アフィリエイトと受託事業の現在編|Web制作会社がアフィリエイトに取り組んだ話②

昨日のnoteでは地方のWeb(を中心とした)制作会社が、収益の安定と技術や知識の習得を念頭にアフィリエイトメディア運営を始めるまでのことと、最後に(有料部分で)今までに得た総収益、期毎の売上を書きました。

アフィリエイト事業の売上をしっかり出しているのもそこそこインパクトあると思うのですが、期毎の売上も書いてます。他の会社の売上とか見る機会ないと思うので、もしまだお読みでないなら是非そちらからお読みください。読んだあと返金してもらっても全然OKです。変に拡散させたくないとき、noteの返金機能良い。

さて今回は、せっかくなので受託を中心とするアフィリエイト以外の事業と、2019年にGoogleコアアップデートで縮小したアフィリエイト事業について掘り下げていこうと思います。

売上なんかの数字もできるだけ書きますが、前の記事の有料部分に書いてあるので、ちょっとぼかして書き進めていきますね。

アフィリエイト事業の現在

コンテンツSEOで行うアフィリエイトは、とにかくGoogleの動向次第で業績が乱高下します。

ちなみに普通のWeb制作会社がメディア運営をせず受託事業をやってるだけだと、ここの動向に全然ついていけないと思うんですよね。なので、制作会社がちょっと抜きん出ようと思ったときに、SEO(いまならSNSなども含めるかな)での集客を軸としたメディア運営はかなり役立つでしょう。ただしこれについては次回の記事でしっかり触れようと考えていますので、一旦置いておきますね。

さて、皆さんはGoogleの「コア(アルゴリズム)アップデート」という言葉をご存知でしょうか。このnote読む人なら聞いたことくらいはあると思います。

これはGoogleが検索結果を表示するアルゴリズムに、特別大きな変更が加えられるときにそう呼ばれるもので、事前に告知される場合もあれば、知らぬ間に実行されててあとから知らされる場合もあります。

2019年は、僕が把握している限りだと3月、6月、9月、そして12月にもあったのかな?という感じですね。

実は9月以降は横目で見てる程度なのでそれほどしっかり把握していませんが、細かい変動は日々あるので、12月は正確にはコアアップデートでは無いのかもしれません。しかし3月、6月、9月の順位変動についてはGoogleも言及しています。ちなみにGoogleは、これまでも多くのアップデートを重ねてきています。

このコアアップデートについては、僕はSEOの専門家でもないし、この記事で詳しく語るのも本筋からずれると思いますので割愛しますが、とにかくコンテンツSEOによる検索流入をアクセスのベースに置いているアフィリエイトメディアにとっては、もっとも影響を受ける要素のひとつと言っていいと思います。

当社のアフィリエイトメディアはこれまで多くのアップデートを無風で、もしくは追い風にして切り抜けてきました。しかし9月のアップデートで影響を受け、アクセス数は以前の1/2〜1/3程度、収益は1/3〜1/4に落ち込みました。

こちらは当社が運営するアフィリエイトメディアの中の一つの、GA(PV)推移です。月間です。

画像1

最盛期で30万PVほどあったのですが、いまでは8万くらい。売上は意外とPVと比例しませんが、さすがに9月のアップデートが数字に影響する10月以降は売上も落ちました。

会社としては3月のアプデで「あ、ついに本格的な終わりの始まりだなー」と思って、受託事業へのコミットを再び強めつつ、NZワインのメディア構築に注力してきたのですが、やはりというか、大方の予想通り9月のアプデで刺されたというかたちです。

コンテンツSEOによる集客は、おそらく僕が始める2015年より少し前が一番ぬるくて、徐々に厳しくなっていった感はありますね。

ただ、僕の知人にはまだまだアフィリエイト事業が絶好調な人もいますし、大御所の方にはもっと早い段階で見切りをつけて避難された方もいますので、これは一概には言えないということを付記しておきます。

売上については前記事の有料部分との兼ね合いもあるので、3月以降のものをグラフで掲載します。

3月からの売上推移

3月に数字がいいのは要因がはっきりしているのですが、季節要因を考えるとそれ以降も本来伸びるはずの数字が伸び悩み、9月24日のアップデートで収縮して、10月、11月と低空飛行が続いている状況です。

