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さよならの半分

毎週月曜日には、彼女をブロックする。

ブロックなんてする歳じゃない。SNSに振り回されるなんて十年前じゃ考えもしなかった。

ーー便利になった分、息苦しさは増えたよなあ。


洋介は心の中で溜息をついた。

嫌いになったわけじゃない、ただ自由奔放な彼女に疲れてしまっただけ。いつも楽しそうな彼女と自分を比べて、卑屈になっているだけ。

連絡が来ないのはわかっている。二ヶ月前の告白から、彼女発信の連絡はパタリと途絶えた。

二日にいっぺんは来ていたつまらない報告もいまや、僕が送ればかえってくるけれど、上手く弾まない、次に繋がらない。

ーーまさか楽しく会話ができない日が来るなんてなあ。

何が嫌だったのか、知りたいわけじゃない。わけじゃないことが本当に望んでいることだと、教えてくれたのもまた、彼女だった。欲しかった答えじゃなかったことに、戸惑って未だに受け止めきれずにいる。


ブロックしては再表示を繰り返し、鳴るはずのない携帯を見つめている。

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