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第19回 [セリエA第6節] インテルvsアタランタ 分析・解説  『緻密な知将同士の主導権の握り合い』

こんにちは!

今回は、第19回目の投稿です! 

第19回目は、9月29日に行われた

 "インテルvsアタランタ" 

について分析・解説をしていきたいと思います。 

見てこのノートが面白い内容だと感じたら、是非SNSなどで拡散してもらえたら嬉しいです!では本題に入っていきます。  

〜試合情報〜

"試合結果"

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"メンバー"

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"スタッツ"

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開幕5試合で18ゴールと爆発中の
シモーネインザーギ新監督率いるインテル

一方セリエA屈指の攻撃力を持った
ガスペリーニ監督率いるアタランタは、2連勝中だが、得点が5点と、少なくないが、例年に比べて影を潜めている。

勢いを止めたくない両者にとって、この試合の意味はシーズンに大きな影響を与えるビッグマッチであった。

'結果は2ー2'

お互いの狙い、試合の中で柔軟に変えていく戦い方。

それが"なぜ"この結果に繋がったのかを
分析していきたいと思います!


〜第1部 インテルの試合巧者ぶりについて深掘る〜

インテルは、立ち上がりから主導権を握ることに成功していた。

インテルはプレッシングにて

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後ろからビルドアップし、組み立てながら
攻撃をするアタランタに対して

FWがプレスをかける際に、ワンサイドカットをして、同サイドに誘導をかけていた。

そうなった時にインテルは守備陣系を

5-3-2から
WBをWBに押しあげ4-4-2

より人に強くプレッシングをかけていた。

アタランタはボールを惰性にサパタに入れるが、シュクリニアル、デフライの壁になかなかボールを収められていなかった。

攻撃では…

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ビルドアップフェーズで

3CBに対して、前3枚で追ってくるアタランタ

に対して

アンカーのブロゾビッチが落ち
疑似的な4バック
を作り、2ボランチ脇のスペースを意図的に生み出し

そこを
IHのバレッラ、チャルハノール
HVのシュクリニアル、バストーニ

上記の選手が有効活用し、前進していた。

またビルドアップだけ比重を置かなかったこと

これがより優位を保てた理由である。

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アタランタのプレスはオールコートマンツーマンで、ビルドアップがスタートしたら、とにかく人につき、ついていく守備をガスペリーニ監督は落とし込んでいる。

そのため

人には強く行けるが、スペースを生んでしまう

というところに目をつけたインザーギ監督は、中盤3枚を自陣にあえて近づけさせ

2FWのジェコとラウタロにアイソレーション

ができるようなポジションを取っていた。

これにより、裏のスペースにジェコvsパロミーロ
の1vs1が生まれ、ファールを誘うシーンがあった。

やはりサッカーは目的志向であり
ゴールを取るための手段として
"ビルドアップがある"

という当たり前のことではあるが、それを感じさせるインテルのプレーモデルが見えた。

しかし、前半のうちに逆転をされてしまう。

これについては後ほど2部で書くが、流れが変わり続けるのがサッカーであり、サッカーの魅力であると感じた。

ただ、また後半に流れを持ってくるのが昨年王者の意地。流れを引き寄せたのは

インテル生え抜きの途中交代の役者
ディマルコである。

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彼は左HVに入ったが、バストーニより、機動力があり、偽CBとして攻撃参加していく。

バストーニは攻撃時、サイドレーンに入るが

ディマルコは
左WBペリシッチにボールが入ったら
ハーフレーンからインナーラップをして
左サイドの攻撃で
アタランタ守備陣を困らせていた。

その結果、左サイドで優位を作ったインテルが
猛攻を仕掛け、ディマルコ起点からゴールが入り同点。

最終的にPKを外してしまったディマルコでしたが、同点になったのは彼が起爆剤として出場したからだと私は感じている。

〜第2部 流れを"変化"で対応する力〜

アタランタは、第1部でも記載した通り
立ち上がり〜15分まではペースを掴めなかった。

しかし、15分〜からはアタランタがペースを掴む試合となった。

ビルドアップフェーズで
上手く縦スライドするインテルに
意図のないロングボールを入れるしかなかった
アタランタだったが

少しのアイデアで軌道が変わり始める。

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WBに積極的に縦スライドをしてくるインテルに対して
2ボランチのデローンとフロイラーが
ハーフスペースにピックアップし、マークの対象を迷わせるオフザボールをし始める。

すると、一時的なオーバーロードにより
ボールサイドに数的優位が生まれる。

これにより、プレス回避をできるようになり

インテルはプレッシングがはまらなくなり

ミドルブロック、ローブロックを作るようになっていった。

これにより、アタランタがゴール前でプレーすることが多くなり、流れを掴めた大きな要因と言える。

・ビルドアップミスを誘い、ショートカウンターからのマリノフスキーのゴラッソ

・マリノフスキーのミドルシュートのこぼれを攻撃参加していたHVのトロイがこぼれを詰め、逆転。

立ち上がりに失点をした展開としては、大量失点の匂いもしたが

"なんとなく"

ではなく

積み重ねてきたモノの中から
最善の選択と判断ができたからこその逆転である。


その後、後半インテルに流れを掴まれかけたが
またそれを交代によって変化させる。

後半32分パシャリッチ投入後
より攻撃的になったアタランタは
攻撃時のみシステムを
4-2-1-3にした。

よりファイナルサードに行くことををメインに
考えた布陣を敷き、前のイリチッチ、パシャリッチが競り合ったセカンドボールを拾う2次攻撃をしかけていた。

インテルは前からボールにプレスをかけていたので、その分のアップダウンで落ちていた印象がある。

最後に逆転ゴールを決めるが、VARで取り消し。

劣勢を立て直し、主導権を取り返し続けた
アタランタの選手とガスペリーニの手腕
目立った試合であった。

〜まとめ〜

今回は
インテルvsアタランタについて、分析・解説しました!

構築された攻撃と攻撃がぶつかり合い痛み分けになったこの試合。

しかしこれからに向けて+に向いた試合ということは間違いなさそうです。

3バックを学びたければセリエAだな、と改めて確信した試合内容でした。

もっと追っていきたいと思います!

以上で終わります!!

最後まで見てくださり、ありがとうございます!
他にも投稿をしているので、是非見てみてください!


                  細谷龍生



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