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何度でも考えてほしい「アジャイル」とは

「アジャイルにしているのに・・・」「アジャイルとか言い出す決裁者にはうんざり」

↑こんな現場になっていませんか?
そもそも・・・それは「アジャイル勘違いあるある」なんだ!!

こんなこと言われてませんか?
「アジャイルとは変更を許容して、資料を作成する手間が省けるから早い!!」

そんなことはないんです

変更を許容するという言葉にかまけて、
ちゃぶ台返しして期間に間に合う訳が無いんです

「ベンダーに渡して、ほっとけば作っててくれる」by偉い人

こんな事いってませんか?
作りたいものを伝えずに作れるワケがない。
それはどんなやり方でも一緒。
レストランで「アジャイルで!」ってオーダーしますか?
しませんよね?

モリモリのやりたい事を成立させるのに、方法論を変えただけで開発がうまくいくわけがないんです。

いや、アジャイルにした(会議と資料作成をしなくなった)からって間に合うわけがないんです。
資料作成と会議の時間があるから失敗していた自覚があるのならば、アジャイルと言わずに今までのやり方でそのまま無駄を省きましょう。

アジャイルの原点とはどこにあるのか

アジャイルの原点とは
多様化された時代において
大当たり確実な正解がわからない世の中において
都度ふり返り改善をする
都度自分の枠を越えるために挑戦する
都度マーケットでの受け入れられ方を確認する
少ない投資で最短最大の効果を得る努力をする
この繰り返しでしかありません。

答えは顧客すら気づいていない
だから観察して市場に最小ダメージで投入して反応を見る

投資に対する効果が見えない
だからできる限り最小のコストでギリギリに市場に実証実験できるものを作っていく

常に同じ答えではない
だから継続してふり返り、Unleanしていく

100%のシンクロ率になる資料はできない
だから膨大な資料を諦めてコミュニケーションを頻繁にとる

数値だけが答えではない
だからどのような価値があるのか指標を決め、それを全員で目指そうとする

これがアジャイルのやりたい事です。

「アジャイルに進めろ」という経営層の得たいものと比較した時に起こること

ただ、経営層や管理職として求めているものは未だに・・・
"リーソス効率"を重視する
社員を限界ギリギリまで消耗してモノを大量作成させることを優先としてしまいます。
コトとして成立し、価値を生み出せなければ類似の商品は大量にあると言うのに・・・。

"大量生産"をして欲しい
欲しいものが、欲しい時に、欲しい人に届く事が生産の最大効率であるにもかかわらず、生み出している事が正義であることは変わらない

"全てを管理"をしたい
1人の価値観で全ての正解を見つけられる時代はすでに終わっています。
それでもなお、管理者は目の前で座って動いてカロリーを消費していてくれる事を望みます。
少しずつ枠からはみ出すメンバーが増えることにより、チームは全く違う視点を得られるのにもかかわらず

"キレイにまとまったもの"しか見たくない
気軽に声を掛ける。
1時間方針を考えた後にすり合わせる。
それくらいでは管理者は納得しません。
「わからないからもっとまとめて来て」の一言。
そうして、1人目のスタンプを終えた次は・・・
また次のスタンプをもらうために時間をかけます。
1ヶ月かけて最後のスタンプを取りに行ったのにダメだった時
その1ヶ月のそれぞれの工数はもっと有効活用できないのでしょうか?

アジャイルに進めるとは本質を突き詰めると言うこと

アジャイルが結局やりたいこと・・・それは

意思決定のためのスタンプラリーを必要最小限にしよう!
決められる人が決められる粒度で決められるタイミングに都度決めていきたい。
トップダウンとかボトムアップとかではなく、中間層をできるだけ排除しましょう。
意思決定の人数が少ない方が判断が早いのです。

正解のない資料作成を延々と続ける無駄を改めよう!
意思決定者に気に入られるためのパワポテクニックが顧客価値に直結しますか?
その膨大な時間があるならば、市場投入をして顧客の反応を伺うべきです。
その資料を1週間かけて作ることは2時間話すことより意味がありますか?

納期にモノを出す事はゴールじゃない!
納期にしたいことは、ユーザに価値を届けること。
その価値とは、ユーザの体験であるべき。
機能を並べて量的な価値を追い求めるのではなく
体験を作っていき質的な価値を付け足して行くべき。

何度でもやり直していいわけじゃない!
一つ一つが最低限ユーザが満足する商品となっているなら、
そこにさらに必要最低限の価値を付け加える
もしくは
いらないものを削ぎ落とす
事で更なる商品価値を高めていきましょう!!

最後に

アジャイルとは
もはやシステム開発だけのものではありません。
小池都知事ですら
「〇〇をアジャイルで進めます」
と言い始めています(何だったか覚えていない・・・)
アジャイルが一般的な言葉になった今
その本質を理解し
本質を顧客に届けることが
結局は企業の価値になる時代のはずです。