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2024 J2 第34節 ベガルタ仙台 vs ブラウブリッツ秋田

リーグ終盤で迎える東北ダービー。仙台はプレーオフ圏内死守のため。秋田は最後に6位に滑り込むため。それぞれ勝ち点は落とせない一戦のスタメンはこちら。

◼️スタメン

【仙台】62分中山→相良、76分松井→松下、鎌田→工藤、エロン→梅木、85分中島→マテウス
【秋田】58分藤山→諸岡、水谷→佐藤、小松→吉田、70分畑→河村、82分梶谷→喜岡

仙台は石尾がスタメンに復帰した以外は前節と同じメンバー。
秋田は前節と同じ11人。蜂須賀は古巣戦となった。

◼️試合内容

序盤、ロングボールを用いて仙台陣地で試合を進めることに成功した秋田が早々に先制に成功。ただ、以降は構える秋田に対して仙台がボール保持で崩しにかかる構図。試合を通しての保持率は6割を超え、チャンスや決定機も多く、いつ同点になってもおかしくなかったが、秋田の体を張った守備が光る。終盤に入ると、仙台のパワープレーは圧力を増し、ネットを揺らすシーンもあったがオフサイド。最後のPKは山田が止め、これぞ「秋田」という試合で対仙台戦初勝利を飾った。

◼️仙台

序盤の15分が痛かった。わかっていてもやられてしまったところが悔しいところ。ただ、それ以降の攻撃は多彩で、敵陣に押し込むまでには、ロングボールで裏をとって秋田の陣形を崩しにかかれたし、押し込んでからは何度も秋田ゴールに迫った。
20分の決定機を中山が仕留めていれば、完全に仙台の流れに持っていっていけたはず。
後半も相良を中心としたサイドからの仕掛けや、真瀬のゴールへの貪欲さなど、ポジティブな点は多いように思える。
ただ、今年の仙台は「良い試合」こそ勝てない。逆に、内容が悪い試合は勝てる。この、逆説的な状況が、最後の最後に突きつけられた課題なのだろうか。
仮に、梅木がPKを仕留めて1-1になっていても、勝ち点1の差で4位になっていただけで、千葉、岡山、仙台、山形の大混戦状況は変わらなかったため、あまり気にすることはない。

残りの試合は「良い試合をして勝つ」。プレーオフは「なりふり構わず勝つ」。まだまだ、ここからだと信じて、残り4試合を戦い抜きたい。

◼️秋田

前節に続き、完勝だった。序盤の混沌とした時間に1発叩けたことで、完全に秋田の土俵に引き摺り込んだわけだが、それ以降の展開は「耐えた」という表現がよく当てはまる。基本的には、自陣に4-4のブロックを敷いた上で、仙台のボール保持を迎え撃つという秋田が最も得意とする展開だったのは救いだったかもしれない。これが、ハイプレスを誘発せざるを得ないようなボール保持をされ、前から食いついてきたところを剥がされるような展開だとおそらく苦しむのだろう。そういう意味で、相手CBと中盤の選手に、ある程度プレスをかけることで、前線に蹴ってくれたのは大きかった。
ゴール前の守備も素晴らしく、河野、岡崎はもちろんだが、1列前の藤山、小野原の奮闘も見逃してはならない。根本的に、ボールをゴールから遠ざけるために、体を張る、当たり負けないという基礎の部分はより高まってきている。

これで、プレーオフ進出に首の皮1枚繋がったわけだが、1敗したらそこで終了という厳しい状況に変わりはない。
次節は3位の長崎をホームに迎える。難敵ではあるが、秋田の土俵に引き摺り込み、勝ち点3を取り続け、最後の奇跡を期待したい。

◼️最後に

シーズン序盤、このような局面でダービーを迎えることを誰が予想しただろうか。また、現在9位の秋田が、J2 東北勢の中で最下位であると誰が予想しただろうか。

仙台も秋田も、着実にレベルアップしており、それは山形もいわきも同様。

プレーオフでより多くの願いながら残り試合を観戦したい。

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