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心から好きな場所

 思い返せば、僕は小さな頃から音楽が大好きだった。
 幼稚園児で物心がついているか定かでないときでも、母の車の中で流れていた山下達郎とか、当時兄が観ていたメジャーの主題歌とか。

 なぜか合唱をガチっていた小学校時代でも、習っていた水泳の大会でアリーナで流れる重低音の響く会場BGMとか。親に懇願して買ってもらったいきものがかりの笑顔のCDとか。

 中学になるとすこし粋になって、HIPHOPとか聴いてみたり、たまにガチ病みして観た深夜アニメの主題歌だったり。TikTokとかで出会えた邦ロックとか。

 高校になると、周りに流された音楽しか聴いていなかった。高1の夏の終わりに聴いたオレンジスパイニクラブの"キンモクセイ"はすっごく刺さってた。けど徐々に音楽が沼に沼っていた。高3の時のプレイリストは「イマドキ邦ロック」みたいなバンドばかりだった。


 ともかく、僕は音楽を嫌いになったことなんてないし、いつも隣には音楽があった。嬉しいときには帰り道にルンルンで聴いたり、悲しいときはその曲で眠れない夜を過ごした。

 大学に入って、何かしないとなと思って始めたギターは色んなバンドを出会わせてくれた。なによりライブハウスという場所に行ったことが、多分この先の人生を大きく変えていくことを、その時の自分も、今の自分も知らないと思う。


 話は少し変わって、僕には目標がある。
 僕はいつでも、どんなに「夢」と呼ばなければならない大きなスケールのものでも「目標」というようにしている。これは小さい頃からなぜか身についていたもの。

 僕は「ライブハウスを通して人と人とのつながり」を作りたい。
 今まで、人生の軸を作りなさいと言われて紆余曲折してきたけど、結局僕は音楽が人生の軸なんだなと思った。
 ライブハウスは僕が一番愛している場所。耳鳴りがするぐらい大きな音で奏でられるライブハウス。自分の好きなアーティストのために、時間とかお金とか人間関係とか、なにかしらの犠牲を払ってでも行きたいと思える場所。

 最近はライブハウスのマナーとか色々論争が起こっているけど、それを超越した先にある、ファン同士のお互いの絆を作ることが、僕がやりたいこと。いや、やらなくちゃいけないことでもあるのかもしれない。

 多分ここから先は色々血だけでなく汗や涙、骨、筋肉、脳すべてを擦切らせるほどの努力をしないといけないだろうけど、毎日糸を張り続けるのはしんどいから、たまにはゆるくなろう。そしてまた頑張る。

 みんなの、たまにゆるくなろうの瞬間を僕は作ります。


 今日もゆるくもがいて生こうね。

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