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【読書】怪獣8号(1~2巻まで)

今とても人気らしい怪獣8号。
特におっさん界隈で…。

一応漫画はちょこっとだけレビューとかを見てから買うのだけれども、
この漫画はピン!と来たのですぐに買いました。そして昨日2巻まで読み終わったので、ここまで読んで思うことを書いてみます。

ジャンプと言えば「友情・努力・勝利」がテーマの作品が多く集う雑誌。

勝手に「友情・努力・正義」と勘違いしていた時期があったのだけれども、
正義という定義が難しい物はテーマにしていなかったんだね。

但し「正義」について問いかけるような、そういったテーマの作品はいくつかあったと思う。

例えば「ダイの大冒険」でダイやマァムの師匠のアバン先生のセリフ。自分の「正義」を通したい場合は力が必要。しかし実社会では皆が皆「正義」の定義が一緒ではない。漫画では分かりやすく「敵」「味方」があるので正義の定義が分かりやすいのだけれども、現実社会では、まず「正義」の定義から争うことも多い。

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ワンピースでチョッパーの師匠であるDr.くれはも同様のことを言っていましたね。「優しさ(正義)だけじゃ人は救えない。救いたきゃそれ相応の知識と医術を身に付けな!」と。これもまた当時「深いな」と思いました。

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話を怪獣8号に戻すと、この物語も人間vs怪獣という「分かりやすい正義」として最初書かれている。主人公の「日比野カフカ」は作中でも年長者側の方で、大人としてのしっかりとした正義感や倫理、道徳を備えている人物。ただ実力が最初は伴わない。

(ここからは未読の方へのネタバレ含むので要注意。)

とあることを切欠にカフカは「超越的な能力」を手に入れる。
そう、彼自身が(現時点では)自我を保ったまま、怪獣になってしまったのだ!

正義感、倫理、道徳を兼ね備えた、夢を果たせずくすぶり続けてきた32歳のカフカ。ようやくここから輝ける!とワクワクする展開であると同時に、人間(正義)vs怪獣(悪)という構図で見直すと、悪側の怪獣にも属することになってしまったカフカ…。

楽しみなのはここから先、彼の「怪獣」という要素に対し、
世間の「正義」がどう向けられるか?

今は身近な仲間数名がその正体を知るのみで、なた怪しんでいる人物も既に数名いる。バレている相手で好意的な者、疑念的な者、バレていないが疑念を持つ者、バレていないがいづれバレるであろう重要な人物(怪獣退治のエースでもあるヒロイン)、彼/彼女らがカフカに対してどういった「正義」を向けていくかが、この先のこの作品の最大の楽しみだ。

とても分かりやすいヒーローもので、今のところ人間側に悲劇や暗い影を落とすような場面はなく…(やや伏線は散りばめられているが。とあるキャラの養育環境や過去の体験など)、無邪気に純粋に楽しく読むこともできる作品だが、やや大人向けに描かれている作品だと思うので、この先こういった暗部に光(?)をどんどん当てて行って欲しいという願いを込めて3巻の発売を待つ!

3巻は6/4(金)発売なのでスケジュール表にメモ📝✨

(もう1つ今好きな作品「スパイファミリー」の新刊の発売日もこの日なんだね。)

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