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地方の発展に生涯を捧げた友人の一周忌の前日に起きた奇跡



地域の発展に生涯を捧げた人。風貌は刑事コロンボのようで、僕には読解できない方言で喋る人でした。その人から電話がかかってきても、何を言っているのかほとんど分からず、電話を切った後に、共通の友人に電話して、何を言っていたのか聞いてもらうというのが習わしでした(笑)

そして昨日、この友人に報告したいありがたい再会がありました。

日本を代表する商社に勤めている方で、出会った当時は、復興支援メディア隊の番組放送に尽力いただいていました。その後、海外に赴任されて、長いことお会いしていたなかったのだけど、僕が地方で行なっていることに興味を持っていただいていたようで、意見交換の場を設けてもらったのです。

日本は戦後、「他国の誰かが作った価値」をブラッシュアップすることで這い上がってきた面があります。しかし、コンプライアンスを重視し、効率を上げる改善を繰り返すたびに利益が出せた時代は終わり、自分たち自身で「新しい価値」を生み出す必要に直面しています。

そういう状況であるのに、学校教育も社会も「新しい価値」を生み出す体制になっているとは言い難い。低い自己肯定感や失敗を許容しない文化、「自粛警察」のような過度なコンプライアンスを要求する人たちを生む風土等々、「言われたことを忠実にやる」ことが価値を生んできた前時代では役に立った社会構造が、今は足かせとなっている現状があると思います。

新しい価値を生み出すセンスを育てることをせず、ロジカルな力を育てても、ロジカルに滅びに向かうだけなのではないか。年間のほとんどを地方出張に費やし、10,000人以上の経営者や首長たちにインタヴューをしてきた僕の実感です。

自己肯定感を高め、新しい価値を生み出すセンスを持った人間を育て、失敗を許容する社会を実現するためには、子供たちを教育し、新しい世代を生み出した方が早いと考え、編み出したのが認知開発®︎手法です。

これを、ある程度の規模で実行していけば、確実に日本は変わるという実感を持つことができるようになってきましたが、どうしても超えられない壁がありました。

それは地方の生み出した価値を売っていくということです。

地方には、目をみはるほど素晴らしいものが沢山あるし、僕が「埋没資産」と呼んでいる、組み合わせることで新しい価値になっていくであろうものも沢山ある。その価値に気づくための技術が認知開発手法なのだけど、その価値をどうやって売っていけばいいのかというところで止まってしまっていました。

売ってくれる人、掘り出した埋没資産を組み合わせてくれる人が欲しい。それも大規模に展開してくれる人が欲しいとずっと思い続けてきました。

何度も、その商社の方の顔が浮かびましたが、何と言っても大総合商社。世界を股にかけ、大規模プラントや新幹線を売っている人たちに、地方の、価値はあるけれどスモールなビジネスを扱ってくれとは言いづらく、相談できずにいたのです。

しかし、昨日、それは僕の思い込みに過ぎなかったということが判明しました。

その商社でも、組織を改変し、地方の持つ潜在的な価値を掘り出し、日本経済の「厚み」を生み出すための動きが加速しているというのです。

「どこにでも行きます。どんなものでも紹介してください」と言われた時の僕の気持ちが分かるでしょうか?

肩の荷が下りるとはまさにこのことです。早よゆうてくれという感じです(笑)

僕とその商社では、ウィルスとシロナガスクジラほど規模が違いますが、ウィルスとしての役割をきちんと果たせば、あとはシロナガスクジラさんがバトンを受け取って、世界中に運んでくれるという夢のような状況が生まれつつあります。

結局は人と人のつながりですね。

福間さん、死ぬのが早過ぎたよ。もうちょっと待ってくれてたら面白い日本が観れたのに。

でもね、ちゃんと意思はついでいくからね。そして僕も次の世代に徐々に任せていって普通のミュージシャンに戻るからね(笑)

湿っぽい命日にならなくてよかったです。

さあ今日も頑張ろう。


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