その背景を聞き出すことの重要性
ここのところ、とある企業からのご依頼でIDaaSっていうんですかね、SSOサービスの画面設計をしています。
割と先行するサービスがたくさんあるジャンルなので、「なんで今頃やるんだろうなー」って思ってたんですけど、掘り起こしていくと「あーそういうことでしたか!」ってなりまして。
やっぱり何か依頼だったり、相談だったりがあった場合にちょっと頑張って掘り起こしていくと、だいたい依頼者に「そうそう、それです!」って言われるような事柄が出てきますよね。
今回も初動はミスったものの、なんとかリカバリーできました。
WFをベースにしたデザインの依頼があった
今回ご依頼頂いた企業様とは数年前から何度か軽めのお仕事をさせていただいていました。だいたいいつも10万円行かないくらいの案件で、スピード重視でサクサクやらせてもらってたんですね。
今回も「ProttでつくったWFがあるから、それをベースにデザインお願いできますか?」(と僕は受け取った)という打診だったので、「あ、いつもの感じですねー」って軽い気持ちでお引き受けしたんです。
でもProttの画面数がそれなりに多かったので、これ全部つくっちゃうと結構な費用になるなーと。それより主要な画面いくつかと汎用パーツつくって、あとは先方で調整してもらったほうが、費用感も抑えられるし、お客さん的には嬉しいはずなんですね。
僕もパートナーさんにデザインだけ依頼するときは、そうすることもありますし。
なので、「主要ページ3つデザインするんで、そのあとどうするかはまた相談しましょう」っていう感じで進めました。
で、ProttのWFをもとに見た目のデザインを整えていったんです。
掘り起こしていくと、デザインだけでは終わらない仕事だった
数日経ってXDで共有して、窓口になってくださってるエンジニアの方は「いい感じですね!」といった反応だったんです。
そのあと、そもそもご依頼をくださった社長とレビューしてたら、「もうちょっと変えたいなあ」と。
「ほうほう、そうですか。どうしてそう思うんだろう。」
と思って、SkypeのMTGで色々聞いてたら、そもそももう少し深い役割を求められてたことがわかりました。
結局のところそのサービスをつかってどんなビジネス効果を狙うのか、現状考えていることなんかを1時間くらい喋って、ようやく整理できたんです。
ここまで来てようやく「あ、だったらこういうアプローチがあると思うんですよねー」っていう提案ができました。それも、MTGのあと2日くらい時間もらって、ぼんやり考えながら他の仕事をしてたら出てきたんですけどね。
背景を効くことをサボってしまった報い
結局僕が最初につくったデザインは破棄して、Prottは機能リストとして使いつつ、新しいWFをつくっています。
初動の数時間を無駄にしちゃったわけですが、それはしっかり掘り起こさなかった僕が悪い。いつもどおりの依頼だなーって何も考えずに進めちゃったんですよね。僕としては当初想定していた工数の10倍くらいの案件になったのでそれはそれで悪くないんですけど、無駄な時間を使わせてしまったなと反省しております。
とは言え、もう少し浅い論点からスタートして、違う着地点が見つかるのも、気持ちよくて好きです。「あー、それ、それだねー!」みたいな共有感。
「○○して欲しい」の裏側にある課題を解決することこそが仕事
今回のように「○○して欲しい」という依頼はクライアントの中でかなり顕在化したものであり、その裏側には潜在的かつ本質的な課題や要望があるのが常ですよね。
そこの解決まで考えて提案することができれば喜んでくれるし、次の引き合いや紹介にもつながると思うんです。
そもそもこのお客さんも、以前仕事をさせていただいた別の方からのご紹介だし、毎度毎度満足してもらえる仕事をすることで、それが営業活動になりますし。
僕は今まで運良く、いわゆる「営業活動」ってしたこと無いんです。多分それは依頼してくださった人が本当に解決したいことに結構敏感だからじゃないかなーって思います。それは、何かをきっちり作りこむことだけが解決方法じゃない場合もあるし。そのあたりの空気感を掴むのは得意領域というか。
世の中にはすごい人がたくさんいます。
でも、その方々のように最高の仕事をできるわけじゃなくても、依頼してくださった方の課題を解決する方法はありますよね。そこまで考えて提案できれば、継続した依頼にもつながっていくと思うんです。
なんだか改めて、そんなことを考えた1日でした。
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