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#40【夢日記】矢野燿大さんとオーダーについて考えてみた!

こんな夢を見た。

僕は野球選手で、矢野燿大さんは監督だった。

それだけ聞くと、阪神タイガースの選手としてプレーしていたのか、と思ってしまいそうだけれど、そういうわけでは、全く無い。僕は草野球チームの選手であり、その監督が、矢野燿大さんだったのだ。えらい豪華な話やな。

矢野燿大さんは、唐突に、僕に声を掛けた。

「なぁ。お前(僕)やったらどう並べる?」

そう言いながら、オーダー表を、僕に見せて来た。目を通してみると、上位打線(1〜5番)の欄には、達筆な字で書かれた名前が記入されているが、下位打線(6〜9番)の欄は、空白のままになっていた。

どうやら、矢野燿大さんは、下位打線をどういう並びにするべきか、頭を悩ませているらしい。

僕は「まぁ、上位打線に自分の名前が書かれることはないよな。自分の打力を考えたら。下位に置くよな」などと、他のことに気が散りながらも、こう返した。

「僕、9番打者って、一番打席数が回って来ないけど、役割としては、凄く重要な打順だと思ってるんですよね」

僕の意見に対して、矢野燿大さんは「うん。なんでそう思うん?」と、理由を求めて来られたので、僕は、よどみ無く、こう返した。

「9番打者って、1番打者の前を打つわけでしょう。ということは、下位打線から上位打線の繋ぎ目の部分になるじゃないですか」

矢野燿大さんは、うんうんと頷きながら、「そうやな。下位から上位へ繋がれば大量点にも繋がりやすいよな」と、僕の話に応じてくれた。

そんな様子に気を良くしながら、僕は、“9番打者とはかくあるべきだ”という主張を続けた。

「だから、9番打者には、後ろに繋げる選手を置くのがベストだと僕は思うんですよね」

しかし、上位打線の顔触れと、まだオーダーに名前を連ねていない、下位打線の候補者を見比べた時に、僕は、こうも言った。

「でも、打線の厚みを考えると、9番に、そんな良いバッターを置くのは、難しいか・・・。」

実際問題、僕が所属する草野球チームは、強豪と呼べるほどの戦力が整っているわけでもない。そんな状況で、1番から9番まで良いバッターをズラリと並べるのは、非現実的な考え方とも言える。

そして、自分で述べたように、9番打者は、一番、打席が回って来ない打順でもある。

そこまで考えると「所詮、僕のアイデアは、単なる絵空事に過ぎないのかな・・・」と、実現可能性の低さを憂い始めた。

その時である。

「いや、うってつけの選手おるで、ここに」

そう、独り言のように呟いた後、矢野燿大さんら、空白の9番の欄に、ササっと、僕の名前を書き込んだのだ。

呆気に取られたようにソレを眺める僕を見やって、苦笑したのち、僕と目と目を合わせて、別に当然のことだろう、といった表情で、僕に想いを伝えてくれた。

「繋ぎの意識が一番有るのはお前(僕)やろ?」
「ホンマに繋げるかどうかは置いといてさ」
「そういう意識持ってる選手が適任やねん」
「俺もお前と同じこと考えてた。9番ヨロシク」

僕は咄嗟に返事をすることが出来なかった。感情の整理が間に合わなかったのだ。驚きが冷めやらぬ内に喜びや嬉しさも押し寄せて来た。脳がキャパオーバーになってしまったので、矢野燿大さんが自分に何を言ってくれたのか、頭で理解するまでに、少々、時間を要してしまったわけだ。

だから、伝えることは終わったと言わんばかりに、サッと席を立って、僕から後ずさっていく背中越しに、遅ればせながら、僕は、こう言った。

「は、はい!頑張ります!有難うございます!」

矢野燿大さんは、背を向けることなく、右手を挙げて、手を振って、僕の返事に答えてくれた。なぜだか良く分からないけれど、その所作が凄くサマになっていて、僕は、尚更、頑張ろうと思えた。

9番バッター。

一番後ろを打つ打順とも言えるけれど、1番バッターの前を打つ打順とも言える。やり甲斐のあるポジションだ。繋ぎの意識を忘れずに、僕は、僕に出来ることを、精一杯、やるだけだ。

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