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冷たい粗大ゴミ
やったことのある人は分かると思うのだが、粗大ゴミを捨てるのは非常にめんどくさい。
区のホームページから申請をして回収の予約を登録し、コンビニなどで指定の有料シールを指定の枚数買ってきて貼って、指定された日に指定された場所に出して回収してもらう。地域によって差はあるだろうが、東京の場合はだいたいこんな感じだ。
とは言え、今日申し込めば明日回収に来てくれるわけではない。ちょうど処分したいメタルラックがあって、粗大ゴミ回収の申請をしようとしたら、回収予約が埋まっていて最速で3ヶ月先になるなどと言われてしまった。昨今のコロナ禍でみんなせっせと断捨離をしているせいなのだろうが、やってられない。
なんてことを職場の同僚のおっさんに話したら、おっさんは下品に笑いながら、「そんなものは普通の不燃ゴミで出しちまえばいいんだよ」と言った。
「ホームセンターかどっかでさ、金物も切れるようなノコギリを買ってくるんだよ。1000円もしないで買えるんだ。先のことも考えれば安いもんよ。そいつで細かく刻んで捨てちまえばいいんだ。いいか、30センチだ。中野区なら30センチ以下にしちまえば普通の金属ゴミ、不燃ゴミの日に出しちまっても何の問題もないんだよ。一度に大量に出してバレて変な言いがかりを付けられるのが嫌なら、少しずつ小分けにしちまえばいいんだ。そうすればもう透明になったようなもんなんだよ。ボデーを透明にしちまえばいいんだよ。そうすれば何でも捨てちまっていいんだよ」
その言い回しがあまりにも、『何かをそうやって捨てたことがある』側の人間の口ぶりだったので、僕は少し怖くなって愛想笑いを返したのだった。
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