COTEN 深井龍之介

COTEN代表・深井のアカウントです。『コテン深井龍之介の レキシアルゴリズム』では、…

COTEN 深井龍之介

COTEN代表・深井のアカウントです。『コテン深井龍之介の レキシアルゴリズム』では、「遠さと近さの視点」で世界史上のエピソードや偉人たちといまをつなげていきます。COTENは、約3500年分の歴史を整理しデータベースをつくる事業を展開中。https://coten.co.jp/

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  • 深井龍之介の レキシアルゴリズム

    ベンチャー企業の経営者であり、歴史を愛して止まないコテン代表・深井龍之介。「歴史から提示される壮大なサスペンスをひもとく探偵視点」と「近くのことを遠さの中で理解する視点」で、いまと世界史上のエピソードや偉人たちとをダイナミックにつないでいきます。 歴史という何千年もの長い時間軸と全体感でとらえる思考を手に入れると、自分も含めた「いまとここ」を相対化して理解できるようになります。読むと、ままならない毎日がちょっと生きやすくなる……はず!毎週木曜更新。

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影響力が大きいのは「行為」よりも「存在」 _feat.イエス・キリスト、孔子、吉田松陰

どんな人も、生きているだけで価値がある。 僕は、本当にこう思っています。綺麗ごとや理想として語っているわけではないんです。僕たちの過去の歴史が、はっきりとそう示しているからです。 僕が代表をしているCOTEN(コテン)という会社は、約3500年分の歴史を整理・分類して「新しい世界史データベース」をつくるサービスの開発を続けています。 世界史をデータベース化することで、「歴史による深い洞察」を誰でも引き出せる仕組みを実現しようとしています。 このサービスは僕自身が歴史を

    • 「やりたいことをして影響を与える」という歴史的ファクトがある _フカイの仕事論<やりたい仕事編#3/3>

      やりたいことを追求し続けながら、現実でも結果を出す。 それを、歴史上でもっとも美しくやり抜いた存在として、前回は、墨子を紹介しました。 前回はコチラ▷▷▷500年続く大戦争時代に愛を叫んだ異端のリーダー _feat.墨子 墨子が信じた理想は、彼が生きている間は成し遂げられませんでした。でも、死後に弟子たちが引き継いで、その思想が墨家として影響を与え、後世に残りました。 そして、戦国時代に博愛主義を諦めなかった存在がいた歴史的事実を、ニ千数百年後に現代人である僕が知ったん

      • 500年続く大戦争時代に愛を叫んだ異端のリーダー _feat.墨子<やりたい仕事編#2/3>

        やりたいことが見つからない。 そう悩んでいる間は、できることをやっていればいいと思うんです。 「やりたい仕事が見つからない」「自分の天職とは何だろうか?」などと悩んでいるということは、あなたの中にやりたいことがマジでない状態です(笑)。 あれば、そこでは絶対に悩みません。見つからないじゃなくて、ないと言い切っていい。 探したところで自分にとってのそれがいつ出てくるかは、その日の天候が曇りで晴れないかと思い悩むぐらいに意味がない。コントロールすることもできません。 死

        • 奇跡の人と呼ばれた非凡な教育者でさえ「天職に就いている自覚」はなかった _feat.アン・サリヴァン<やりたい仕事編#1/3>

          やりたいことがない。夢が見つからない。天職にどうすれば出会えるのだろう?  「誰もがやりたいことを見つける・追求することが良いこと」と考えられがちないまの時代、やりたいことが見つからない自分は何かが足りないのではないか。そう考える人も少なくないようです。 キャリアや転職の相談を受けることがあるんですが、「やりたいことがない」と悩み悶々としている人も多いように感じています。 それが天職であるかの自認は難しい実は、天職かどうか自認するのは難しいこと。やりたくて始めたわけでは

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        影響力が大きいのは「行為」よりも「存在」 _feat.イエス・キリスト、孔子、吉田松陰

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        • 深井龍之介の レキシアルゴリズム
          COTEN 深井龍之介

        記事

          親や生育環境だけで人生は決まらない _フカイのまとめ<育児編#4/4>

          現代の子育ては、ホモ・サピエンスが何十万年かけて培ってきた子育ての習性や形態と大きく違っている。核家族による子育ては人類の子育て方法としてはイレギュラーで、難易度が高い。 そんな説明を前回しました。 複数の大人で育てるのが正しい、などと主張したいわけではないんです。 伝えたいのは、現代の生活システムとして核家族が当たり前に採用されているけれども、歴史を見ていくといまの育児は子どもを育てていく体制としてとても難易度が高いこと。うまく出来なくて当たり前ですよ、ということです

