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週末読書メモ129. 『TALENT 「人材」を見極める科学的なアプローチ』
(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
「人材の見極め方」とは。
いかに人材を見極めるべきか。
その問いに対して、経済学者/コラムニストのタイラー・コーエンさんと、起業家/VCとなるダニエル・グロスさんの2人が、過去の知見を総動員し、現代における人材の探索方法を深掘りした内容となっています。
ダニエルはタイラーから、採用面接では「ピアニストが音階の練習をするように、あなたが練習しているものは何ですか?」という質問をするといいと教わったのを覚えている。進歩を続けるために何をしているかが分かれば、その努力の効率の良さを評価できるだけでなく、そこから何かを学べるかもしれない。また、その人特有の習慣だけでなく、継続的進歩についてどう考えているかもわかるはずだ。
確かに。
最近私たちがとても気に入っている質問を紹介しよう。
「今、ブラウザで開いているタブは何ですか?」
簡単にいうと、この質問は相手の知的習慣、好奇心、余暇の活動について、すべてまとめて聞いている。会話以上に相手の好みを探ることができるのです。
なるほど笑
退屈さは伝染する。わかりきった質問のおもな問題は、わかりきった回答を引き出してしまう点だ。事前に準備されがちなストーリーについて質問しないようにしよう。
上記の言葉に集約されている通り、現在における採用時の質疑応答はテンプレート化しつつあります。
もちろん、良問だからこそテンプレートになりうる一方で、その人材の表層部分しか情報を得られなくなりつつあると苦言します。
だからこそ、筆者は強調します、「事前に準備されがちな質問で人材を探るな」と。
もう一度、この素晴らしいタイトルを載せておこう。「人格は週末に現れる」
最後に、ピーター・ティールが使っている便利な質問をもうひとつ紹介しよう。
「どのくらい成功したいですか?」
タイラーが気に入っているバージョンはこれだ。
「あなたはどのくらい野心がありますか?」
(中略)候補者の野心の高さを知ることはとても重要であり、その人が今後成長している可能性があるかがはっきりわかる。また、相手の自己認識がどういうものであり、想定外の状況下でその自己認識をどのように表現し、擁護するかもわかるだろう。
本書に載せられているどの質問も思わず唸ります。
本書が公開されてしまった以上、これらの質問もいずれは秘伝の問いではなくなってしまうことが予想されます。
ゆえに、採用側は常に質問自体もアップデートが必要であり、応募側としては小手先での対処ではなく実を磨く重要性を、切に感じされられます。
最後の重要な点は、スカウトや面接、あるいはより優秀な候補者の調査にどれだけリソースを費やしたとしても、優良あるいは優秀な候補者の人材プールに勝るものはないということだ。
本書では、大部分を通じて、いかに見極めるか、いかに探すかを言及しているものの、最後に強調されているのがこちら。結局、採用の結果を大きく左右するのは、人材のプールだと。
身も蓋もありませんが、自分自身の経験からいっても、同意せざるを得ません。魚を釣るにしても、正しい池を選べているか、辿り着けているかと。
この数年の著書だと、『経営×人材の超プロが教える 人を選ぶ技術』に並ぶ示唆の多い1冊。
「人を見極める」。レガシーでローカルな世界だと、そもそも人材難ということもあり、この能力云々の前の段階ではあります。しかしだからこそ、この力・仕組みを強みとして磨き続けていきたいです。
【本の抜粋】
ダニエルはタイラーから、採用面接では「ピアニストが音階の練習をするように、あなたが練習しているものは何ですか?」という質問をするといいと教わったのを覚えている。進歩を続けるために何をしているかが分かれば、その努力の効率の良さを評価できるだけでなく、そこから何かを学べるかもしれない。また、その人特有の習慣だけでなく、継続的進歩についてどう考えているかもわかるはずだ。
ほぼすべての人がほかの人々の才能を見いだしたい、あるいは自分の才能を認められたいと思っている。
最近私たちがとても気に入っている質問を紹介しよう。
「今、ブラウザで開いているタブは何ですか?」
簡単にいうと、この質問は相手の知的習慣、好奇心、余暇の活動について、すべてまとめて聞いている。会話以上に相手の好みを探ることができるのです。
もう一度、この素晴らしいタイトルを載せておこう。「人格は週末に現れる」
退屈さは伝染する。わかりきった質問のおもな問題は、わかりきった回答を引き出してしまう点だ。事前に準備されがちなストーリーについて質問しないようにしよう。
最後に、ピーター・ティールが使っている便利な質問をもうひとつ紹介しよう。
「どのくらい成功したいですか?」
タイラーが気に入っているバージョンはこれだ。
「あなたはどのくらい野心がありますか?」
(中略)候補者の野心の高さを知ることはとても重要であり、その人が今後成長している可能性があるかがはっきりわかる。また、相手の自己認識がどういうものであり、想定外の状況下でその自己認識をどのように表現し、擁護するかもわかるだろう。
最後の重要な点は、スカウトや面接、あるいはより優秀な候補者の調査にどれだけリソースを費やしたとしても、優良あるいは優秀な候補者の人材プールに勝るものはないということだ。
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