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碌でもない脳みそと、すごいカラダ

インクレチンというホルモン、聞いたことがありますか?

最新の糖尿病薬にも関係があるらしいこのインクレチン。
血糖抑制作用がある消化ホルモン、つまり、このホルモンは、痩せホルモンとも言われているそうです。

このインクレチンの中でも最近、巷を騒がせているのが、GLP-1というホルモン、これはすでに糖尿病の薬になっています。が、痩せるという特徴があるので、痩せたい人が治療以外で使うケースが増大して社会問題にもなりました。

『午後3時に食べるだけダイエットやせるスイーツ』という本を書かれた工藤孝文氏、

ベジファーストはもう古い、ミートファーストだ、とおっしゃっています。

肉の資質には、このインクレクチンの分泌を促す働きがあるそうです。
なので、まず肉を食べる、するとインクレチンが分泌
「食後サイン」が全身に発動。胃はもうこれ以上食べモノは不要というサインを出す、

速やかに胃腸のぜんどう運動がストップ、
消化に時間のかかるお肉が、胃に長くとどまり血糖値上昇を緩和、

したがって、痩せる!

これを読んだ時、本当にそうだ、と思ったのです。

胃が、もうこれ以上食べモノは不要というサインという部分。
まさにそうです。
今、私は緩めの糖質制限をやっていますが、パンやお米、麺類などを中心に食べていた時との一番の違いは、この「食べモノは不要」というサインなのです。

糖質中心だった時はベルトを外さないとお腹がはちきれそう、というまで食べたくなるのに、糖質制限食に変えると、ベルトなど全く外さなくても、つまり、お腹がはち切れそうな状態になる前に、
もう「食べモノは不要です」というサインが、明確に出ることだったのです。

それがインクレチンというホルモンのなせる技だった、とは。

なんだか謎が解けた気がしました。
今も糖質制限食には賛否両論あるし、ベジファーストなのか、ミートファーストなのか、それぞれに意見もあるでしょうが、私が糖質制限食を続けられたのは、この「もう不要ですサイン」のおかげだったと、今、感じています。

食べたいのに我慢するのではなく、本当に、カラダがもう必要ありません、と言っているわけなので、それに従っていればいいだけなのです。

そう考えると、カラダが出すサインって本当に不思議ですね。

同じようによく寝た朝も、日によって少しずつ寝起きの軽さが違う、スキッとしている感も違う、
脳みそが碌でもないことをいろいろ考えている間も、私たちのカラダは、スゴイ。


そう言えば、大昔、交通事故で肝臓の内部破裂一歩手前という重症を負ったことがあります。

私はバイクで、相手は車。方向指示も出さずに、私の前にいきなり左折してきた車に激突、
バイクのハンドルが私の右肋骨の下にめり込んで、息のできない苦しさで救急車で病院へ。

不思議と外傷も骨折も一切なく、それなのに、2ヶ月近く入院することになったのでした。
私の肝臓は内部破裂の一歩手前、ぐしゃっと潰れたようになっていたそうです。
潰れていたら、今ごろ四十九日だった、と言われました。

退院の時に先生が説明してくださったことを今でも、はっきり覚えています。

「私たちは、きみの破裂寸前の肝臓に対して何もできなかった、
ただ、安静な場と、高タンパクな食事を与えただけ。

(確かに、病院食にしては珍しいほどのお肉たっぷりメニューだったなぁ・・・)

この間、せっせときみの心臓は血液を送り、全身を巡らせ、さまざまなホルモンを出したり引っ込めたり、食べ物からエネルギーを吸収し、そして、きみのグシャッと潰れた肝臓を元に戻そうと、毎日毎日頑張ってくれたんだよ、きみのカラダは本当に素晴らしい」と。

それを聞いたとき、私は突然、涙がこみ上げて、どうしていいかわからなかった。

その入院中、私は中途半端になった仕事のことや、この先、ずっと仕事を継続していけるのかどうか、など、将来の不安や、自分への不信感やらで、悶々鬱々とした日々だったのです。

私のアホな脳みそが、碌でもないことを考えていた最中に、私のカラダは、そんなスゴイことをせっせと繰り返していてくれたんだ、と自分のカラダへの、どうしようもない感謝の洪水が溢れて、カラダ中を埋め尽くしました。

インクレチンから、そんな過去の出来事をありありと思い出しました。

そして、今日は身体への感謝デーにしようと決めた福谷でした。

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