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ユーロ2024決勝観戦記

朝4時にアラームをかけて起きて、サッカーヨーロッパ選手権決勝、スペイン対イングランドの試合を観た。2対1でスペインの勝利。眠気でふわふわしながら観ていたが、スペインの強さには目を見張った。

ニコ・ウィリアムズと先日17歳になったばかりの超新星ラミン・ヤマルの両翼。スピードとテクニック、創造性を兼ね備えた2人は常に脅威だった。左のニコで溜めを作って右のヤマルを使う展開が目についたが、中を固めるイングランドに対して時には2人とも右に寄って崩そうとしていたのも面白かった。センターフォワードを務めていたモラタにも驚いた。器用貧乏で、スーパーサブ的に使うと点を取るからスタメンにしてみたらゴールに嫌われてすごすごとベンチに引っ込められるみたいなイメージだったけど(酷すぎる)、器用貧乏からオールマイティにグレードアップしてた。中央の狭いスペースでテクニックを発揮してくさびになり、くさびだけじゃなくちゃんと前を向いて仕掛けて、守備時には帰陣して守り、絶妙なポジショニングでスペースを埋める。キャプテンを任されているのも納得だった。カルバハルも見事だったなぁ。後半、イングランドの守備にギャップを作ったのはカルバハルの気の利いた位置取りだったと思う。DF陣ではククレジャも良かった。

イングランドも悪いわけではなかったと思う。とにかく堅い守備。ディフェンス陣がシュートコースに足を投げ出すのを何度見ただろうか。中央に君臨して敵を跳ね返し続けるストーンズは特に圧巻だった。俊英ベリンガムとフォーデンは、いつか何かをやってくれそうなふてぶてしい怖さがずっとあったし、サカはボールを持つたびに脅威になっていたように思う。そしてパーマーの同点弾!思わず声が出た。速くて強いシュートをキーパーの届かない所に突き刺す。近代サッカーのシュートの見本のような見事な一撃だった。エースのケインが消されていたように見えたまま交代になったのは残念だったが、若きアタッカー陣の残るチームの今後はとても楽しみだと思った。

結局ユーロはダイジェストをちらほら見たくらいでなかなかリアルタイム観戦は叶わなかった。ロナウドやデブライネやモドリッチやクロースたちの世代が去り、ベリンガムやヤマルが活躍した。一気に2世代くらい若返った大会だったように思う。今ごろ世界の裏側では、アメリカ大陸のナンバーワンを決めるコパ・アメリカの決勝が始まるところだ。37歳のメッシと、33歳のハメス・ロドリゲスが激突する。若手の台頭もいいが、これはこれで悪くない。サッカー界もまだまだ楽しいですな。

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