          親や生育環境だけで人生は決まらない _フカイのまとめ<育児編#4/4>

          ワンオペ育児は歴史的非常事態 _feat.ホモ・サピエンスの育児<育児編#3/4>

          現代の子育ては、史上最高の難易度じゃないかと思います。 子育て家庭の多くがそうである「両親で育てる」のが、いまの育児の特徴ですよね。 子育てや教育にまつわるサービスや技術は過去最高にそろっている状態ながら、歴史上の子育てや家族の形を見ていったときに「核家族による育児」はほとんどありません。 ホモ・サピエンスは複数で子や高齢者たちの面倒を見るライフネット生命保険の創業者で立命館アジア太平洋大学(APU)の学長で、歴史に詳しい出口治明さんもおしゃっていますが、地球上で最も支

          ワンオペ育児は歴史的非常事態 _feat.ホモ・サピエンスの育児<育児編#3/4>

          毒親、毒弟にも潰されなかった春秋時代の流浪王子 _feat.重耳 <育児編#2/4>

          親子であっても別人格で他人です。人間は、親だけの影響で出来上がるものでは決してない。 どう育ってもその責任を親に帰結しなくていいどんな風に成人しても、その理由を親や生育環境に結びつけて語らなくていいと僕は思っています。親も成長していく子どもの責任をすべて背負わなくていいし、子のほうも親に恵まれなかったから人生も恵まれないことはありません。 それは、歴史を見ても明らかです。親が世界史上のトップ10に入るレベルの愛に満ちた立派な人でそれで世界を変えた英雄でも、息子が非道を尽く

          毒親、毒弟にも潰されなかった春秋時代の流浪王子 _feat.重耳 <育児編#2/4>

          愛で世界を変えたインド独立の父、長男はグレた! _feat.ガンディー <育児編#1/4>

          「この子は将来、どうやって生きていくんだろう?」 心配しない親御さんは、ほとんどいないのではないでしょうか。 子育て中の友人が僕の周囲もたくさんいます。 僕に子どもはいませんが、取締役に就いているベンチャーで児童教育事業をしたことがあります。学校を訪問したり、子育て中の保護者の方たちの話を聞く機会は何度もありました。 歴史の事例が育児の不安を癒してくれる「この子を保護者としてしっかり育てなければ」などと、多くの親御さんが子どものことを使命感と責任感を持って役割を遂行し

          愛で世界を変えたインド独立の父、長男はグレた! _feat.ガンディー <育児編#1/4>

          いまだから、僕たちは価値観を選べる_ フカイのまとめ<アンガーマネジメント編 #3/3>

          「〜すべきだ!」と、つい怒ってしまう。 <アンガーマネジメント編>では、「〜すべき!」は暴走のはじまりで、怒りが暴走するといい結果にならないという話をしています。 僕は、フランス革命の立役者でありながら恐怖政治をしいた ロベスピエール 、第2次世界大戦を引き起こした世紀の独裁者 ヒトラー も、強い怒りに突き動かされて時代を変え、多くの犠牲者を出し、悲惨な最期を迎えた「暴走タイプ」だと考えています。 では、怒りで暴走しないためにどうすればいいのでしょうか。 怒りがわく前

          いまだから、僕たちは価値観を選べる_ フカイのまとめ<アンガーマネジメント編 #3/3>

          非道の独裁者、原動力は「怒れる正義」だった _feat.ヒトラー<アンガーマネジメント編 #2/3>

          「許せないことが多すぎる……!」 いつも怒っている人について、「個人の倫理観が暴走している状態」という話を前回しました。 前回はコチラ▷▷▷ 「許せない」「ありえない」は暴走のはじまり _feat.ロベスピエール <アンガーマネジメント編 #1/3> 倫理観が暴走してしまうといい結果にならないということをまとめました。もう1人、その暴走が世界中を巻き込んで不幸にした「倫理観暴走タイプ」を紹介します。 ナチス・ドイツの指導者、アドルフ・ヒトラーです。 ヒトラーといえば、

