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週末読書メモ132. 『アサーション・トレーニング さわやかな〈自己表現〉のために』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

〈アサーション〉とは、自分も相手も大切にした自己表現です。アサーティブな人は自分の人権のためには自ら立ちあがろうとしますが、同時に相手の人権と自由を尊重しようとします。


「アサーション」。

あまり聞きなれないこちらの概念(私自身、コルクの代表佐渡島さんの記事から知りました)。

けれども、そこには、日本人が苦手とする、しかし重要な内容が詰まっていました。

私たちは、誰しも家庭や職場、日常の人々との接触の場で、気持ちのよいコミュニケーションを回し、分かり合って過ごしたいと望んでいます。しかし、例にあるような些細なことでも、うまく表現できず関係が崩れそうになったりします。自分の思いを率直に表現しながら〈さわやかな〉人間関係を結ぶ方法がアサーションです。


まず筆者は、人間関係のもち方には3種類あると言及します。

非攻撃的、攻撃的、そしてアサーションです。

あるアメリカの心理学者は、人間関係のもち方には、大きく分けて三つのタイプがあると言っています。第一は、自分よりも他者を優先し自分のことを後回しにするタイプ、第二は、自分のことだけを考えて他者をふみにじるタイプ、第三は、第一と第二の黄金律ともいえるあり方で、自分のことをまず考えるが、他者にも配慮するタイプです。
アサーションは第三のタイプをいいます。

他者のことも尊重しつつ、自らの主張を示す。それがアサーション。

アサーションのポイントとして、挙げられているのが下記の5つ。

アサーション権Ⅰ:私たちは、誰からも尊重され、大切にしてもらう権利がある。
アサーション権Ⅱ:私たちは誰もが、他人の期待に応えるかどうかなど、自分の行動を決め、それを表現し、その結果について責任をもつ権利がある。
アサーション権Ⅲ:私たちは誰でも過ちをし、それに責任をもつ権利がある。
アサーション権Ⅳ:私たちには、支払いに見合ったものを得る権利がある。
アサーション権Ⅴ:私たちには、自己主張をしない権利もある。

自分を尊重することと、相手を尊重すること。それを対極にあるものとして捉えず、共存出来る(むしろ、させた方が良い)ものだと捉えること。

その点でも、概念として、言語化されている価値を感じます。


人々は人間関係とコミュニケーションなしには生きていけないこと、そして多くの困難や不都合は人間関係とコミュニケーションに起因していることを考えると、今後人間に残される課題は、機械やものが充たせないこと、つまり人間力でできることを洗練していくことでしょう。アサーションは、その手がかりの一つです。

少し前に注目を浴びた「心理的安全性」という概念。

心理的安全性は環境作りだとしたら、アサーションは各人の所作に当たり。

前段のコルクの代表佐渡島さんは、アサーションを会社の行動指針にまでされていました。どういう形にせよ、会社・家族問わず、誰しもが出来るような仕掛けを作っていきたいものです。


しかしまあ、改めて、世の中には、色んな智恵(概念)があるなあと。

何千冊読めど、様々な経験をすれど、知らないことは尽きず。

学ぶこと、考えること、実行すること。これからも、継続していきたい。


【本の抜粋】
私たちは、誰しも家庭や職場、日常の人々との接触の場で、気持ちのよいコミュニケーションを回し、分かり合って過ごしたいと望んでいます。しかし、例にあるような些細なことでも、うまく表現できず関係が崩れそうになったりします。自分の思いを率直に表現しながら〈さわやかな〉人間関係を結ぶ方法がアサーションです。

あるアメリカの心理学者は、人間関係のもち方には、大きく分けて三つのタイプがあると言っています。第一は、自分よりも他者を優先し自分のことを後回しにするタイプ、第二は、自分のことだけを考えて他者をふみにじるタイプ、第三は、第一と第二の黄金律ともいえるあり方で、自分のことをまず考えるが、他者にも配慮するタイプです。
アサーションは第三のタイプをいいます。

非主張的な言動をした後は、「自分はやっぱりダメだ」といった劣等感や、「どうせ言っても分かってもらえないに決まっている」といったあきらめの気持ちがつきまといます。また、相手に対しては、「譲ってあげたんだ」といったお恩着せがましい気持ちや、「人の気も知らないで」といった恨みがましい気持ちが残ります。

攻撃的とは、たんに暴力的に相手を責めたり、大声で怒鳴ったりするだけではなく、相手の気持ちや欲求を無視して、自分勝手な行動をとったり、巧妙に自分の欲求を相手に押しつけたり、相手を操作して自分の思い通りに動かそうとすることをいいます。

〈アサーション〉とは、自分も相手も大切にした自己表現です。アサーティブな人は自分の人権のためには自ら立ちあがろうとしますが、同時に相手の人権と自由を尊重しようとします。

アサーション権Ⅰ:私たちは、誰からも尊重され、大切にしてもらう権利がある。
アサーション権Ⅱ:私たちは誰もが、他人の期待に応えるかどうかなど、自分の行動を決め、それを表現し、その結果について責任をもつ権利がある。
アサーション権Ⅲ:私たちは誰でも過ちをし、それに責任をもつ権利がある。
アサーション権Ⅳ:私たちには、支払いに見合ったものを得る権利がある。
アサーション権Ⅴ:私たちには、自己主張をしない権利もある。

人々は人間関係とコミュニケーションなしには生きていけないこと、そして多くの困難や不都合は人間関係とコミュニケーションに起因していることを考えると、今後人間に残される課題は、機械やものが充たせないこと、つまり人間力でできることを洗練していくことでしょう。アサーションは、その手がかりの一つです。

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