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犬よ

ふと、2年前にXで出会った名作を読み返してみた。
はてなダイアリーの「実家の犬に 弔辞


一文一文、読むごとに増田とロクの日常の景色が目の前に広がる。
増田のあたたかく紡がれた言葉からロクのぬくもりを感じ、毎回私の目頭をあつくする。
はてなのコメント欄はいつも人の不幸を願うばかりの口汚いコメントで溢れかえるのに、愛と幸せで満ちているのもこの文章の評価が高いことを表している。

かくいう私も、実家に犬がいる。3匹も。
柴犬の金太郎にポメラニアンのこむぎとメルエム。
私のいまが増田と似ている部分があるから、どうしても重なる。

ちゃんと彼らの死に目に立ち会えるんだろうか。

もし立ち会えなかったら、私も増田みたいに一筆認めるんだろうな。
こんなにたいそう立派な文章は無理だけれど、

金太郎みたいに脱走して2日後に帰ってくるぐらいのエネルギッシュさと、

こむぎみたいに構ってくれないと拗ねるぐらいの自己中さと、

メルエムみたいに布団カバーの中にぶち込まれても、めげずにいたずらするわんぱくさが溢れる文章。

言ってはみたものの、どんな文章になるんだろうか。
でもそのぐらいで書かないと、うちの子たちは自分に宛てたものだと気づかないだろうから。



金、こむ、メル。

たくさんの空に向けられた言葉の中から「自分宛てだ!」って気づくメッセージがあったら、私のところきてほしい。

東京は来たこともなければ、歩いたこともないだろうけど
私のにおいをたどっておいで。

君たちの足音なんて聞き分けることは容易いから、

バラバラでもいいから、とにかく元気よく、尻尾を振っておいで。

無事に来てくれたら、まず君たちにたくさん謝ろう。

そしてもしも許してくれるなら、うちのせまいワンルームでたくさんあそぼう。

その日だけはいつも禁止されてるおやつも食べよう。内緒で。



遅筆だから冒頭だけでも…と思ったけれど
冒頭なのか全文なのか。弔辞なのかお手紙なのか
もう、とにかく考えることが苦しいので、やめる


どうかどうか
これの続きを考える日なんて来ませんように。



神様さあ、

永遠なんてないのはわかっているけど

うちの犬たちだけでも、なんとかならないですかね?


袖の下はうちの子の秘蔵写真とかで。


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