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仲間たちとの夜

古い劇団の仲間たちと久しぶりに会った。僕が初めて参加したのが2004年、最後に公演をやったのが2013年。公演はやらなくなって劇団は実質解散になっても年に1回くらいは集まってたのがなかなかそうもいかなくなって、何年ぶりに会ったんだか分からんくらいの集まりだった。

あの頃まだ20代だった若者たちももう40代。皆結婚して家庭があったり仕事でそれなりの地位にいたりハゲたり太ったり離婚したりしている。それでも当時と変わらないバカな話が出来る仲間たちで大いに笑った。もっとコイツらと一緒に何かがやりたいなと思って演劇を続け、もっとコイツらを笑わせたいと思ううちにお笑い芸人になったのだった。何だか自分の原点に立ち返ったような気持ちになって嬉しかった。

なんだかんだあって、自分はまた違う場所で違う仲間たちと芝居を続けている。それはとてもありがたいことで、それはとても特別なことだ。でもそうじゃない。芝居なんか続けてなくっても、みんな生きているだけでとてもありがたいことで、とても特別なことなのだ。続けることだけが偉いわけじゃないと思えるようになったのは、自分も歳を重ねたからだなと思う。ちょっとだけ15年前に戻ったような時間を過ごして、ちょっとだけ心が柔らかくなった、そんな夜でした。

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