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孫のわたしで、海と遊んだ

久しぶりに海へ行った。そして私は海と遊んだ。愛知県豊橋市の祖母宅から車でちょっといくと見えてくる、一面の青が昔から大好きだった。

今日おばあちゃんの家に泊まりに行ったら半島ドライブをすることになった。東京に住みはじめてから車に乗る機会が滅多になくなったから、私はそれだけでも嬉しくなる。

本当は運転したかったけど保険の関係で助手席を余儀なくされたが、それでもいい。おばあちゃんの運転はとても安定していて乗り心地が良いからね。

程なくして海らしきものが見えてきた。
「わーーーー!」と叫んで、全開にした窓から写真を撮る。

「自然だ!海だ!」と、はしゃぐ私に
「あら、それはまだ海じゃないねぇ」とおばあちゃん。

·····まだ海じゃなかったらしい。

ていうか今よく見たら普通に海っぽくなくて面白い。''海に行く''という事実は私を簡単に愚かにする。

そうこうしていたら海(本物)についた。


潮の香りで作られた、爽やかな初夏の風が凪いでいた。海には海にしかない風が生きているような気がする。
家なしアドレスホッパー時代、北海道や神奈川で海の近くに泊まった時のことや、箱根旅行で海辺読書をしたことが思い出される。
海にまつわる記憶はどれも特別で、懐かしい。

砂浜に降りたならすることは一つである。
海に入る。これしかない。

超ビックTシャツにロングズボンだったので、ズボンと靴をさっさと脱いだ。準備は満たんである。砂浜へ駆け出した。えい。

これが↓

冷たくて、でも冷たすぎなくてきもちいい!
押しては引いて、引いては満ちてくる波。
緩やかな時もあれば、激しく早く多い時もあって、私の足をくるぶしからふくらはぎまで濡らして行った。

こうなる。

波は毎回違う形をしていて、無限に波と遊んでいたいくらいにたのしかった。なんだこれ、楽しすぎる。

最近、趣味として学童のお姉さんをたまにしているのだけど、小学生が同じようなことをしていても永遠に楽しそうな気持ちが分かってきた。否、思い出してきた。これは全然全く同じじゃないのである。

海にも慣れてきたので、調子に乗って2mくらいずぶずぶ進んでいったら、ふくらはぎ真ん中くらいの水量だったはずなのに急に大波が来て脚全部めちゃくちゃ濡れた。パンツも終わった。笑
Tシャツも水を含んで、試しに絞ってみたら水が滴る。後ろで見守るおばあちゃんに「ねぇ!ぬれちゃった!笑」と波の音に負けないように大声で報告した。聞こえてるのか聞こえてないのかわからないけどなんか笑ってた。私も、大人1人で海に入ってべしょべしょになってしまったことがおかしくて笑った。

その後、ある程度乾かすために適当に浅瀬を歩いていると、綺麗な石があることに気がついた。海の石ってこんなにカラフルなのかと目を開く。

なんでこんなに色が違うんだろうか·····と、元土木科女子らしく、含有量とか地層とかに思いを馳せつつ、石を物色していたら、1つ真っ白の石が目に入った。めちゃくちゃ白い、すごい。思わずそれを手に取った。少し先を見るとエメラルドグリーンの石があって、それもすごく綺麗だったからちょっと歩いて拾った。そんな風にして気がつけば腰を丸めながら黙々と石を集めていた。

集まった石たち

おばあちゃんはただ笑って見ていて、時折スマホで写真を撮っていた。そして、小学校の孫とここに来た時も同じように見守っていたことを教えてくれた。20をとっくに過ぎた孫の面倒も、小学生の孫の面倒も変わらないのはなんだか可笑しいけど、まぁ一様に孫なのだから許してもらうことにしよう。

撮影:おばあちゃん

元々好きだった海に、またうれしい思い出が増えた。綺麗な石に愛着が湧いてきて本当は全部持って帰りたい。でも、家に帰れば置き場所に困ることを知っているくらいには、私は大人だった。

それでも記念に欲しくなったので、1番薄くて軽い石をお守り代わりに財布に入れることにした。

おばあちゃんと、海。
そして孫という肩書きを得たわたし。
たった数時間のドライブは旅行みたいに特別で、とても素敵な時間になりました。

また海に行きたいな。

メイド屋さんです。顔はXでわかります。現在毎日23:30から1000文字書くチャレンジ中。(10日目)読んだ、くらい気楽ににスキしてくれたらうれしいです🫶


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