(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
アマゾンの働き方、経営手法、そして何よりも、それらの基盤となる経営者の在り方を体感できる一冊。
このたった10名の段階から、社員数が100人、1万人、はては100万人に至るまで急成長をした21世紀を代表する企業、アマゾン。
過去には、ジェフ・べゾフさん自身の伝記を取り上げました。
本書では、上記の急成長を遂げるにあたり、ジェフ・べゾフさんの哲学を、いかにビジネスに落とし込んでいったが、具体的に記載されています。
「バー・レイザー方式」、「シングルスレッド・チーム」、「ナラティブによる文章」、「ワーキング・バックワーズ」、「インプット指標」、そして、「14の行動規範」。耳にされた内容もあるかもしれませんが、アマゾンは、独自の仕組みを数々と生み出してきました。
本書では、読者の誰もが、それらの手法を導入できるよう、体系化した内容が記載されています。
その内容はどれも一読の価値があります。しかし、その上で、個人的に突き刺さったのは、これらの創造の基盤にあるものです。それは、アマゾンの理念、そして、創業者・経営者であるTOPであるジェフ・べゾフさんの在り方でした。
「お客様へのこだわり」、「長期的発想がすべて」、「成功と失敗の両方から学び続ける」、「すぐれた経営」。
この4つの理念は一見独立した概念のようで、なぜ、何を、いかに、誰がするべきかを、網羅されているのが凄いな…
そしてこれ。ジェフ・べゾフさんの言行一致、首尾一貫の徹底さよ。
アマゾンでは、なぜ多くのイノベーションを起こせるのか、なぜ失敗しても立ち止まることがないのか、の答えがここに凝縮されている気がします。
彼と同じく、当代随一の経営者であるユニクロの柳井正さんも、著書『経営者になるためのノート』でこう述べていました。
本当に背筋を正されます。
一体、世の中のどれほどの人が、これを実現できているのだろうか。
アマゾン、ファーストリテイリングという、21世紀を代表する企業を作り上げた根底には、これを実践し続けた2人のトップの姿があったことは間違いありません。
優良企業の経営手法をまとめた本だと、Google、Netflix社のものも、1年ほど前に読書メモに残しました。
本作も含め、これらの本に書かれた具体的な経営手法自体は非常に参考になります。ただそれだけでなく、垣間見られるその独自の経営手法を創造した組織、リーダーの在り方・軌跡が、胸に刻まれます。
膨大な挑戦と大きな成長に伴い、何度も会社を変化させていったアマゾン。その実体験から、ジェフ・べゾフさんは、「新たな筋肉を鍛え、初めてそこを動かすときにどんなに不快でも、しっくりこなくても、気にしてはいけない」とも言います。
自分が身を置くレガシーな農業界でも、組織内外でやれることは溢れています。その過程では多くの変化が避けられないのは間違いなく。その変化をも次の段階に繋げるため、組織、そして自らを進化させて続ける必要性を再認識できるような一冊でした。
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