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母の脇にできたシコリ・・

4年前の初夏から冬。
私は新しい仕事で、これ以上働いたことはない、というほど
目いっぱいの毎日でした。
そして、それでも週に3回ほど母を見舞っていました。

================================2017/6/13
東京で、初めてのWEBマーケティングセミナーに参加。
100名を超えるすごい熱気のセミナーだった。
内容も濃い。
知らないことだらけ・・・・・
さすがに昨日は帰宅後、一日何もできないほど、ヘトヘト。

母が腕の付け根に、
なにか腫瘍っぽいものがあるとの連絡で、
今日、グループホームへ行ってきた。

珍しく母は穏やかでよくしゃべる。

私が東京でのことを話す。
「世の中にはすごい人がいるよね~、
本当に自分がいかに偉そうだったか、
改めて感じたわ、
本気でもっと謙虚にならないと
人には伝わらないよなぁ」と。


そうしたら、母が言う。
「うん、それがわかっただけでもスゴイことや、良かったな~」

「あんたはどこか、何か足りんと思ってたけど、
そこやったんやなぁ、
それに気がついたら、きっと本物になるわ」と。


なんだか、全然まとも! 
本当に、心がすーっと温かい海水に
浸されて溶けてゆくような感じだった。

感謝します、
母が私の言う言葉を受け止めてくれたこと。
本当にわかってるのかどうか、怪しいけれど(笑)


脇の付け根の腫瘍は
確かに触診するだけでわかる。

小さめの握りこぶしくらいはある。

グループホームの看護師さんと話をした。

お医者さんいわく、おそらく悪性腫瘍だと思うので
大きな病院で検査してもらって欲しいとの伝言。

私は、はっきり言う。
もしもそうだとしても、治療をするつもりがないので、
検査もしません、と。

すると看護師さんも、それがいいと思う、
と、あっさり賛同してくれた。
痛みはないようだし、
本人も気にしていないので、と
笑った。


6/29

このところ、すこし母の具合が悪い
これまでと打って変わって、食欲がなくなっている。

認知症も進んでいる、

ホームのヘルパーさんから苦情が出た。

時々、突然、
建物の外にまで聞こえる声で叫ぶのだそうな・・・
そりゃ、ホームも人たちも困るよなぁ・・
しかし、どうすりゃいいのか・・・


今日はゆっくりそばにいることにした。

「泥棒は一階と二階とどっちが入りやすいかなぁ」
と突然聞かれる、
たぶん一階でしょ、
ここは二階だから大丈夫だよ、というと

うん
と答える。

何か意味があるのか・・・・?


もう帰るわ、と言うと
え?もっといてほしい、と言う。

わかった、じゃ、もう少しいるね、と
座り直す。
でも母はトロトロ寝てるだけ。


30分くらいして、
じゃ、そろそろ帰るね、
というと、
はっと目があいて、

「うん、車に気をつけてね」

と言われた。

たった30分
余計にいただけなのに
それ以上、もっといて、とは言わなかった。

たった30分
それを今までどれだけ、拒絶してきたことか・・・・

その瞬間、
「これが最後だとわかっていたなら」の詩が頭の中をぐるぐる回った。

7/30
朝からメルマガ2通出して、FBに投稿して、
メールチェックして、
それから母のフラットシート買って、
ビデオ返却して、スイカ買って、春風荘へ来る。10時過ぎ。

思ったより母は元気だった。少なくとも昨日よりは。
とろとろ寝ていることが多くなったけど
それはしょうがないと思う。
少しずつ、準備を始めているんだ・・・
旅だつ準備を。

昨日はなんだか朦朧としていた、
プレゼント、と言われて
何?と聞くと
開けてみて、と嬉しそうに
手をかざした。

ありがとう、と受け取ったふり。

私がだれだかわかる?
と聞くと

ふくたにそのこさん、と答える。

よかった、まだ私のことがわかる。

自分が母のことで
こんなふうな思いを抱くなんて
こうなる前は考えもしなかった、

嫌いで、いやでどうしようもない時があった、
でも今は
ただただ、母が可哀そうで仕方がない、
不安におびえて、心配でおろおろしている母をみると
ただただ、悲しい、
安心させてあげることができなかったのは
私のせいだ、と何度も思う。

ここにきているときは、せめて幸せな顔をしていよう、
最後まで笑っていよう、と決める。

8/29
母のところへ行ってきた。
今日は、とても元気。

なんだか、
本当に感謝・・・
それ以外の言葉がない・

先月
仕事が無茶忙しくて
しかも母の具合が悪くて、
東京出張の間に、
何かあったらどうしよう、と
本当に苦しかった時、

ひとりさんの話を思い出して
「あめのみなかぬし様、
お助けいただきまして、ありがとうございます」
と言った。


その時のことはよく覚えている

とても言えないなと思ったけど
でも無理をして言った。

本当は「助けてください」と言いたかったけれど、
「お助けいただきまして、ありがとうございます」

と言ったのだった。


それから奇跡がいっぱい起きた。

母が心を落ち着けているのは
もしかしたら
私の変化なのかもしれない・・・・・・・・・・・・
最近、嬉しいことが立て続けに起きる。

母の胸のしこりが消えたこと!
これは、お医者さんが何度も首をひねって不思議がった。
足のむくみも取れたこと
食欲が復活したこと。


9/17
仕事の帰りに、母を見舞う。
私の顔を見ると、チョコレートやキャラメルをねだる。

だんだん、体全体が弱ってきているんだろうなぁと思う。
 

あのな、ここに大事なもんがない、
と母が突然、訴える。

何か聞くと、写真だと言う。

ん?
パパの写真、山小屋の写真、孫の写真、
けっこういっぱい飾っているじゃん、

すると、母が
写真がない、大事な写真がない、と
繰り返す。

どんな写真?と聞くと、

さも当たり前のように、
「あんたの写真やん」と答えた。


ふいに胸を掴まれた気持ち・・・

驚いた。

確かに私の写真は無かった。
そうなんや、私の写真なかったね、

「うん、一番大事な写真がない!」と母。

こみあげてくるものを抑えるのがやっと。


こんな宝石のような言葉を
もらってもいいのだろうか、

母は自分の言葉が
これほど私を感動でいっぱいにしていることを
知っているんだろうか、


こらえてこらえて、
駐車場に戻ってから、車の中で泣いた。
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時々、突然もらうプレゼントみたいな
母の言葉を、ノートに書き留める日々でした。


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