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りゅう
2020年9月1日 18:39
役職でしか知らなかった女が目の前に座っている。こちらをみて「ねぇ」と呼ぶ彼女も、きっと僕の名前をフルネームで覚えてるわけじゃない。これまで出会うことのなかった人種を見るような眼差しで、彼女は僕のこれまでをこれでもかと聞いてきた。自分のことを話すことが苦手な僕にとっては酷く億劫に感じる時間で、普段の何倍にも延ばされた1時間は無限にも思えた。店内のBGMは徹底してクラシック調で整えられていて、