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テクノロジーと術の融合を考える

術の進化を考える

先日、といっても5月頭のことですが、僕が一番最初に師事した人物であり、クリフォトタロットの作者、なおかつ、魔術や密教、神秘主義などに幅広い知識を有している金澤さんと、Twitterでスペースを開催しました。

その時は、心霊スポットやムーの裏話など、色々とコアな話を3時間ほど伺ったわけですが、その中で、金澤さんが、興味深いことをおっしゃっていました。

沖縄のシーサーについての話になったときに、リスナーさんからシーサーが壊れてしまって、瞬間接着剤で治したのですが、それでいいのでしょうか? という質問がありました。
それにたいして、金澤さんは、それでOK。そもそも、金継ぎなどの技法だって、当時だと最先端だったわけで、わざわざ現代の手法を忌避することはないという返答をしていらしたのです。

これに関しては、つい数日前にもTwitterにおいて、以下のように語られています。

(話はちょっとずれるかもですが) そもそも仏教だけでなく、ほとんどすべての宗教(一部の土着した宗教を除く)では、その芸術や信仰の方法は「当時最先端のテクノロジー」。 しかし中世以降、多くの宗教がその進化を止めている。それこそ「本来の信仰のありかた」が停滞しているとも考えられます。

@crowley_magick
https://twitter.com/crowley_magick/status/1663539213114155012

なので、無理に信仰の方法を「今にあわせる」必要もないし、逆に「原始にもどれ」という必要もないんです。 宗教の基本に忠実であれば「その時のテクノロジーを導入」するも良し「伝統を守る」も良し。 むしろ信仰心を離れてまで、ルールだの作法だのを強要するのもまたおかしいだけの話でして。

@crowley_magick
https://twitter.com/crowley_magick/status/1663546100022906880

僕自身は、宗教的な信仰というのはないのですが、信仰ベースの術であっても、現代のテクノロジーを持ち込むのは、間違ってはいないよなぁと思ったわけです。

現代だからできる術とテクノロジーの融合

とはいえ、テクノロジーを古来からの術に融合させることが、必ずしも良いこととは僕も思っていません。

4月にきりん先生(@kiRin_gakkeido)の個展に伺って、理論だった技術の上にある森羅万象の力、そして信仰の力を感じて、色々と思うところもあって、しばらくは自分の中で試行錯誤していた部分もありました。

このあたりについては、また機会があったら書こうかなぁとも思いますが、色々と考えた上で、前述したようなこともあり、信仰があり、伝統的な技法を伝えている方々は多くいて皆さん素晴らしいので、そういうところではない、信仰がないからこそできる新しい形の術を提供していくのが、龍音堂らしいなと思ったわけです。

元々、龍音堂の護符は現代らしい、アクリルやレジン、3Dプリンタやレーザーカッターというものを使っているわけですが、さらに一歩進んでみたいと思ってまずは、その象徴ともいえる製品の製作に着手してみました。

シューマンレゾナンスとは?

シューマンレゾナンス、いわゆる「シューマン波」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

こちらは「地球の定常波」であるといわれています。これは大地と電離層の間における共振周波数ということです。
簡単にいうと、地球にいるかぎりはずっと受けることになる低周波ということになります。太古からこの周波数は存在しているために、近年になって増えてきた電磁波や、有害な低周波などと違って、生命体に有益といわれているのです。

この概念自体は実は古くから知られていて、20年以上前に今のようになる秋葉原で、電気製品を買い集めて自作のシューマン波発振器を作ったりしたこともありました。

また、別の会社でのことになりますが、ポケットタイプのシューマン波発振器を企画販売したこともあります。

そういった経験もあって、シューマン波発振器は、精神や生命エネルギーを安定させる力があることがわかっていたわけですが、それを護符に組み込もうとは考えていませんでした。

なぜならば、小さい基板を作成してもらうと、それだけで結構な価格になってしまうので、零細企業である龍音堂で作るにはちょっと敷居が高かったのです。

しかしながら、近年になって中国でシューマン波が有名になったのか、例によって数の力がかなり低価格な基板が販売されるようになりました。そこで、それを利用したアイテムを作ることにしたわけです。

試作一号の失敗


この写真が試作一号ですが、製品版に比べるといくつかの失敗があったためにお蔵入りしたものです。

まず一つは、ちらっと見えていますがシューマン波発振器部分がスイッチなどがないために、動作確認がしにくいこと。
LEDの点滅もあるのですが、内部にいれちゃうとわかりにくいので、この部分自体を新しいものにすることにしました。

二つ目は、上部にある木製の部分。こちらは、古来からの技法をパクらせて貰った上で、純粋にエネルギーを動かすものとして使う予定だったのですが、別の試作品で似たような形を試して見たところ、不具合がありました。

元々が蜂の巣の形ということもあるのか、どうしても純粋なエネルギーだけにはなりにくく、何かの意志的なものがはいりやすいのです。
そういった方向性で使うならばいいかもしれませんが、僕の技法はそっちには向いていないので、非常に形としても理屈としても好みだったのですが、不採用になったわけです。

このあたりも、術とテクノロジーの融合としては難しい部分であり、実験してみないと理論通りにはいかないことも多々あるわけです。

電子型積層式結界発生器とは?

そんな試行錯誤があって完成したのが「電子型積層式結界発生器-和響-」。
マットブラックのままでもいいかなぁと思ったのですが、なんか派手にしたくなってしまいましたが、そこを抜かしても、試作品とはかなり違う趣になったのがわかると思います。

こちら、テクノロジーと術の融合であり、龍音堂らしい製品ということで、龍音堂の定番製品である「汎用型積層護符-身固-」と似たようなデザインコンセプトを元に、さらに違った意味で積層の概念を取り入れています。

身固はエネルギーを発生させる意味合いとしての積層が強いのですが、こちらは電子機器と術が直接干渉しないように積層にしてあります。

テクノロジーと術が融合しにくい原因のひとつとしては、電子機器と術の相性が悪いということがあげられます。
こちらは、はっきりとした原因はわからないのですが、術自体に電磁波的な要素があるために、電磁波に影響を受けやすいPCや通信、映像機器などが壊れてしまうという可能性があります。

和響の場合は、電磁波自体は地球古来のものなのので、術への悪影響はないのですが、とはいえ、シューマン波発振器部分は電気で動いているので、極力影響を避けたいということで、発振器部分は術的なエネルギーを発生させる部分とは切り離して中空にあるようになっているのです。

このように形にすることで、お互いがうまく調和して、通常のシューマン波発振器よりも、その影響範囲はかなり広くすることができました。
そういう意味で、「結界発生器」と命名したわけです。

内部のシューマン波発振器部分を簡易的なものから、より動作が分かりやすいものにしたこともあり、結構価格的には高くなってしまいましたが、龍音堂らしい製品のフラッグシップモデルのひとつとして、定番にできればと思っています。

興味のある方は以下からご覧下さい。

電子型積層式結界発生器-和響-

より龍音堂らしい製品を目指して

こちらを作ることで、色々と吹っ切れた部分もあり、なおかつ新しいアイディアも色々と出てきました。

色々と物騒な事件も多いので、より能動的な護身の機能を持ち、なおかつ具体的な技法まで込みで伝えられるような製品をいくつか企画中です。

こちらは、テクノロジーという意味では、電子的な要素を持ったものもありますが、現代的なEDCツールとしての機能をもたせた上で、護符の要素をもたせたものも考えています。

どんどんマニアックになっていくような気もしますが、他にはないもの、他ではやらないようなことを目指して色々と作っていきたいと思います。

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