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憧れから始まる名刺作り

こんにちは、事業会社でデザイナーをしているりゅーと申します。
新卒一年目で、主にUI/UXデザイン、時々フロントエンドをやってます。

今回はあることをきっかけに憧れの名刺に出会い、それをきっかけに自分の名刺を作ったことについて書きたいと思います。

前回の記事でもお話しましたが、これからデザイナーとして生きていくには、「りゅーだから頼みたい」「りゅーならやってくれそう」というように会社ではなく個人のデザイナーとしてのブランディングが必要だと考えていました。

今年になって、「このnoteで日頃の自分の考え方を、ポートフォリオサイトを通して作品や実力を発信できるようになったので、今度は実際にお会いした方々にこれらのコンテンツに触れてもらう仕組みが必要だと考えていました。

あるイベントに参加したことを機に、やっと個人用の名刺を作ることができたので、今回はその過程を書きたいと思います。

きっかけ

「新卒一年目のデザイナーとして働き始めたし、社内だけじゃなくて社外のイベントにも行ってみよう!!」と、Goodpatchさんのイベントに参加させていただきました。

きっかけが訪れたのは、メインコンテンツ中の休憩時間。
運営の方から、「ぜひお近くの方と交流してみてください」とのお声がけ。「緊張するけど頑張って話そう!」と意気込んでいた中、すぐに周囲で始まったのが、参加者同士の名刺交換でした。

ちょうど社用の名刺も届いておらず、その場で書いた直筆ネームプレートしか持っていなかった僕は、自分を紹介するものがないことにモヤモヤしていました。

隣に座っていらした方が名刺をくださったのですが、その時の体験が未だに印象に残っています。

その方は、先日Designshipにも登壇されたきよえ氏さんでした。
名刺に描かれたきよえ氏さん自身のイラストとご本人の印象が一致し、さらにはQRコードを読み取った先でもそのイラストが現れて、僕は感動して強く印象に残りました。同時に、「こんな名刺を作りたい!」と思えました。
その名刺については、以下の記事で詳しく説明されています。

これをきっかけに、「名刺を作ろう」というモチベーションが急激に高まりました。

名刺のゴールをきめる

いざ自分の名刺を作るにあたって、「どんな名刺にしたいか?」のゴールを決めておきます。

パッと思い浮かんだのは、「伝えたいことが伝わるものにする」ということでした。

言ってみれば当たり前のことなのですが、ここを意識できてないと最終的なアウトプットにブレが生じると考えました。

では、どうしたらこのゴールを達成できるのか?
具体的に考えていきます。

ゴールを達成できる表現を考える

「伝えたいことが伝わる名刺にする」というゴールを達成するために、まずは伝えたいことを「情報」「印象」の2面で書き出してみました。

情報
・自分のイラスト
・名前(漢字と読み方)
・肩書き・得意な分野
・メールアドレス
・ポートフォリオサイト
・SNS(Twitter)
印象
・親近感
・優しさ
・小さなことでも相談できそう
・自分らしさ
・真面目
・レイアウトやカーニングの実力
(・メガネ)
(・ホクロ)


また、名刺を渡してからの受け手の理想の行動も書き出しておきます。
これによって、「伝えたいことを伝える」状況を想像しながら作ることができます。

名刺を受け取った方の理想の行動
1. 名刺を受け取る
2. お互いのことについて話す
3. 興味を持っていただき、FacebookやTwitterなどを探してつながる
4. 名刺入れにしまう
5. 名刺入れを整理する
6. のちに一緒に仕事をしたり、飲みに行く仲になる

どうしたらそれぞれの段階で「伝えたいことが伝わるものにする」というゴールを達成できるのか、を考えながらグラフィックに落とし込んでいきました。

考えているうちに、名刺のゴールとしては「伝えたいことが伝わるものにする」だけど、それを達成した結果起こりうる「6. のちに一緒に仕事をしたり、飲みに行く仲になる」が本当のゴールかなと思い始めました。

製作した名刺

グラフィックさんに発注して届いた名刺がこちら

それぞれの表現における工夫を書き出しておきます。

自分に似せたゆるいイラスト
名刺全体の印象として「優しそう」「小さなことでも相談できそう」といった親近感を感じてもらおうとしています。
「1. 名刺を受け取る」において、イラストについての話題で打ち解けることで、その後の会話に繋げるきっかけに。「5. 名刺入れを整理する」においても、僕のことを思い出してくれるきっかけになることを狙っています。

フォントはFutura Round
現代的なフォントであるFuturaの角を取ったFutura Roundを使うことで、モダンで洗練された印象をにしつつ親しみやすさも表現しています。

紙はアラベール スノーホワイト160kg 2mm角丸
繊細で柔らかい風合いを持ち、表面の微細な凹凸が触れた時に安心を感じさせてくれます。
また2mm角丸をつけることで、名刺全体の印象に親しみを持たせるとともに他の名刺との差別化を行なっています。

肩書きはDesignerにし、右上に分野を記載
初めはUI/UX Designerにするか迷いました。
しかし自分の分野を狭めたくなかったため、あえて肩書きはDesignerとし、右上に分野を追記する形にしました。
こうすることで、UI/UXだけでなく名刺やロゴ、Webのコーディングなどもできる人なのかな?と感じてもらおうとしています。

制作過程をチラ見せ

ここで、レイアウトやタイポグラフィの最終調整をしていた過程をチラ見せしていきます。

トンボをつけてコンビニで原寸印刷。
会社ではデジタルしか作らないので、大学時代が懐かしくなりました。

左が最終形、右が最初に印刷したもの。
こうして切り出してみると、文字が小さすぎることに気づきました。


自分の目だけで入稿するのは不安だったので、完成直前、グラフィックに強い同期に見せて意見をもらったところ、送ってくれたのがこの画像です。

・右上にあるUI/UXの「/」が文字に対して大きく見えてしまう
・左下の「ryuki」が上下で少しずれている

というFBをもらいました。まだまだ細部への意識の甘さを実感した上、あとで気づいたとしても後悔するであろう2点でした。
急なお願いに答えてくれた同期に感謝です、、!

振り返り

先日FLATというデザイナーバーや、コネヒトマルシェという勉強会に行った際に、その場でお会いした方々にこの名刺を渡してみました。
その時、みんな笑顔になって「可愛い!」「そっくり!」と行ってくださったのがめちゃくちゃ嬉しかったです。

そこでの会話をきっかけにTwitterやfacebookで繋がったり、デザイナーの知り合いを紹介していただいたりと、名刺によって「情報」「印象」の2面が伝わったことで新たな繋がりが増えたように思います。

けど、もう一つ気づいたのは、名刺だけ作って満足してはいけないということです。
名刺を渡した後に会話していると、自分自身の状況や仕事についてうまく説明できない時がありました。最大のコンテンツは自分自身の言動で、名刺は自分自身に目を向けてもらうきっかけでしかない。自分自身がきちんと知見や経験、想いなどを言語化・共有して、相手の方に「話せてよかったな」と思ってもらえるようになろうと思いました。

もしどこかでお会いしたら、この名刺を受け取っていただけると嬉しいです。
ありがとうございました。

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