見出し画像

ポケモンカードGB:チャレンジマシンで100連勝

 1998年発売『ポケモンカードGB』はポケモンのゲーム・およびポケモンカードゲームの長い歴史の中でも名作として大変有名です。そのため、2023年8月に『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』の配信タイトルとして選ばれた際にも大きな話題になりました。

 今回はそんな作品のコンテンツを1つやりこんでみた挑戦についてお話いたします。


目標:チャレンジマシン100連勝

ポケモンカードGBの基本情報

 現在も人気のTCG「ポケモンカードゲーム」を最も最初にコンシューマゲームに落とし込んだのが本作です。当時発売されていたカードに加え、ゲームのランダム要素を取り入れたオリジナルカードを合わせた200枚以上のカードからデッキを構築して対戦が可能です。

 昔のカードプールおよびルールが採用されているため、1ターンに1度しか使えない「サポート」に類するカードが連打できたり、1ターン目から殴り始めたりなど現在では考えられない挙動が多いのも特徴でしょう。今のプレイヤーには新鮮に楽しめるゲームだと思います。

情報量の多いカードゲームというものを
複数の画面を用意して表現しているのもすごい

 ゲーム内のCPUの質も高く、バトル場のポケモンがダメージを負い過ぎれば裏を育て始めたり、サイドを取りきるために裏のポケモンを場に引きずり出すなど実践的な動きも見られて面白いです。

 ほかにも優れたUIや充実の操作設定などもあり、本作は未だ根強い人気を誇ります。『Switch Online』版はオンライン対戦も可能になったため有志による対戦会なども行われているほどです。

チャレンジマシンとは

 本作のエンディング後に解禁される要素の1つに「チャレンジマシン」というものがあります。

・1回の挑戦でランダムなCPUと5連戦を行う
・1~3戦目はクラブメンバー(ジムトレーナーポジ)たちとサイド4枚戦
・4戦目はクラブマスター(ジムリーダーポジ)と、5戦目はグランドマスター(四天王ポジ)などとサイド6枚戦
・5連勝すると「5人ぬきクリア数」がカウントされる
・「れんしょうきろく」は挑戦をまたいで集計されていく
・カードなどの報酬は一切もらえない

 概要は上記の通りでざっくり言えば「報酬無しの自己満足用エンドコンテンツ」です。そもそも存在を知っている人自体が少ないのではないかと思っています。私もそのひとりでした。

 ですが、8月ごろに私のフォロワー様がこれに挑戦し、なんと100連勝を達成してしまいました。すごいと思うと同時に「自分でもできるだろうか」と気になっていたので、時間に余裕のあった11月3日にやってみました。


実際の挑戦記録

使用デッキ

 先の話題にあったフォロワー様が使用していたのは有名な強カード「サンダーLv68」を使ったデッキでした。本作は「たねポケモンが初手にいない際の引き直し」が無限に可能なため、デッキのポケモンを絞ることで安定した展開を繰り返し行うことができます。そのため「サンダーLv68」を軸にしたデッキはこの挑戦における最適解であると言って間違いないでしょう。

 ただ、現代ポケカも遊んでいる私としてはルール上許されていても「引き直し」に忌避感がありました。そのため、今回は本作の対人戦でも有名なデッキタイプを使用して挑戦させていただきました。

 それが上記の「プクリンLv36」主軸デッキです。いくつか主要カードや調整で入れた特筆カードについて説明していきたいと思います。

・プクリンLv36
 3エネで「10+ベンチポケモンの数×10」(最大60)のダメージが出るわざ「ともだちのわ」が強力です。基本エネ+無色2個エネの2枚で出せるので、最短2ターン目から攻撃できるところはサンダーより優れています。

・ストライクLv25
 闘抵抗によってプクリンの弱点を補完する要因です。逃げエネ0なのでとりあえず出しておいて困りません。打点は3エネ30点の「きりさく」と控えめですが、1エネわざ「つるぎのまい」がきりさくの打点を倍にする能力なので、順に使用すれば最短2ターンで60点出るのも器用です。

・ベトベトンLv34
 とくせい「かがくへんかガス」でそれ以外の盤上のとくせいを消すことができます。現代ポケカでも強いとくせい封じですが本作でも強力で、面倒な相手筆頭の「バリヤードLv28」などの詰み要因をねじ伏せられます。

・無色2個エネルギー
 2種のポケモンがわざを円滑に使用するのに必要な、このデッキの生命線です。ポケモンにエネルギーを付ける際は「エネルギーリムーブ」を警戒して、基本エネルギーから先に貼るとディスアドを抑えられます。

・モンスターボール
 コイントス成功でデッキから任意のポケモンを加えられます。進化ポケモンを2種類も積み込んでいるので、コイントスが立ちはだかろうと4枚フル投入で臨むしかありません。何回裏切られたかは数えていません。

・プラスパワー
 ポケモンにつけることで10点の増強ができます。プクリンの60点だと倒しきれない相手も多く、この打点操作が必須と言って過言ではありません。

・ダウジングマシーン
 手札2枚をコストにトラッシュのトレーナーズを回収できます。序盤に引くと使い道がありませんが、以降はどんどん選択肢が多くなるカードです。正直投入に悩みましたが、オーキド博士やなんでもなおしなどを状況に応じて回収できるのは強いと思い採用しました。

