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つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話

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赤字1100万円の車屋を黒字7000万円までに復活、成長させた話。自分が経験した苦労や悩み、そしてそれらの解決策を書いています。
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いきなり赤字1100万円と知らされるまで 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.1】

いきなり赤字1100万円と知らされるまで 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.1】

最初の仕事は洗車。

自己紹介で書いた通り、いまは経営を任されてるけど、22歳のときは車検終わりの車を洗うのが僕の仕事でした。

給料は月額で20万円くらい。ボーナスも15万円前後だったと思います。年収でいうと300万円も稼いでいませんでした。

お客さんに気持ちよく車に乗ってもらうために洗車をしたり、足りないものをホームセンターに買いに行ったり……いわゆる雑用はなんでもやりました。

当時は経営

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話し合わないことを決めた理由 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.2】

話し合わないことを決めた理由 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.2】

赤字1100万円の事実を突きつけられて、僕は自分なりに理由を探ることにしました。

正確なデータは取っていないけど、客層はおじいちゃんの年代ばかり。70〜80歳ばかりです。免許返納をする人も多いし、車の乗り換え頻度も落ちます。お客さんが減っていることは少し考えただけもわかりました。

「これはなんとかしなければいけない」──。そう強く思ってから、いくつかの方法を提案しました。小さなことから大きなこ

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愛知県豊田市で社長に直談判 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.3】

愛知県豊田市で社長に直談判 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.3】

「これぐらいで折れちゃいけんよな」──。

「車検のコバック」の加盟を断られた僕は本気でそう思いました。おじいちゃんの車屋を復活させたいから、簡単に諦めるわけにはいきません。

「車検のコバック」が提供しているサービスは3種類。「スーパークイック車検」「スーパーテクノ車検」「スーパーセーフティー車検」というもの。最低限のチェックをする車検からディーラー並みに丁寧に点検する車検まで、選択肢があるのは

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戦略的に停滞した2年間 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.4】

戦略的に停滞した2年間 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.4】

2018年9月22日──。

この日が「車検のコバック因島北インター店」のオープン日。自分の中で決めた目標は達成しましたが……おじいちゃんはなかなか前向きな反応をしてくれませんでした。

加盟する旨を伝えると「ええけど、車検が本当に1000台も増えたらどうするん? いまの状況で人出は足りるんか?」と。

でも、僕は従業員には余力があると思っていました。というのも、それまでの車検はお客さんが車を持っ

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従業員が経営者になる給与体制を導入 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.5】

従業員が経営者になる給与体制を導入 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.5】

「黒字化させるぞ」という声かけだけでは、人は動かないとわかっていました。もっとやる気になる仕掛けが必要だと。

そして給与体制を変えることに。

給与は従業員のモチベーションにかなり大きく影響を与えるため、前々から給与体制の変更は考えていました。準備期間は約1年。自分の頭の中で多くのことをシミュレーションし、やる気になるような給与体制をつくりだしました。

ちなみに、給与体制を考えるにあたりたくさ

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黒字7000万円を生み出した考え方 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.6】

黒字7000万円を生み出した考え方 【つぶれかけたおじいちゃんの車屋を、孫が復活させた話 Vol.6】

「お前が言ってたことは全部正しかった」──。

おじいちゃんは会社が復活していく様子を目の当たりにして、僕にこう言ってくれました。おじいちゃんの車屋も立て直せて、非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。

でも、振り返って考えてみると、やってきたことはたくさんありました。

僕が導入した仕組みは「車検のコバック」の力で安い車検を提供できることによって成り立っています。そうでないと、お客さんは「値段を上げ

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