだ。

人生100年時代、余生を広い視野で捉えれば今回食べたと言っても良いだろう。
嘘も方便とは良い言葉である。



多幸感・関西たこやき

関西のたこ焼きは大阪、奈良などで数店舗頂いたが、どこもやわらかく、トロッとした口当たりが特徴的だ。作り置きをせず、注文を受けてから作り、出来立てを提供するのも本場ならではのこだわりを感じる。

キャベツやネギなども入っていないことが多く、‘’やき‘’の部分で戦う、素材勝負感が私は好きだ。

直近で食べたのは 大和西大寺駅・たこ源。

奈良で食べたたこ焼き。大阪でもないしふらっと入ったため期待していなかったが、あまりに美味しくて驚いた。大きめのたこ焼き1つ1つがふわふわで、食べたか食べてないか良くわからないうちに6個なくなってしまった。シンプルを極めたような生地の溶け感と甘いたこ焼きソースが舌の上で混ざり合い、溶け、消えていく。これが関西の味。。。と唸る。食べおわったあとの多好感、ああ、これが「たこやき」の由来だったのか。



悪魔的・東京たこやき

一方、東京に限らず関東のものは「外はカリッと・中はとろっと」が王道である。今回は東京たこ焼きとして例に上がることの多い、大手チェーン銀だこでレビューさせていただきたい。

銀だこを初めて食べたのは小学生の時だろう。外食で初めて食べたたこ焼きであり、あの時目がキラキラした美味しさを忘れることは生涯ないだろう。

中央線沿いのとあるフードコートで食べた銀だこ


なんやかんや久しぶりに食べた銀だこ。まず、たこ焼きが箸でつまめることに驚く。硬い。程々の温さだったので、そのまま前歯でかぶりつく、くしゅっと音が鳴る、その瞬間とろっとした中身が歯茎について驚いた、熱い。熱すぎる。そうだった、銀だことはこういうものであった。気を取り直して半分にわり、その片割れを口に含む。サクカリ&とろあつのコンビネーション。タレがたっぷりな訳でもないのにしっかりと味がする。これは生地に特別なブツが入っているに違いない。味の素系の謎の旨さ。独自の食感と合わせて、味のバリエーションも魅力的な、悪魔の一品である。

双方を食べ比べて

なるほど、これは別物だな。

これが中間地点・どっちつかずの愛知県民の感想である。

銀だこしか食べたことがなかった過去の私は、関西たこ焼きの多幸感により成仏し、グリコの上空へと空高く消えていった。
ありがとう、トロふわたこ焼き。

今回のたこ焼き戦争は、何事にも偏見の目を持たずに楽しむことの大切さを私に教えてくれた。これをお読みの皆さんも、次にたこ焼き屋が目に入った時には、久しぶりにたこ焼きを味わってみるのも良いかも知れない。

桃辿まいる


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