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ナースのための“教える技術” 誰でも教え上手になれる?
中堅看護師は,部署における中心的存在であり,質の高い看護実践とともに教育的役割が求められます。そのため,部署では中堅看護師が「新人教育」「現任教育」「学生指導」などの役割を担っているのではないでしょうか。
しかし,高い看護実践能力をもっている中堅看護師が,必ずしも教え上手とは限りません。マニュアル通りのことをしゃべって満足し,教えたつもりになっている人も見かけます。
なぜ指導者が必要なのか
例えば,「採血」についてマニュアルどおりに必要物品や手順を説明したとしても,採血ができるようになるわけではありません。採血をやったことがない人には,まず手本を見せる必要がありますし,練習する機会をつくることも必要でしょう。また,相手のレベルや理解度に合わせて,教え方や教える内容を変えることも必要です。マニュアルを読むだけでは不十分だからこそ,教える人が存在する意味があります。
“教える技術”を身につける必要性
私たちは,自分がすでに知っていることやできることなら,他人に教えることは簡単だと思いがちです。しかし,実際にはうまく教えられなくて困ることがあるのではないでしょうか。上手に教えるためには,教える内容に加えて,“教える技術”を身につけなければ,相手に効果的に伝えることはできません。そのため,教育的役割をする中堅看護師は,“教える技術”を習得する必要があるのです。
誰でも教え上手になれる
「あなたは教えるのは得意?」と聞くと,たいていの人が「苦手」と答えるのではないでしょうか。“教える技術”を学んでいなければ,うまく教えられないのも当然です。つまり,教える技術は自然に身につくものではないため,“教える”ということがどういうことなのかを知り,自分で意識して訓練する必要があるのです。すなわち,“教える技術”を学び訓練すれば,誰でも教え上手になることができます。
この連載でお伝えする“教える技術”を現場で実践していただき,教えることの楽しさを実感していただければと思います。
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