・リサイクル
 コイントス成功でトラッシュのカード1枚をデッキトップに戻せます。無色2個エネルギーの唯一の再利用法として入れていますが、マサキなどのドロソを戻すのも普通に強いです。コイントスに成功すればの話ですが。


挑戦中の出来事

〇挑戦1回目
 18連勝でストップ。1エネ20点出る「エビワラーLv33」にプラスパワーを付与して私のHP50プリンがきぜつし、ベンチポケモンなしによる先攻ワンキルが決まってしまったからです。かなりの不運ではありましたが、その時の構築はストライクが3積みだったのが問題だったように思いました。なので急いで4積みに変更です。

こちらからできることが何もなかった…

〇挑戦2回目
 5連勝でストップ。
相手のヒトカゲがすごい速さでリザードに育ってしまった上に、こちらの手札に一切のドロソなし&モンボが全部失敗したせいで反撃の目が作れずに負けてしまいました。ここで落ち着いてデッキを見直してトレーナーズの枚数調整をした結果、現在の構築にたどり着きました。

〇挑戦3回目
 ようやくここから連勝の軌道に乗り始めました。デッキの安定性は高いのでそれが普通なのですが、なにせ100戦するので事故はまあまあの頻度で起きてしまいます。なので、可能な限りプレイングでカバーしていくしかありません。

・対戦準備
 基本は体力に余裕のあるストライクを前に出します。ストライクが無く、闘デッキ相手でなければプリンが優先され、基本的にベトベターは後ろに控えさせます。

・基本展開
 自分の1ターン目はプリンに基本エネを付け「ともだちのうた」でベンチポケモンを(運次第で)増やします。2ターン目でプクリンに進化させた上で無色2個エネを付け「ともだちのわ」の高打点を叩き出すのが理想展開になります。

 ベンチでは可能な限り早くベトベトンを完成させましょう。厄介なとくせいは数知れず、特にグランドマスターの三鳥など出すだけでお手軽に起動するのもいるので置き得です。

メタが機能しているときが一番楽しい

・抵抗力を押し付ける
 プクリンの弱点である闘タイプデッキは1エネ20点を出す「エビワラーLv33」、「ワンリキーLv20」が非常に厳しいのでストライクを全力で探して壁にします。プクリンの使用は諦めてそのまま戦った方が安定します。たとえ殴れなくても時間を稼げるので、落ち着いて場を整えましょう。

・いざという時の時間稼ぎ
 初手のポケモンがベトベターだけの時も結構あり、プレイングに悩みました。ただ、そのベトベター自体も1エネわざにコイントスでのまひ付与ができる「べとべと」があるので想像以上に遅延性能が高いです。

 よほど他のポケモンが引けなかった場合はベトベトンに進化させてビートダウンし始めるのも最後の手段としてアリです。サイドに優秀なカードが眠っている可能性もありますしね。

・イマクニ?は癒し
 「ポケモン言えるかな?」で有名なイマクニ?さんがチャレンジの5戦目に登場することがあります。デッキ内容は全然ガチではないのでとにかく癒し。連戦中の脳休めになります。ありがとう。

助かる~


やりきった感想

 挑戦開始から8時間ほどで100人目の相手カネコウジさんと邂逅。これに勝利することでようやく100連勝を達成しました。

最後もプクリンが決めてくれました
目標達成!

 一番の感想としては「長い!疲れた!」です。途中は集中力の欠如からか操作ミスなどが多く、プクリンとストライクの両方のわざ選択は何度も間違えました。こんなことにならないため、戦術の完成されたサンダーが最適解なわけですね、よく分かりました。

 とはいえ、自分のデッキは引き直しが少ない点だけストレスフリーでしたし、コンセプト通りの動きができて楽しかったです。また、ピンチの場面で臨機応変な対応をとるなどもできたので満足感は高いです。

 あとはBGMが圧倒的にいいのも今回の挑戦を支えていた気がします。個人的にはグランドマスター戦の曲が好きですね。緊迫感強めでゆっくりなテンポの序盤から打って変わって加速を始め、激しい攻防を思わせる曲調へと変わるという曲の一連の流れが「カードゲームの盛り上がりのタイミング」と噛み合っている点が気に入っています。

 最後にちょっと話が逸れてしまいましたね…


おわりに

 今回のチャレンジは身近に先駆者様がいたのでやってみただけなのですが、あとで調べると他にも何人か100連勝以上を達成している方がいらっしゃるようで驚きました。今回のSwitch配信の前に3DSでの配信もあった点を考えれば、やりこむ人が多いのは当たり前かもしれません。

 というか、5戦1セットという都合上、100戦を一気にプレイする必要はないので日をまたいでやりこむのが正しかった気がします。それならもっと連勝数も伸ばせるとは思いますが、私はここまでが(メンタル的に)限界かなと思います。報酬もないので…

 今回の記事を書いたのも「自己満足で始めたとはいえ想像以上に疲れたから記事のネタにでもしてやる」と思ったからです。お時間に余裕がある方だけ挑戦してみてくださいね。

 それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?