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アイデアのつくりかた(馬上編)

昔読んだ本に「アイデアの作り方」というものがあります。

あまりに有名な本なので、読んだことがある方も多いだろうと思います。

とても少ないページ数なのに、様々な課題解決の本質が書かれていて、僕も今日家に帰ったら、久々に読んでみようと思っています。

さて、今日はこの本のタイトル「アイデアのつくり方」に「馬上編」と付記して書いていきます。

というのも、いままさに僕がこれを実践したところ、アイデアがボロボロ出てくるという体験をしているのです。

馬上とは

まずは、タイトルに入ってる「馬上」について共有しておきます。

これは文字通り「馬の上」という意味ですが、現代に置き換えれば「乗り物で移動する時間」と言えるでしょう。

この馬上、実はそれだけで使うことは少なくて

・枕上(ちんじょう)
・厠上(しじょう)

とセットで使われます。

どうも中国の1000年くらい昔にいた人が「文章を考え直すならこの3つの場面がいいよねー」って言ってたみたいです。それぞれ、

・馬上(馬でカッポカッポ移動中)
・枕上(寝るとき)
・厠上(トイレね)

のこと。

現代に置き換えると、

普段色々課題があると思うけど、他ごとができなくなるシチュエーション(通勤、寝る前、トイレ)で、ふっとアイデアを思いつくこと多いよね

っていう話です。

「アイデアの作り方」にも同じようなことが書いてある(と思う)

冒頭で紹介したアイデアの作り方にも、なんとなく似た雰囲気のことが書いてあります。ちょっと前に読んだきりしばらく読めてないのでうろ覚えですが、

1. 資料集める
2. 整理して分類とかして考える
3. あきらめて遊ぶ
4. なんか降ってくる(ユーレカ!)

って感じ。

この「3. 遊ぶ 〜 4. 降ってくる」とこだけ見ると、天才!ってなっちゃうんだけど、やっぱ資料を集めて整理分類考える、ってベースがあるからこそ成立するわけですね。

プロジェクト全体を1〜10に分けたら、僕の感覚では1〜2くらいまでがこれらで、その2の中の9割は資料収集、分析、検討かなーと思います。で、最後に降ってきてアイデアをまとめる。

その後3〜10で実行と次のデータ収集、1に戻ってPDCAしちゃう感じですかね。

話がずれました。

馬上、枕上、厠上の時間がない現代

この記事で書きたいことはここからが本番です。

現代ってとにかくスマホのせいですべてのスキマ時間が埋められがち。僕はバス通勤なのですが、周囲の人の8〜9割はスマホ見てます。ゲーム、漫画、SNS、ニュース、LINEなど。

さらにトイレ行くときもスマホを持っていきますよね。今どきのイケてるおっさんは座ションが常ですから、大小関わらず座ってスマホを開きます。またスマホに奪われる。

寝る間際だってスマホを見ます。SNSをぼーっと眺め、気がついたら「インスタ、Twitter、FBをリロードして移動、リロードして移動」を繰り返す。またまたスマホに時間を奪われる。

こうして読書の時間がどんどんなくなるので、せめて移動中に本を読もうと思いました。いま読んでいるのは銀英伝ですが、これまで通勤中にビジネス書とかめんどくさい本とか色々読みました。

そしてハッと気がついたのです。

「あれ、俺、考える時間、全然取れてないな」

と。

スマホと読書をやめる、それだけ

仕事中は次から次へと課題が落ちてくるので、それをこなすことで時間が過ぎていきます。

僕はAsanaというタスク管理ツールを使っているのですが、そのタスクを消化することに集中しています。まあこれは効率がよいので大丈夫。

ただしそのタスクをつくる部分がどうにも受け身だなあと思っていたんですね。その場で出てきた課題をタスク化してこなしていくだけ。そうすると、どうにも近視眼的というか、もう少し遠くまで見通した課題の発見がしづらくなっていることに気がついたのです。

これはまずいなー。仕事とスマホと読書以外の、もう少し「練る」時間をつくらないと。

こう考えた僕は、まずスマホを見る時間を減らそうと思います。ただし、本はある程度読みたい。

そこで僕は、移動中の読書とスマホをスパッとやめたのです。また、寝るときは読書することにして、スマホを別の部屋に置くことにしました。

これによって、移動中の往復40分ほどは外の風景や、バスに同乗する人の動きや表情、そして様々な物音を適度な刺激として入力しつつ、仕事のこと、家族のこと、お金のことなんかを振り返る時間として確保できたのです。

そして、この時間に思いつくアイデアの量が、やたら多いことに驚きました。

これ、「アイデアの作り方」に書いてある(ような気がする)「あきらめて遊ぶ」に近いのかなと。

日々の課題を一旦頭の片隅に追いやって、別の種類の刺激を入れることで、ふとした時にそれらが結びついてアイデアとしてまとまる、ということです。

このときのコツとして「今日も俺、アイデア、思いついちゃうぞーーー!」って意気込まないことかと。

受け身に徹すると言うか、ぼやーーーーーっとすることを恐れないと言うか。

どうせボヤーッとしてても思いつくときは思いつくので、そこはもう「あきらめて遊ぶ」的な心情でいいのかなと思います。事実、何も考えないようにしてても、やっぱり色々思いつきますので。

ただ、思いついたらメモです。メモのときだけは、スマホ使ってください。

まとめ

「アイデアのつくりかた」なんていう名著を引き合いに出して大層なことを書こうとしたのですが、結局の所「スマホやばいよね」という文章でした。

自分では情報収集してるつもりが、気が付かないうちに無駄な情報ばかりインプットされていて、しかも膨大な時間を奪われている。特にSNSは娯楽だと割り切るならいいけれど、これで情報収集しちゃう気になってるのはまずいです。

こういったことに前々から気づいてはいたものの、ついつい流されていて解決できなかったわけですが、「移動中の無駄な時間」を意図的につくることで見事に解消できました。

強制的に、スマホを触らない時間をつくる。

これだけで思わぬアイデアが出てくるかもしれません。

車の運転とか、スマホを置いて散歩に出るとかいいんじゃないですかね。緊急時の連絡手段としてセルラーモデルのAppleWatchとかはあると便利だけど。

ちなみにトイレには、まだスマホ持っていきます。ここもいずれやめます。

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