          非道の独裁者、原動力は「怒れる正義」だった _feat.ヒトラー<アンガーマネジメント編 #2/3>

          「許せない」「ありえない」は暴走のはじまり _feat.ロベスピエール <アンガーマネジメント編 #1/3>

          「SNSでも身の回りでも、『怒っている人』が増えているように感じていて、正直うんざりしています」 withコロナの生活になってからとくに、こんな風な声を聞くことが少なくありません。「怒っている人多いよねぇ」と僕も仲間うちでも話をしたし、色々な「怒りの声」はSNSからも入ってきます。 「Go To キャンペーンは許せない! 自粛すべきだ!」といった政治への怒りから、「アイツは全然仕事がデキない!もっと働くべきだ!」といった職場での怒りまで、怒っている人はもう、とにかく怒って

          「許せない」「ありえない」は暴走のはじまり _feat.ロベスピエール <アンガーマネジメント編 #1/3>

          「理不尽の壁を越える」と逆に楽 _ フカイのまとめ<上司編#4/4>

          期待しないほうがいいよ、素晴らしい上司は1%程度しかいないのだから「オレの上司まじクソ……」というその失望自体にそもそも意味がないよ。 3回にわたって書いてきました。 「上司シリーズ」初回はコチラ▷▷▷歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司! _feat.織田信長、始皇帝 <上司編#1/4> 英雄≠リーダーシップ歴史上で圧倒的に評価されているような人たちも、そのリーダーシップは一部の人間のみにしか適応しないことも少なくありませんでした。 織田信長でいうと、本人が優秀であ

          「理不尽の壁を越える」と逆に楽 _ フカイのまとめ<上司編#4/4>

          47歳までうだつが上がらなかったけど、人望はあった_ feat.劉備<上司編#3/4>

          この人の部下だったら就いてみたい。 誰かの下で働くことが何度かやってみて向いてなかった僕ですら、そんなふうに思える「上司の能力に秀でた偉人」も、ごくわずかですがいます。『歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司!』で語った1%の部分です。 前々回はコチラ▷▷▷歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司! _feat.織田信長、始皇帝 <上司編#1/4> 前回はコチラ▷▷▷リーダーに恵まれていたら誰かの部下で終わっていた_feat.チンギス・カン<上司編#2/4> 優秀な上司の

          47歳までうだつが上がらなかったけど、人望はあった_ feat.劉備<上司編#3/4>

          リーダーに恵まれていたら誰かの部下で終わっていた _feat.チンギス・カン<上司編#2/4>

          歴史上で輝く偉人たちも、部下の視点で見るとほぼクソ上司だった。 そんな話を前回しました。 前回はコチラ▷▷▷ 歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司! _feat.織田信長、始皇帝 <上司編#1/4> 自分の上司だけがクソではなくて、上司に恵まれないのは再現性の高い当然の現象。だから我慢しましょう、ということを言いたいわけではまったくないんです。 「上司なんてだいたいクソ」と気づいたうえで伝えたいのは、自分のやるべきことを考えること。上司に振り回されるんじゃなくて、どん

          リーダーに恵まれていたら誰かの部下で終わっていた _feat.チンギス・カン<上司編#2/4>

          歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司! _feat.織田信長、始皇帝 <上司編#1/4>

          上司が評価してくれない。自分という人間をぜんっぜん理解してくれない。そもそも、人間としてまったく尊敬できない! オレ(ワタシ)の上司、マジおわってる……。 こんなふうに、上司への不平不満を抱えた働きびとは少なくないのではないでしょうか。 『コテンラジオ』のリスナーさんからも「上司にまつわる相談」をいただいていました。ご本人に直接返事することはできなかったものの、僕の中で課題として預かっていました。 サラリーマンだった僕も、上司に対して同じように思っていたからです。 新

          歴史のカリスマリーダーは99%クソ上司! _feat.織田信長、始皇帝 <上司編#1/4>

          「文学と歴史の素養が重要」な時代へ! コルク佐渡島庸平さんとトーク《後編》

          「役に立たないとされてきた学問が、役立つようになる」 「実践的ではない素養のあるなしが、仕事に直接影響し始める」 そんな謎めいたおもしろい時代に、突入していると思っています。 「自分が何を大事に生きているか」といった抽象的なテーマや哲学、文学、歴史といった素養があることの価値が、上がっているんです。即効性がない教養だから哲学であり、文学であり歴史。とても逆説的なんですけどね。 それは、いまとこれからを生きていくには、「いろんな人間と調和ができるかが不可欠」だからです。

          「文学と歴史の素養が重要」な時代へ! コルク佐渡島庸平さんとトーク《後編》