12月の売上は幾分持ち直していることが判明していますが、これは季節要因であり、SEO的なプラス要因があったわけではありません。

昨今のSEOの難しさを考えると、これをもう一度上位表示させるのはかなり無謀な話であり、静かに役割を終えていく方向かな、というところです。

僕が観測している限りの、ざっくりしたSEOの大きな潮流は以下だと考えています。

1. 自演リンクでガンガン上がる時代
2. コンテンツSEO全盛時代
3. 権威性重視時代

この最後の「権威性って何やねん」なんですけど、所謂「E-A-T」って言われるもので、僕の中では関連のある良質なリンクと、SNSやインターネット上でのサイテーションの組み合わせかなと考えていますが、いかがでしょうか。

これが結局公式に有利に働いているのかな、と感じています。CMとか交通広告とかあるんで。もう頑張って「(Googleが評価する)いい記事」を書いたら上位表示されるとか、もうそういった次元じゃないよねと。

もちろん、おそらく一部では中古ドメインを使った施策もガンガン効いている場面もあるでしょうし、一概には言えません。でも、僕が観測している範囲内ではそんな感じになってるなーと思います。

受託事業の状況

続いて受託事業についてお話していきます。

当社の受託制作やそれに付随する諸々は、

・企業サイトやLP、バナー等(Web系)
・紙媒体の販促系ツール(多岐に渡ります)
・交通広告などその他のもの

といったところでしょうか。

実はWebより紙系のほうが、業務量に対する売上という意味では優秀です。なぜなら当社のスタイルの場合、企業サイトなどを作る場合は「量産」の概念がありません。完全に労働集約で、僕かスタッフか、もしくはパートナーさんが手を動かすからです。

一方紙系ツールは、入稿までは労働集約と言えますが、印刷等その後の工程は収穫逓増と言えます。要するに印刷や配布に関しては、取引金額が増えても労働時間は増えない、ということですね。

このことからも、会社の利益を考えると意外と馬鹿にできないのが紙系ツールなんですよね。絶対に紙のツールじゃないとダメな場面も多々あるし、両方できるのは割と強みだと思っています。

ただ、誤字脱字などがあった場合は、多くの場合全額負担で刷り直しになりますし納期の問題も出てきますので、免責どう頑張るかってのはかなり重要だと考えています。

アフィリエイト事業以外の売上はだいたい年間3,000〜4,000万円の間で、粗利率は近年上げるようにがんばっていますが、おそらく40〜50%程度でしょう。ちなみに一期目は粗利率35%程度でした。全然お金残らなかったなあ。

弊社で粗利が出ている事業や品目を順に並べると、

1. アフィリエイト事業(利益率ほぼ100%)
2. 紙系ツール制作事業
3. Web系制作事業
4. 運用サポート系事業
5. 非アフィリエイトのメディア事業

といったところです。

紙系ツールは何だかんだと長くお付き合いしている企業さんから定期的に頂いているものがほとんどですし、Web系制作に付随して、みたいなことも多いですね。

Web系制作事業は、売上で見れば新規の企業サイト制作が多くなっていて、代理店だったりクライアントからのご紹介だったりで頂いている状態です。

運用サポート系事業は、企業サイトのような大きな制作費は発生しないものの、毎月のサイト更新、SNSやGMBのケア、それらに付随する制作系業務といったところで、毎月何らかの売上が発生する類のものです。LPのABテストのための作業とかも含まれますね。

最後の非アフィリエイトのメディア事業は、今がんばって仕込んでいるNZワインのサイトですね。今の所サイト構築費と人件費で軽く100万円以上の赤字ですが、だいたい2年〜3年後に形になるように頑張っていくつもりです。

※OGP画像出ないですね。なぜだ。まあいいや。

まあアフィリエイトメディアも最初の1年は収益ゼロ、人件費垂れ流して200万赤字からスタートして頑張りましたらかね。慣れてると言えば慣れてるかな。。。汗

とはいえ飲食店始めることを考えれば、安いものです。と自分に言い聞かせます笑

今回のまとめ

今回の記事では、当社のアフィリエイト事業と、受託制作事業の現在の状況を割と細かに書いてみました。こういったことはさすがに自社サイトに書きづらいので、note便利。

次回は「アフィリエイトサイト運営で得たものと失ったもの編」の予定です。明日、1/1(水)に更新します。

新年早々何やってんだ感もありますが、僕のモットーとして「決意なんて新たにしない」というのがあって、できるだけいつでもいつも通り、波のない毎日を送りたいと考えています。

それでは明日の更新も是非お読みください。

※更新しました。


そしてくどいようですが、よかったら前記事も御覧ください。


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