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・出過ぎた杭は打たれない

出た杭は打たれる。

危ないから。

でも出過ぎた杭はもはやどう打っていいのか分からなくなる。


その昔、祖父が建築関係の仕事をしていた。

仕事場は木材のジャングルジムのようなところで、
多種多様の木材が転がっていた。

これから仕事で使う生木や仕事で使った後の加工された木。


そして、杭がめり込んだ木。


その杭がめり込んだ木は面白いもので、
その突き刺さっている木をぶち抜いて向こう側に飛び抜けてしまっていた。


もう打とうにも打てない。


そういう杭が存在すると言うことを子供ながらに知った。


人生でもそう言うことが言えるのかもしれない。

中途半端な異端児というのは側からみると面倒な奴この上ない。


なので打たれる。



しかし、完全な異端というのは世界を変えてしまう。

例えばコペルニクス先生みたいに。


そういえば、
その出過ぎた杭の木は子供の私にとっておもちゃになったわけだが。

普通の遊びはできなかった。


だから、その遊びは「出過ぎた杭を基準にした遊び」になっていた。




S,cat


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