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漠然とした不安に負けない身体の手に入れ方について【その9 丹田ノック】

しばらくこのマガジンを更新していなかったのですが、コロナ騒動が治っても「不安」に苛まれる人たちがいて、僕のところに結構な数のいわゆる「鬱」で苦しんでいる人が来るようになりました。もちろん僕は医者ではないので治療したりはしないのですが、僕が強度の鬱を克服し、今では鬱どころか落ち込むことさえできない身体になってしまった話をしたり、ちょっと身体の使い方を教えたりするだけなんですけどね。

考え方をいくら変えても感じ方が変わらない限り考え方も変わらない

僕もそうだったのですが、鬱の時って、いろいろなことが整理できずに、不安感だけが押し寄せてきて、ずっと自分を否定し続けるという状態に陥っちゃって本当に辛いですよね。

そんな時に、励ましてもらったり、アドバイスをもらっても、その時は気持ちがあがっても翌朝起きたら元の木阿弥。僕も死ぬほどカウンセリングを受けましたが無駄でしたね(笑)

感じ方を考え方で変えるの無理がある。不安感を理詰めて不安じゃないと言い包めても一時的な効果しかない。

感じ方そのものを変えるアプローチを

このマガジンでずっと言ってきたことは強くなれということです。
強靭で多様な直立感を身につけるための手法をいくつかご紹介してきました。
今日は、丹田に焦点を当てて不安に襲われた時に即効性のある方法をお伝えします。

丹田って何?

ググれば怪しげな情報が死ぬほど出てくるのが丹田の特徴ですね(笑)
丹田とは身体の重心くらいに考えていただければいいでしょう。
僕の場合、下腹部の奥に、テニスボールくらいの大きさの鉛の玉のような力感を感じています。それは野口整体の動法の稽古を続けるうちに、いつの間にか生まれていました。
昔の日本人は、丹田を人間の根源と捉えていたようで、「はらが決まる」とか「はらが大きい」とか、その人が信頼できない時に「はら黒い」と表現してきました。
侍が自死する時には「切腹」という方法をとっていたのはご存知ですよね。
腹の奥に、人間の中心である丹田があると考えられていた証でもあります。

丹田のない人はいない

こんな話をしていると「榎田さんは凄いですね、そんな鉛みたいな充実感をどうやって育てたんですか?」みたいなことを言われることがあります。
そういう時は「いや、丹田はみんなにあるし、それは鉛みたいな充実感を持っているのです。ただ丹田を自覚する感覚が眠っているのですよ」と答えるのです。

そうです。丹田がない人はいないのです。
丹田は人間の重心であり、中心であり、生命力の源でもあるので、ないのは死体だけということになる。

丹田を自覚する

今日、お伝えするのは、自分の丹田を自覚する第一歩の技法です。
僕はこれを「丹田ノック」と読んでいます。
まさにドアをノックするような感じで、丹田をノックするのです。すると丹田が「はい、何でしょうか」と応えてくれる。ドアは手でノックしますが丹田は踵でのっくします。動画をご覧ください。

床を蹴る音がしますので、音量に注意してください。

1、少し足を開いて立つ
2、目を閉じる
3、肛門は少し絞め気味に(肛門を締めるだけで丹田を感じることができます)
4、左右の踵で二回ずつ床を軽く蹴る
5、そのまま暫く下腹部を意識してみる
これだけです。

踵で床をトントンすると、下腹部の奥に何らかの動きが起きてくるのを感じると思います。最初は何も感じないと思う人もいるかもしれません。でも大丈夫。感じなくても丹田はちゃんと動き出してくれています。毎日続けていくと、丹田の動きが感じられるようになると思いますよ。

不安に襲われたらまず丹田ノックをやる

踵というところは、実はすごい機能を持っている場所なんです。
これについては機会があればまたご紹介しますが、不安に襲われた、緊張で上がっちゃったという時に丹田ノックをやるとめっちゃ効きますよ。

動画では、裸足で足半を履いた状態でやっていますが、靴を履いたままでやっても効果は変わりません。ただ、ピンヒールのような踵の靴でやるとヒールが折れてしまうことがあるかもしれないので、その時は、ヒールを脱いで、タオルかなんかを床に敷いてやるといいかもです。

道を歩いている時に突然、丹田ノックをやると、周りの人にびっくりされるので注意してくださいね(笑)

ではまた!

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