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トイレの蓋におしっこを・・・

この画像は2015年5月、
まだなんとか歩けた母を連れて、信州の山小屋へ。
これが母と行く最後の山小屋になってしまいました。

ノートを読み返すと、当時の細かな思いが
ありありとよみがえってきます。
辛かったけれど、合間合間に嬉しいこともあったんだ、と気づきます。
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2016年10月20日

夕べはよく眠ったようだ。
暑いとか寒いとか”しんどい”とかも言わず。
3時頃、気が付くと、母が起きて立ってたので、
どうしたの?と聞くと、トイレだと。

それで蓋を開けて、と声かけると、なんとか自分で開けた。
座るときが角度と位置がむつかしい。
もっと深く座って、と何度も声をかける。
でも、その後もすっと眠って
まだ今も寝ている。

穏やかな寝息だ。ホッとする。

先日は、私のいない間に
自分でトイレをしようとして、
ポータブルトイレの蓋をあけずに
蓋の上にしてしまったことがあって驚いた。


このままでいくか、施設にお願いするか、
いずれ考えねば、
だが、今月はこのまま行こうと思う。
その間にやるべきことを準備しよう。
いざという時に入れる施設があるかどうかとか、
もしもの時のベルモニーのことも。

二階の要らない道具とか、書類、衣類など
どんどん整理していかねば。
丸テーブルの上とか、食卓の上、タンスの中、
引き出しの中の衣類と少しずつきれいになって、
するとやはり母はきれいになったね、と喜ぶ。

このあと、どれだけ母を喜ばせることができるだろう、
できるだけ笑える話題をと思う。

うん、自分がのんびり構えてないと、
自分が楽しんでないとダメだよね。


そう、この素敵な介護を独り占めできるってすごいことだ。

薬やめます、なんて
意見の違う兄弟でもいたら、とてもかなわなかっただろう。
それだけでもありがたいことなんだと思う。

朝、7時に事務所へ出勤。
8時半に電話が鳴った。

よかった電話をかけられたのだ、と思う。
考えてみればこの2.3日一度も母から電話がなかったので、
おかしいなと思っていた、

電話どうやってかけるか忘れたの?と聞くと
どうやらそうらしかったので、
今朝ゆっくりとかけ方を教える。

私が電話をしても出なかったのは、
出方がわからなかったみたいで、


そうなんだ。


つい数日前までなんなくできたことが、
できなくなってゆくんだ、
と帰り道実感したら、

急に数か月前、
仕事中にどうでもよい内容の電話をかけてきた時に、
うっとおしいと感じて、
怒ってしまったことを思い出した。

ああ、なんということを、と悔やまれる。

もう絶対に電話などできない日が遠くないことを思うと、
今日の電話は本当にうれしかった。

おしっこしたいが、トイレの仕方がわからない、との電話。
そうかぁ~、と思いすぐ国分寺(母の家)へ行く。

声かけすれば一人でもできた。
でもまた一人になると自信がないのだそうだ。
まぁ、しゃーないなぁ。
ゆーこさん(母)のトイレからトイレまでの間が
私の仕事時間ということか・・・・。


不思議と今日は苛立たない。
なぜだろう、

当たり前だと思っていたことが
実はこんなに有難い、ということを、
理屈じゃなくて実感している。

今できていることを感謝しよう。
まだおしっこのあと自分でふける、
また歩行器が使える。
まだ自分でお箸をもって食べられる。

いっぱいできることがある。

子供じゃないから、
できることが増えていくわけじゃないんだ。
できることが少しずつ減っていく、
だからこそ、今できていることに
こんなに有り難いと感じられる。


今日、本当にそれがわかった。
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あなたの元気ライフをサポートするコーチ、ふくたにそのこ

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