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【代表のつぶやき】今更deepな自分語り その四

折り返しです。やっと『終の一語』の構想が形になりだします。代表、話すより文字にした方が言葉にしやすいそうなのですが、言いたいことがとてもあったようです。好きなものを列挙したり人生を振り返ったりって、こういう機会でもないとなかなか腰を据えてできないので、思う存分語ってもらいました。でもきっとまだまだありそう。

小間使いC



またしても自分から生きづらい道を進み始めた俺ですが、以前よりは大分体も楽になってきました。高校2年生だが3年生だが最早分かりませんが、小説を読んでは書いて、絵を描いては生徒会と編集委員会の仕事をやって、という感じで日々を費やしていきます。特筆すべきこともないので、このまま核心に迫っていきます。


ここで、再び事件です。某印用品で文庫サイズのノートを見つけてしまったのです。しかもスピン付き。本を印刷する技術が無いのなら、本を書いてしまえばいい!というノリで、その文庫ノートを買いました。それがなんと、高校3年生の秋口であったことを日記で確認しました。まじでお前受験勉強しろ! いや、K大学の勉強はしなくて正解だったけども。

どこから構想を得たのか、最早覚えていません。けれど、俺はその本を「終の一語」と名付けました。『マクベス』かなあとは思うのですが、一体どこから来た言葉なんでしょうか。

クラファンの撮影の時に撮った写真です。左上の本が、代表が高校生の頃に書いたものです。

Q.藝術が抑圧された世界で、どう生きるか。

有体に言ってしまえば、ディストピア小説ですよね。まあ、読んだことはなかったんですが。(おい!)
俺が言葉に表象するよりも、当時俺が憧れていたなり影響を受けていたものを書いた方が理解が進むと思うので列挙します。

▶文学編
・小林多喜二(何故かはまりました小林多喜二に)
・中島敦(今も大好きな作家です。ちなみに俺の誕生日は敦の命日。ちょっと運命を感じています)
・芥川龍之介(同じく今も好きです。「蜘蛛の糸」って本当におそろしいと思うんですよね)
・太宰治(この辺自殺文士ゾーンですね。後ろ3人続きます。太宰は、文章がとても綺麗ですよね)
・三島由紀夫(文体はドストライクで好きなんですよ。文体は)
・北村透谷(鮮烈ですよね、彼は。きっと彼の思想に惚れたんだろうな)
・有島武郎(独歩との関りから読み始めました。色々と言いたいことはありますが、作品は好きです)
・島崎藤村(中学の時に『破戒』で食らいましたね。特に詩集の序文が好きです)
・二葉亭四迷(いいですよね、何事も黎明期って一番かっこいいじゃないですか)
・国木田独歩(大好きです! 特に「窮死」が。懐かしの出会いは「山林に自由存す」)
・遠藤周作(『沈黙』ですよね。あと『イエスの生涯』とか。キリスト教から入りました)
・ウンベルト・エーコ(文句なしの『薔薇の名前』。イタリア語を勉強し始めた直接的なきっかけですね)
・シェークスピア(訳語がいいのかシェークスピアがいいのか。それが問題だ)
・ニーチェ(うーん、一応文学に入れておきます。謎にはまったニヒリズム)
あとは、北條民雄にもどはまりしました。特に「いのちの初夜」は創作者を目指す人は絶対に読まなければいけないと思います。影響を受けた作品は、思い出せば思い出すだけどんどん出てきます。長くなるので、一旦この辺で切ります。

代表の本棚。

▶歴史・思想編
・異端審問、魔女狩り(『薔薇の名前』然り。『沈黙』然り。『ダンテの遺言』然り。『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ然り……。ラングドン教授大好きです。かっこいいっすよね)
・仏教、キリスト教、神学(宗教に強い関心があります)
・古代エジプト(ヒエログリフ大好きなんですよ! 小学校の卒アルに書いたマイブームは「オーパーツについて考える事」。ぶれねぇな笑)

こちらは単行本。奥には漫画も見えます。

当時の俺は明治文学が特に好きで、新しく小説というものを作るという気概に溢れたあの時代の空気が好きでした。そして、命がけだったなあと思うのです。明治以後も、そういう作家はいましたよね。太宰とか三島とか、その最たる例なのではないでしょうか。酒に酔った李白が水面の月を取ろうとして溺死したのと同じだと俺は思っています。命丸ごと文学として昇華させてしまう。作品が好きかどうかは置いておいて、そういう生き方に強く惹かれていました。俺のオルターエゴが俺に何度も殺されるのは、つまりそういう事なんだと思うんです。命丸ごと、文学に捧げた理想像。俺が死ねない代わりに、文学のために死んでくれる、狂ってくれる、理想像。だから異端審問や殉教に興味を持ったんだと思います。

編集註) 代表のInstagramより。こちらも参考にどうぞ。


俺は「終の一語」を作り始めました。しかし、途中で行き詰ってしまうんです。書きたいことはあるのに、言いたいことが言えない悪癖が発動し、書けなくなってしまいました。だから俺は小説を完成させることを一度諦め、表紙まで書いた本を構想メモに変えました。メモ書きに変えた途端、話の道筋が浮かび上がってきました。世界が見える。俺はそのアイディアを書き留めます。

しかし、創作を中断しなければならない事態に直面します。そう、大学受験です。秋入試は落ちましたが、本命の早稲田が冬に控えています。早稲田に受かっていなかったら、高校時代と同じような感じになっていたかもしれません。そう思うと、本当に早稲田に受かってよかったなあとしみじみ感じます。

1年間の学習時間もしっかり。私は書いていませんでした、こんなこと書く欄があったんですね!

またしても端折りますが、無事に早稲田大学文化構想学部に合格することが出来ました。当時の第一志望は文学部だったので、どこかでモヤモヤしたものを抱えていたのも事実です。けれど、俺は声を大にして言いたい! 文学部も文化構想学部もさして変わらん! やろうと思えば日本文学の研究は出来るし、文構だってサンスクリット語の受講できる。むしろ文構に受かってなければ出会えない先生方がいた!! ありがとう文学部、俺を落としてくれて(笑)


早稲田に来てからの代表は本当に楽しそうです。ちょっとうらやましい。感情の起伏が激しいのは相変わらずですが、高校では扱うことのなかった分野まで受講していて大変そうでもあります。学問の世界、広い。

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