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「内定」の重要性とその伝え方

「内定」の意味をしっかりと考えたことがあるでしょうか。

内定を出すということは、労働契約の始まりを意味しており、内定取り消しは、解雇と同様の意味を持ちます。

今回は、「内定」の意味とその重要性についてお伝えします。

┃「内定」とは

「内定」とは、使用者と労働者(内定者)の間で労働契約が成立した状態と考えられています。

「きみ、内定!」「いつから来られる?」「採用するよ!」などなど、気軽に伝えたことが後々、トラブルの元になることがあります。

法的な視点から見ると過去の裁判事例では、「就労始期付解約権留保付労働契約」や「効力始期付解約権留保付労働契約」という言い方をしています。こちらに関しては覚える必要はまったくありませんが内定を出した時点で労働契約が成立するということだ覚えておいてください。

労働契約が成立する、ということは、会社側から軽い気持ちで内定取り消しをしたことが解雇と同様の意味を持つということです。

解雇と同様の意味を持つということは、労働者側から「解雇無効」「不当解雇」などで訴えられる可能性があるということを意味します。

┃内定の伝え方

内定は、面接のままの流れや電話などでは伝えないことが重要です。もちろんSNSで「内定^^!」とメッセージを送るのもNGです。

内定の伝え方で入社への最後の一押しをすることで内定辞退を防ぐことにつながります。

可能であれば、面接とは別日で「労働条件について最後の詰めをしたい」などと言って再度、来社してもらうのが良いでしょう。

そこで労働条件の確認をするとともに、面接などでも伝えたかもしれませんがもう一度、入社後に求めること(役割・業務内容)を意識合わせをします。

最後に「入社することを決めてもらえれば内定を出す」ということを伝えます。ここで迷うようなら、気になることなどを確認します。

その気になっていることが解消可能なことであれば良いですが解消することが難しかったり、時間がかかったりするようなことであれば、内定を出すことは一度、検討し直す必要があるかもしれません。

┃内定通知は必ず書面で出す

内定通知は口頭ではなく必ず書面で内定通知書を交付するようにしてください。

内定通知書に記載することは、
・入社予定日(いつまで待てるかを必ず決める)
・内定取り消し事由(資格が取れない、卒業できないetc...)

以上のようなことは、書面で示しておくことが重要です。いくら優秀な人であっても「いつまででも待つ」のはNGです。

待った結果「やっぱり入社しません」なんていうことはよくあります。

┃内定取り消し

最後に内定取り消しについてお伝えします。

内定取り消しは「解雇」と同様の意味を持ちます。

・業績が悪化した
・多めに内定を出したが思ったより辞退が少なかった
・他に良い人がいた

などなど、様々な理由が挙げられますが使用者側が気軽に行えるものではない、ということは忘れないでください。

┃まとめ

今回は、「内定」の意味とその重要性についてお伝えしました。

内定取り消しが会社とってリスクがあるということもご理解いただけたかと思います。

なお、入社日を後倒しするような場合も当初の入社予定日から賃金が発生するケースもありますので注意してください。

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