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RZP Book Talk Vol.7 『観察の練習』菅 俊一 著 | NUMABOOKS 刊

ひらめきを作る。組合せとは違うアプローチを鍛えよう

「眼のつけどころが違う」と言われる人がいます。論理では辿り着かない柔軟な発想、ましてや検索では見つからない新しいアイデアを閃く人々―それは天才や芸術的才能に優れた人の領域なのでしょうか?もしそんなアイデアがポンポンと、とまではいかなくても、ここぞという時に出てきたらいいと思いませんか?

そんな「眼のつけどころ」を磨く方法とその楽しさについて、編集工房まるの代表 西村舞由子さんは本書を推薦し、次のように語ってくれました。

癖になる観察の方法とは?

著者の菅さんはピタゴラスイッチを作っている方で、彼はあの仕掛けを何種類も作るそうです。彼は普段からボールがジャンプしたり、落ちたりするアイデア探しているそうで、例えば洗面器、裏返して、淵にも小さい玉がコロコロ転がれそうだなと。でもそれだけでは面白くない、よく見ると洗面器の裏には数字がある、ここも使えないか?という具合に。言うのは簡単ですが、私たちは見過ごしています。面白いのはこの段階では正解を設けないことだと思います。解決には正解があるかもしれない、でも視点には正解はない。観察は世界が違って見えるための自分の問い、引き出しを増やすのための練習なのだと思います。

私は医療関連の編集をしていますが、私の問いはどうやったら専門的で難しい情報を気分よく読んでもらえるかです。企画や編集の時には色々な人の話を聞きますが、違和感は意識しています。すると、その人たちが欲しいとか足りないところが見えてきて、それに忠実に本を作ると、受け入れてもらいやすくなります。だから違和感を大切にすると、それまでには無かったもの、あったらいいな、というものが作れると思っています。観察という行動自体はすごく地味なんですが、やっているとなんか癖になるんですよ(笑)。

あなたはさっき松茸の上をまたいだ

『セレンディピティー―思いがけない発見・発明のドラマ』という本では、多くの世界的な科学者の発見・発明が、学習ではなく、小さな偶然とそれを見逃さなかった洞察力によって生まれたことを紹介しています。

「松茸は千人の股をくぐる」と言いますが、多くの人は先を急いで見過ごしているだけで、貴重な発見程、実は足元にあり、それを見つける楽しさ、喜びは無意味に見える観察を繰り返す地味な遊びの中にあるのだと思います。
ネットにはない情報を見つけたい、人に思いつかないアイデアを作りたい、そんな人はぜひ本書を手に取ってみてください。

↓↓↓Book Talkに関心のある方はこちらからグループ参加できます。聞き専も歓迎↓↓↓

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【↓↓↓今回のスピーカー西村 舞由子さんの活動↓↓↓】

https://www.facebook.com/mayuki24


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